ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女のレビュー・感想・評価
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センスの無い演出と幼稚な脚本
< 原作未読・映画版のみの評価 >
それなりに金も手間も掛かっているし、CGや小道具類は丁寧な作りではあるけど、肝心のストーリーや演出は大雑把で突っ込み所が多い。
作中のエピソードは聖書の物語をベースにしているらしいが、ファンタジー世界の出来事とは言え、そこに納得のいく理由や説明がほとんど無く、ご都合主義的な展開が非常に多い。あの世界に兄妹たちが行く事で特別な力を得るのか、それとも単に予言が成就するから死なないだけなのか、肝心の部分がはっきりしない。狼との戦いの時は剣もまともに扱えなかった少年が、なんでラストではあんな怪物どもと互角以上に戦えるようになっているのかなど、そうなる「過程」に納得 の行く設定や理由が見当たらない。少年達の「成長」こそが肝なのに、その「成長」に説得力が感じられなければ、当然そこに感情移入も感動も出来まい。
演出全般にもセンスが無い。例えばアスランが初めて登場するシーンは、テントからのそのそと出てくるんじゃなくて、やはりこの世界の「王」なんだから、太陽をバックに雄々しく山の頂に現れるとか、少年たちを助けるために颯爽と登場するべきでしょう。また、氷の女王にしても悪役としての「凄み」が感じられない。私が演出するなら、女王の髪はCGで氷のように表現するし、杖で石化させるんじゃなくて、女王の吐息で「氷付け」にするとか、「氷の剣」で 戦ったりさせると思うけどなあ。氷の結晶の刃を投げつけたりとか。そういう「氷の女王らしさ」を演出しないと、どうしてわざわざ「氷の女王」というキャラ 設定にしているのか分からないでしょ。
もともと原作が古典で子供向けではあるけど、やはり日本の優れたアニメや漫画を見慣れている人が見 るには、キャラクター設定も世界観もストーリー展開も大雑把でセンスが無い。あと時間が長い分、展開もたるい。少しでも大作感を出したいのだろうが、そのため無駄に間延びしているシーンが多いのも難点。
ファンタジー・アドベンチャー
「ロード・オブ・ザ・リング」のヒットにあやかり、多くのファンタジー・アドベンチャーが作られたが、これはディズニーということもあり、三部作として完成している。
第二次世界大戦中、ドイツ軍の空襲により、ロンドンの児童は田舎に疎開することに。
4人の兄弟姉妹は疎開した屋敷で、タンスの奥に別の世界があることを知る。
強烈なのは魔女で、演じるティルダ・スウィントンの怖さは半端ではない。
原作の雰囲気と違う…なんで戦争映画に…?
さすがアカデミー賞受賞もかくやというメイクアップ。+舞台+俳優…。
その世界観には酔わせていただいた。
今では珍しくないけれど、ライオンが、ビーバーが演技してるよ…。
けれど?あれ?
