「どんどん深くなる魔法世界。キアロスクーロ。」ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 コバヤシマル2さんの映画レビュー(感想・評価)
どんどん深くなる魔法世界。キアロスクーロ。
内容は.J.K.ローリング原作のハリーポッターシリーズ第三弾の映画化。アズカバンの囚人と成長した主人公との関係に焦点を置き様々な人間関係と社会との繋がりを圧縮した様な一段と深くなる一度では見切れない物語。
印象的な台詞は『子供の言葉は聞く事を忘れた者には届かんのぢゃ』ダンブルドア校長がハリーとハーマイオニーに行った大人の諦観を表した言葉。150歳という年齢から搾り出す言葉には何時も深く重たさを感じます。
印象的な立場では、コテンパンにやられたスネイプ先生の教師としての理想的な立場に目を見張りました。キチンと教師としての自分を忘れずに生徒第一で守る姿勢は感心します。
印象的な立場では、リーマスやリシウスやピーターの元仲間の三つ巴の軋轢が、ハリーやハーマイオニーやロン等様々な韻を踏んで印象的に描かれている所です。三位一体の世界にあり魔法世界は認められない立場である作者の微妙な立ち位置が臨めるようで面白かったです。
全体的には、貴種流離譚の王道ですがしっかりした世界観は作者のイメージの凄さを物語ってますし、どうにか具現化できないものかとの試行錯誤が監督により違う演出が面白かったです。今回のアズカバンは光と闇の対比と地図🗺️と時間⏳を取り入れた内容的にも突拍子もない物語を推理仕立てでコンパクトにまとめた面白い作品だと感じます。一度では追いつかず3回観ました。ハリーポッター月刊の自分は魔法世界の半住人です。次作への伏線や変化していく人間関係や背景が成長を通じてどう変わるか楽しみです。
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