グエムル 漢江の怪物のレビュー・感想・評価
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シン・ガンホ
米軍って、沖縄だけじゃなく、韓国でもやりたい放題なんだ。最初はフィクションだと思っていたんだけど、漢江劇毒物放流事件って、実際にあったことなんだね。ポン・ジュノの恨み節サクレツ〜。
基本はゴジラかな。人間の行いから、奇っ怪な生物が生まれ、人間が襲われる。漢江の怪物はベースが魚っぽいので、知能は高くなさそうだが、食糧を貯蔵しようとしたり、逃げようとした娘を食わずに生かしておいたり、予想外の行動を取る。しかも、この怪物にはウイルスがあり、怪物の血を浴びたりすると、ウイルスに感染するらしい。
漢江の河川敷で店を営むパク一家は、怪物に娘のヒョンソを連れ去られてしまう。ソン・ガンホ演じる父親のカンドゥ、祖父、おじ・おば(ペ・ドゥナかわいい)は、ヒョンソ奪還のため怪物を追う。カンドゥは怪物を攻撃した時、血液を浴びてしまう。そのため、カンドゥは麻酔も効かない、特殊な体質になった。頭にドリルで穴を開けられても、全然平気。特異体質だからか、怪物さえ悶え死ぬ薬物にも、ビクともしない(髪の色が変わったけど)。新たな怪物は、もしかしてカンドゥなのだろうか。プラス、ヒョンソと一緒にいた少年も? これは続編を撮ってもいいネタだと思うが、絶対作らないでしょうね。シン・グエムル(笑)。
モンスターパニック映画ではあるが、怪物が人間を食うくらいで、そんなに凶悪ではない。放射線出すわけでもないし、川の近くをウロウロするだけで、町の建物を破壊するわけでもない。哀愁が漂う怪物だった。
BS松竹東急の放送を録画で鑑賞。
韓国旅行行った時に会いたいな〜映画NO1
最後まで期待を裏切る超展開!
「エイリアン」みたいなモンパニ映画を期待して観たら…。な、なんだこれは…⁉何が起こっているんだ…⁉
冒頭はこれから起こる惨劇の原因を分かりやすく観せてくれます。そしてあっという間に怪物登場!しかも白昼、ヒトが賑わう河川敷で。この時点でモンスを出し惜しみしない姿勢に心を鷲掴みにされます。圧倒的な強さ、スピード、残虐性!モンパニ映画に必須な恐怖を見せつけてくれます。さぁ、このあとどうなる…?…?…?え?あれ?んー?
なんか脱線してる…?と、思いきやこの作品、アメリカや政府に対する批判や風刺をふんだんに取り入れた作品だったんですね。むしろこっちが本筋…?コロナ禍を経験した今観ると、後のパンデミックを予見したような演出には驚かされます。
そんな社会情勢に巻き込まれつつ、怪物にさらわれた娘を探す家族を描いているのですが、これがなかなか熱い!個々はダメダメな家族が団結して怪物に立ち向かいますが、それぞれの性格や心理描写が非常に面白く描かれています。
モンスの造形、動きも素晴らしいです。このなんだかよくわからない生き物がなにするか分からないから恐ろしい。ただ暴れ回るだけでなく、食料を蓄えるような知能も持ち合わせているあたりが不気味さに拍車をかけています。
容赦無い怪物、社会風刺、家族愛。様々な要素を盛り込みまくったエンタメ作品。お国柄のせいかちょっと笑っていいのか反応に困るシーンはありましたが、見どころ満載で最後まで楽しめました!
社会風刺的パニック映画
漢江に正体不明の巨大怪獣現る‼️
何が凄いかって、出し惜しみなく怪物が出てくる出てくる‼️主人公の一家が売店を営む河川敷をドタドタと走りまわり、通行人を喰いまくる‼️何という凄まじい地獄絵図でしょう‼️これを第一の見せ場として、病院からの脱走シーンとか、雨の中、一家が怪獣と散弾銃で対決、父親が壮絶な死を遂げるシーンなど、エネルギッシュで躍動的な映像がホント印象的です‼️そしてクライマックス‼️ホームレスの男が怪物へガソリンを浴びせ、弟が火炎瓶で追い込み、妹がアーチェリーの火矢で火だるまに、河へ逃げようとする怪物を主人公がポールで串刺ししてトドメを刺す‼️こんな怒涛の演出が出来る監督が韓国にいるなんて‼️「パラサイト 半地下の家族」もいいんだけど、やっぱりポン・ジュノ監督は「殺人の追憶」と「グエムル」だなぁ‼️モンスタームービーとしてだけではなく、幻の娘が加わった束の間の団欒シーンとか、雪の夜に主人公が "新しい息子" と食事をする美しくも苦いラストシーンまで、ジュノ監督の演出は韓国の底辺に生きる人々への深い愛情に満ちてますよね‼️そして怪物vs人間の戦いに加え、怪物と接触した者たちのウィルス感染と隔離の物語も同時進行し、ブラック・ユーモアも満載で、コロナ禍の現在、必見の傑作だと思います‼️
ホン・ジュノ監督は、ただの怪獣物エンタメにはしないのですね。 娘ち...
ちょっと荒かったかな?
怪獣映画における怪獣の役割
私は好き
【ポン・ジュノ監督の”様々な怒り”が炸裂する、第1級のエンターテインメント、社会派作品。究極の家族愛を描いた作品である。】
ー 最初に鑑賞した際には、
”2002年に愚かしきアメリカの学者が、埃を被っていたホルムアルデヒドを観江に廃棄させたために、巨大両生類の化け物が出現し・・、”と言う設定に、ゴジラがモチーフかな?
と思って面白く、鑑賞した。
『だが、2021年、ウィルスが蔓延している状態で、再鑑賞すると、ポン・ジュノ監督の様々な怒り』が見えた気がした作品。ー
◆様々な怒り(推測)
・観江の脇で、貧しき物売りを営むパク・カンドゥ(ソン・ガンホ)が、子供ヒョンソが、”怪物に食われてしまった”のに、政府の人間たちから、被害者でもあるのに”感染者”として、隔離されてしまうシーン。
ー コメディタッチで描いているが、娘を助けに行けないカンドゥの姿を通じて、政府への怒りを表現している。ー
・貧しき、カンドゥや、大学を卒業したのに、職に就けない弟ナミル。
そんな中、ソウルオリンピックが開かれ、妹ナムジュ(ペ・ドゥナ)は、アーチェリーの選手として、銅メダルを獲得する。
- ここも、”貧しき社会なのにオリンピックを開催できる状況か!” という怒りを感じる。どこかの国に似ているなあ・・。-
・アメリカ軍が、ウィルスを駆除するために、”エージェント・イエロー”と言う、怪しげな化学物資を使用するが、貧しき、パク一家と河原のホームレスが、捨て身で化け物と対峙するシーン。
- 両生類の怪物に対し、”火”で攻撃するシーン。火炎瓶・・、懐かしいなあ・・。そして、銅メダリスト、ナムジュの放った火矢・・・。 化学物質などに、アメリカなどに依存せず、戦う姿が、強烈な皮肉に見える。 -
<一度目とは、鑑賞条件が激変しているせいもあるであろうが、大変面白くも、イロイロと考えさせられた作品。
ポン・ジュノ監督は、現在の世界の状況を予想していたのだろうか・・。
天才であることには、間違いない。>
震えた、脅威に立ち向かう普通の家族が本当にかっこいい
家族愛
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