グエムル 漢江の怪物のレビュー・感想・評価
全61件中、1~20件目を表示
最後まで期待を裏切る超展開!
「エイリアン」みたいなモンパニ映画を期待して観たら…。な、なんだこれは…⁉何が起こっているんだ…⁉
冒頭はこれから起こる惨劇の原因を分かりやすく観せてくれます。そしてあっという間に怪物登場!しかも白昼、ヒトが賑わう河川敷で。この時点でモンスを出し惜しみしない姿勢に心を鷲掴みにされます。圧倒的な強さ、スピード、残虐性!モンパニ映画に必須な恐怖を見せつけてくれます。さぁ、このあとどうなる…?…?…?え?あれ?んー?
なんか脱線してる…?と、思いきやこの作品、アメリカや政府に対する批判や風刺をふんだんに取り入れた作品だったんですね。むしろこっちが本筋…?コロナ禍を経験した今観ると、後のパンデミックを予見したような演出には驚かされます。
そんな社会情勢に巻き込まれつつ、怪物にさらわれた娘を探す家族を描いているのですが、これがなかなか熱い!個々はダメダメな家族が団結して怪物に立ち向かいますが、それぞれの性格や心理描写が非常に面白く描かれています。
モンスの造形、動きも素晴らしいです。このなんだかよくわからない生き物がなにするか分からないから恐ろしい。ただ暴れ回るだけでなく、食料を蓄えるような知能も持ち合わせているあたりが不気味さに拍車をかけています。
容赦無い怪物、社会風刺、家族愛。様々な要素を盛り込みまくったエンタメ作品。お国柄のせいかちょっと笑っていいのか反応に困るシーンはありましたが、見どころ満載で最後まで楽しめました!
社会風刺的パニック映画
実際にあった事件を元にした作品ということを観賞後に知りました。グエムルの姿や動きはなかなか奇妙で恐ろしい一方、パニック感が持続しない感じがしました。意図的にそういう構成にしているのかわかりませんが、コミカルなシーンや本筋とはあまり関係ないようなシーンが随所に挟まってきて、散漫な印象を受けました。韓国では大ヒットということを考えると、国民性もあるのかもしれませんね。これまでに観たポン・ジュノ作品では、やはり米アカデミー作品賞、監督賞などを受賞した「パラサイト 半地下の家族」(19)は、段違いに面白かったですね。
漢江に正体不明の巨大怪獣現る‼️
何が凄いかって、出し惜しみなく怪物が出てくる出てくる‼️主人公の一家が売店を営む河川敷をドタドタと走りまわり、通行人を喰いまくる‼️何という凄まじい地獄絵図でしょう‼️これを第一の見せ場として、病院からの脱走シーンとか、雨の中、一家が怪獣と散弾銃で対決、父親が壮絶な死を遂げるシーンなど、エネルギッシュで躍動的な映像がホント印象的です‼️そしてクライマックス‼️ホームレスの男が怪物へガソリンを浴びせ、弟が火炎瓶で追い込み、妹がアーチェリーの火矢で火だるまに、河へ逃げようとする怪物を主人公がポールで串刺ししてトドメを刺す‼️こんな怒涛の演出が出来る監督が韓国にいるなんて‼️「パラサイト 半地下の家族」もいいんだけど、やっぱりポン・ジュノ監督は「殺人の追憶」と「グエムル」だなぁ‼️モンスタームービーとしてだけではなく、幻の娘が加わった束の間の団欒シーンとか、雪の夜に主人公が "新しい息子" と食事をする美しくも苦いラストシーンまで、ジュノ監督の演出は韓国の底辺に生きる人々への深い愛情に満ちてますよね‼️そして怪物vs人間の戦いに加え、怪物と接触した者たちのウィルス感染と隔離の物語も同時進行し、ブラック・ユーモアも満載で、コロナ禍の現在、必見の傑作だと思います‼️
ホン・ジュノ監督は、ただの怪獣物エンタメにはしないのですね。 娘ち...
ホン・ジュノ監督は、ただの怪獣物エンタメにはしないのですね。
娘ちゃん、違う終わり方でもいいのに。
プレデター、エイリアンあたりから、怪物の口元が、だいたいあんな感じなのですが、もう少し変わったデザインを考えられるクリエイターは出てこないものか?
因みに、ゴジラは、何食ってるんだろ?固形物食べないなら、牙はいらないと思うが、しっかりあるし・・闘いで齧らないし😬
ダメ親父ソン・ガンホ
ボン・ジュノ/ソン・ガンホの『殺人の追憶』コンビ再びということで、観てみた。父ちゃん(ガンホ)のダメダメぶりと娘のための奮闘ぶりが良くて、いろんな役になりきれる人だなあと、実感した。
ちょっと荒かったかな?
ポンジュノとソンガンホという、二つの大ブランドが絡んだ作品。
なのですが、導入がもう何かゴジラ感満載。
しかし比べるとクリーチャーの大きさも、現場のスケールもミニマムな世界。
個人的に気になったのが作品の肝であるグエムル。
クリーチャーのデザインがあまりピンと来なかったのと、何より動きが凄い不自然なんですよね。
しかし、そのゴジラとエイリアンぽさに目を瞑ると意外に面白いのです。
全体を包むコメディな空気が上手く相対しており、これはこれで良い。
ただ決着の付け方がちょっと荒かったかな?とは思いました。
怪獣映画における怪獣の役割
全体的にはパラサイト半地下の家族にも通づる
親子愛や家族の絆を軸にしたテーマという印象が強い。
そこへアメリカ批判やパンデミック要素を盛り込んだ
ストーリー展開は面白いと思う。
邦画リンダリンダリンダにも出演したペ・ドゥナは
可愛いくて演技力も達者!