「サンタに武器もらって子供達が戦争という名目で虐殺している」
そう見えても仕方がない話になってしまっている。
違うよ、違う。本当の『ナルニア』は、説教臭さも満載だけど、そんな話じゃない。
原作を読んだのずいぶん前で、細かいストーリーは忘れちゃっているけど、原作読んで感動した印象とずいぶん違うものになっている。
あれ?ス―ジ―の出番てこんな感じだっけ?等、要所要所で?がちらつく。
エピソードの取捨選択&膨らまし方が本来の『ナルニア』の持ち味を殺しちゃっている。
お気にいりだった、いかにもイギリス文学・パブリックスクールに通っている子女が主人公というエピソードが抜けちゃっている。
例えば、開戦前に、開戦状=ビジネス文書みたいに様式の整った手紙の書き方を応用して作ったやつを敵方に送ってから対戦になるとかね。そういう手紙を書ける(教育を受けている)”人”としてピーター達が、ナルニアの人々(教育を受けていない”動物”)から尊敬されるとかね。他にもお茶をふるまう作法とか…。
この映画ではハイライトみたいにたっぷりと描かれる戦闘場面。原作では数ページであっさり終わるのに…。
私にとって『ナルニア』は、自然な感情の豊かさとそれをコントロールする知恵と知識・学習の大切さ、そして自分以外の他の為に何ができるかと考え行うことの尊さみたいなものが、ワクワクハラハラする冒険談の中にうまく組み込まれている物語だ。
感情のままにふるまう、恐れる時はひたすらびくびくするだけで知恵を使って回避しない、パニックになって騒ぎまわるような振る舞いや、力での支配・きまぐれな愛情表現とやりたい放題のナルニアの人々。
そんな人々に礼儀をはじめとする、相手を想っての振る舞いや、考えてことを行うことの大切さを、子供達が、あちらこちらに振り回されて冒険しながら、いつの間にか伝えていくことになるところの面白さ(教育を受けた人としての価値)。上記の開戦状も、「頭にきたから相手をつぶす」「一方の話だけ聞いて”悪”と決めつける」ではなく、社会のルールにのっとって、なぜ戦わなくてはいけないかを相手に説明して、相手にも再考の余地を残す作業として重要なんだけれど…。
そして、人間としての弱さ・欠点をもつ兄弟も、ナルニアの人々から影響を受けて徐々に成長していく。
そんな”人”と”ナルニア”の人を、大局を見据えながら、見守り動くアスラン。
その延長上で、彼らの欠点の克服であり、長所の象徴である品物を、サンタから兄弟が受け取り、なんとか使いこなしていけるようになるという話だと思っている。
けれど、
この映画は、エドモンドの稚拙な想い(お菓子と兄より抜きんでたいという虚栄心)が巻き起こす事件の顛末にエピソードが絞られていたように思う。成長してからの、フィリップを気遣うエドモンドをみると、やっぱり成長譚なんだろうと思う。
映画ではこの部分を子役の演技と共に堪能させていただいた。
映画では、エピソードを絞ることも大切なのは理解する。
けれど、原作ではあっけなく終わる戦いの場面を、あんなに膨らまして、兄弟とナルニアの人々との心の交流・成長を削っちゃったから、ナルニアの人々に感情移入して、敵を打倒したくなることもない。白い魔女はすごい迫力だったけど、『64』のあの部長達や『欲望のバージニア』のレイクスとは違い、観ているこちらがやっつけたくなるほどの憎々しさは感じられない。
だから、異世界にやってきた子供達による、ただの侵略映画になっちゃった。
疎開で来た子どもたちに、キリスト教を教えるために書かれた物語と、何かで読んだような。
とはいえ、もっと、どの国にも、どの宗教にも通じる、世界的に普遍な要素があるから原作はこんなに世界中に愛されている。
大好きな『ナルニア』。
もう一度作り直してほしいなあ。映像はあれ程豊かに表現されていて、役者も頑張っているんだもの。
『E.T.』のドリュー・バリモアをも思い出させるルーシーちゃん。一人だけアフレコ感が溢れていました。
子供向けだとは聞いていましたけど、子供に見せたら戦争好きになっちゃいそうです。アメリカではこうやって国民の戦争アレルギーを無くしていくのかもしれません。こんなことなら大胆に大人向けに変更して、血なまぐさい戦闘シーンと残酷なシーンを盛りこんでしまったほうが良かったような気もします。
サンタクロースに武器をもらうまではファンタジーとして素晴らしい出来。せっかく「戦争は醜いものだ」という台詞があるのに、正しいことに使っているのはピーター兄ちゃんが氷に剣を刺したところだけだったかもしれません。しかも、現実に戻ればドイツ軍から空襲を受けているのです。大戦における屈辱や連合国の戦意高揚といった勧善懲悪ものと捉えると、50~60年代にはこうした内容もいいのかもしれませんけど、今の時代には合わない物語です。
理解不足もあるかもしれませんが、そもそも白い魔女がなぜ悪人なのかわからない。魔法を使える者はすべて悪なのか?なんたって、美味しいお菓子を出してくれるんですよ。貴重な存在じゃないですか。極端かもしれませんが、イランを悪の枢軸と主張するブッシュと何ら変わりないのではないでしょうか。また、子供をわざわざ戦わせなくても彼等だけでも充分なのに、敢えて戦わせるストーリー。美男美女を起用しなかったことで、普通の子であっても戦争の英雄になれることを訴えたかったのかもしれません。
なんだかんだ言っても、CG技術やオスカーも獲得したメイクアップ技術。迫力ある映像は『LOTR』には及ばないものの充分楽しめました。そして、前半ののんびりした展開のおかげで子供たちが着ていた毛皮のコートはナルニアの住人たちのものじゃないのか?という疑問も残りました。
【2006年3月映画館にて】
雪に閉ざされた王国を救え!
