マルホランド・ドライブのレビュー・感想・評価
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悲しい
「正」と「光」の舞台。
女優としての才能に恵まれ、美しい恋人に愛され、おまけに、かつて自分を格下に扱った連中への、軽い仕返しまでやってのける。
同時に、罪悪感、恐怖感、世間の嘲笑なども無意識となって、チラホラ登場する。
主人公は、いたって普通の女だ。普通の人間にとって、ハリウッドの闇は残酷すぎる。
偶然や運命の力によって、物事がうまくいくことを夢想する気持ち、よくわかる。
精神が壊れてしまう前に、一体どうすれば良かったのか。
自分の結果を理解する思考が抜け落ちているところが悲しい。
「負」と「闇」の現実。その中で「知」を見出さなければ前進はないことを学んだ。
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解説必要
『たらふく食べたのに、何食ったか覚えてない感じ。そして何故かまた空腹を感じる』ような映画
久しぶりに見て、いろいろ気づかされました。
学生時代、10年も前に観て、なぞめいて何も結末のない話という印象を受けていた映画ですが、先日ロスに車で旅行して、市街をちょっと離れた夜道がまるでこの映画のように何もないのにビビッたことをきっかけに、もう一度観直しました。
アメリカって、どこか人工的で居心地の悪い、でもどこが悪いのかよくわからない、悪夢のような国だと思います。この映画の印象はまさにアメリカそのものです。
今回はよく話を噛み砕いて、解釈サイトを見て(お恥ずかしい話ですが誰かの解釈に頼ってしまいました)、初めてすべてがはっきりしました。ただの思わせぶりなナンセンスな映画だと思っていたのが、緻密な計算と構成にもとづくものだとわかりました。
どうやったらこんな面白い構成が思いつくんだと驚かされます。かめばかむほど味がでるという、するめのような映画だと思います。
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