もちろんソン・ガンホも素晴らしい!
凄い演出だったが、思ってたのと違ったという印象。 社会風刺が込めら...
凄い演出だったが、思ってたのと違ったという印象。
社会風刺が込められているとのことだったが、もう少し人間の部分が自分にとって分かりやすかったより良かったかなと思った。期待しすぎてたということで星3
私は好き
レンタルショップではホラーのカテゴリにいれられてましたが、ホラーではないと思います。
グエムルのデザインがいい!好きなタイプの化け物です。
見ている最中、何度かビクッ!!ってなってしまいました。主役と監督が好きになりました。
【ポン・ジュノ監督の”様々な怒り”が炸裂する、第1級のエンターテインメント、社会派作品。究極の家族愛を描いた作品である。】
ー 最初に鑑賞した際には、
”2002年に愚かしきアメリカの学者が、埃を被っていたホルムアルデヒドを観江に廃棄させたために、巨大両生類の化け物が出現し・・、”と言う設定に、ゴジラがモチーフかな?
と思って面白く、鑑賞した。
『だが、2021年、ウィルスが蔓延している状態で、再鑑賞すると、ポン・ジュノ監督の様々な怒り』が見えた気がした作品。ー
◆様々な怒り(推測)
・観江の脇で、貧しき物売りを営むパク・カンドゥ(ソン・ガンホ)が、子供ヒョンソが、”怪物に食われてしまった”のに、政府の人間たちから、被害者でもあるのに”感染者”として、隔離されてしまうシーン。
ー コメディタッチで描いているが、娘を助けに行けないカンドゥの姿を通じて、政府への怒りを表現している。ー
・貧しき、カンドゥや、大学を卒業したのに、職に就けない弟ナミル。
そんな中、ソウルオリンピックが開かれ、妹ナムジュ(ペ・ドゥナ)は、アーチェリーの選手として、銅メダルを獲得する。
- ここも、”貧しき社会なのにオリンピックを開催できる状況か!” という怒りを感じる。どこかの国に似ているなあ・・。-
・アメリカ軍が、ウィルスを駆除するために、”エージェント・イエロー”と言う、怪しげな化学物資を使用するが、貧しき、パク一家と河原のホームレスが、捨て身で化け物と対峙するシーン。
- 両生類の怪物に対し、”火”で攻撃するシーン。火炎瓶・・、懐かしいなあ・・。そして、銅メダリスト、ナムジュの放った火矢・・・。 化学物質などに、アメリカなどに依存せず、戦う姿が、強烈な皮肉に見える。 -
<一度目とは、鑑賞条件が激変しているせいもあるであろうが、大変面白くも、イロイロと考えさせられた作品。
ポン・ジュノ監督は、現在の世界の状況を予想していたのだろうか・・。
天才であることには、間違いない。>
震えた、脅威に立ち向かう普通の家族が本当にかっこいい
荒唐無稽と言ってしまえば、それまで
特異な状況下で脅威に立ち向かう人々を描いたのはシン・ゴジラと同じてすね
ヲタクが総力を上げて立ち向かったゴジラ、
娘を思う下層の家族が立ち向かったのが本作
風刺的なテーマではありますが、
両作品ともに監督が本当に描きたかったのは脅威に立ち向かうかっこいい人たちなのだと思います
これほど、報われないのにカッコの良い登場人物たちを他に見たことがありません。
ヒョンソが意を決するシーンは震えました
とても、かっこよかったです
僕は好きですよ、この作品
なんとなくでも、共感できた方はぜひ見てください
家族愛
日本の作品なら、軍隊や警察が怪物と闘う。この作品では、そういった戦闘シーンはまったく現れず、娘は生きていると信じる家族が傷ついたり死んでも戦う。結果は伴わなかったが、絆は深まった。本当に戦ったのはこの家族だけ?
面白かったのは、怪物の原因を在韓米軍に特定していること。「ゴジラ」では核実験の影響であるが、ミエミエのごまかしをしている。同じ国の核の傘にいる2国のこの違いは何か気になる。
ダイナミックなカメラワークは迫力あった。
B級モンスター映画だけど一味違う
正直なところ怪物のビジュアルが優れてるわけでも展開に意外性があるわけでもなく、科学考証とかその辺も全くと言っていいほど杜撰ではあるんだけど、
ダメ親父やその家族が必死になって娘を探していこうとする家族映画となってる部分の巧みな描き方が凄く良い。コメディタッチのノリにも関わらず、結構絶望的な気持ちになったり、でも軽いノリで乗り切ったり。でも、誰も死なないなんてことはなくて死ぬかもしれないという緊張感と悲劇性がちゃんと描かれている。
パラサイト見た後だからかもしれないけど監督の才能の片鱗は十分味わえる作品。
主人公であるダメ親父の親父さんが本当に息子思い、家族思いで、非常に黒いこともしながらも家族を育ててきたという部分とそれでもやりきれない申し訳なさみたいなところがあり、とても心にくる。弟と妹に兄貴は本当はすごいやつなんだよ、と眠ってて聞いてないのに話してるのがコミカルではあるんだけどあそこがあの親父の人間性を表現する上で重要なシーンだなと思えた。あとなんとなく、志村喬に似てるなぁ、と思ってしまいました。一番好きなキャラ。
全61件中、1~20件目を表示