「大人のファンタジー」マジェスティック odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
大人のファンタジー
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ハリウッドにしてみれば屈辱の黒歴史、レッド・パージの話に絡めて失意の主人公を人違いとは言え温かく迎えてくれたローソンの町の住民との人情物語を奇をてらわず堂々とそして極めてベタに描いています。ローソンは素敵な街並みで行きたくなりますがファーンデールをモデルにした架空の町、マジェスティック劇場もセットでした、残念。
ストーリーも単純明解、キャラクターもごく自然、こういう人いるよなと思えるか善人ばかりで嘘っぽいと思うかは微妙ですがある種大人のファンタジー映画と思えば良いのでしょう、今どき貴重です。
ジム・キャリーもコメディアン演技を封印して好演です、脇も渋いところで固めているので安心して観ていられます。冒頭のスタジオ幹部のシナリオいじりから終わりの同様な直しのシーンにひっかけるハリウッドの自虐ネタは受けました。ラストのナット・キング・コールのI Remember Youの被せ方も絶妙であまりのオーソドックスさに思わず笑みがもれました、普通は恥ずかしくてここまでベタには作れる監督はなかなかいない、と妙に感謝感激です。
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