「ナルニア国物語」シリーズ第1作。
「日曜洋画劇場」での放送で4回目の鑑賞。
原作は、中学1年生の頃―本作公開時に岩波少年文庫の全巻セットを買って読破しました。
ファンタジーが苦手になり出した頃でしたが、原作を読んでいたこともあって、なかなか愛着がある作品なんだから不思議な話でございます。(笑)
ティルダ・スウィントン演じる白い魔女の冷たい美しさが強烈だったし、アスラン王の凛々しさは「ライオン・キング」のムファサに匹敵するんじゃないかなと思いました。
ナルニア国を巡る戦いに救世主として巻き込まれたペベンシー家の4人の子供たち―ピーター、スーザン、エドマンド、ルーシーたちが大冒険を繰り広げました。エドマンドが憎たらしかったです…。後で改心してくれて良かったけども…(笑)
子供心を思い出させてくれる最高の作品
自分が子供の頃に戻った感覚でこの映画を見ていました。それも無意識で、、、。
このレビューに大人の評価をした方はおそらく、子供心を忘れているか現実的になっているのかと思います。そういう方はこの映画は見ないことをおすすめします。
個人的にはサントラは最高。ストーリーも文句ないです。
上半身人間、下半身がヤギのフォーンという種族が、最高にかわいい。 ...
上半身人間、下半身がヤギのフォーンという種族が、最高にかわいい。
他にもナルニア国にはたくさんの言葉をしゃべる不思議な種族がいますが、どれも違和感なく素晴らしいCGですね。
洋服ダンスから迷い込んだ先はナルニア国で、
その世界を兄弟たちが救うという子どもにも分かりやすいストーリー。
夢を与えてくれるディズニー作ですからね!
2にも期待!
アスラン♡♡♡
いつもテレビでみて中途半端になっていたので借りて鑑賞!
とりあえずエドマンドとスーザンにイライラ。笑
言っちゃダメー!とか論理的すぎー!と
叫びたくなるほどイライラ。笑
なぜナルニアにきたのか、どうやって王になったのか、なぜ子供たちが四人で来ているのか、過去未来などの時間の感覚を忘れずに二章を見たいと思います!
今作の見所はやはりアスランと魔女ですね、魔女は冷酷でした…
大好きなシリーズの第一弾!♡ 授業でYannick(先生)に言われ...
大好きなシリーズの第一弾!♡
授業でYannick(先生)に言われるまで知らなかったけど、なんとキリスト教の聖書のお話の物語だったなんて、気づかなかった!
調べてみたら、もともと、外国で戦争中に牧師が疎開してきた子供たちに燃えてしまった聖書の話を記憶してほしいと物語にして書き、聞かせていた話が原作とのこと。
どこがキリスト教なのかの解説を読むと、確かに〜!となる点ばかりだった、、、(笑)例えば次男エドマンドの裏切り。例えばアスランが石の上で殺されるシーン。
でも、ファンタジー要素で言うと、このシリーズが一番好き!ナルニアにいけたらなぁ、、、
ファンタジーあるある
ファンタジーによくある感じ満載で、良く言えば王道、悪く言えば飽き飽きする。
浮いてる雑なCGや子役達の演技に苦笑いが出てしまうけど、面白いのは面白かった
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