グエムル 漢江の怪物のレビュー・感想・評価
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最後まで観させられる魅力はあるけど....
なんか浦沢直樹の漫画みたいな.....読んでる最中は面白いけど終わってみるとなんだこれ感のある映画。
結局何がしたいんだこれ....
なんか反米的な要素があるのはわかるが。
主人公の眠りまくってるとか、麻酔が効かないとか伏線ぽい設定もなんの回収もされないし、なんでアメリカがウイルス騒動でっち上げてるのかも説明されないし....
最後の化学兵器散布の下りで人が血を吐いてるなか主人公たちがピンピンしてるのも意味がわからん。
こういうカルト感だけで満足できる人には面白い映画なんだろうか。
まぁ家族vs怪獣(どっちかというとvs社会な気がするけど)というのは斬新だった。
今までに無かった怪獣映画
海外の怪獣映画で面白いと思ったのはこれとパシフィックリムだけ。後者は王道だが、こちらは今までにない怪獣映画。
両者の共通項は、どちらも怪獣がきちんと主役になっているという点だ。この監督は怪獣映画がなんたるかをわかったうえでヒネリを加えているところが面白い。
怪獣映画はほぼ、vsヒーロー、vs軍隊、vs怪獣、という形態であるが、この映画はvs普通の家族なのだ。
おもしろい!
ポン・ジュノの傑作
何をとっても素晴らしい。
こういうのが好きなんでしょ? 日本人は? とエヴォリューションなシーンを入れてくるのだが、それを含めても含めなくてもこの映画の素晴らしさに変わりはない。
本当ならこれくらいのバランスで作れば、R100も評価されてたと思う。
まあそれは関係ないので、置いておくが。
しかし、この映画の中にある家族は、日本にもかつてあった家族だ。
おじいさんがいて、孫が3人。祖母と母はいないが、その代わりに下の孫2人が女の子だ。
どうしようもない父親。
それを支える一家というのがこの映画のフレームのひとつだ。
エヴォリューション感をちゃんとギャグとして入れ込みながら本当に描きたいものは、社会への風刺や家族やそういったものだったりする。
この映画の中は一見日常ではないかもしれない。
けれどもこの映画の中の日常に人々は生きている。
それだけで十分だ。
韓国の良心とも思えるポン・ジュノは、この作品で韓国への窮屈さをむき出しにした。
漢江の怪物は、そのメタファーだったのかもしれない。
自分たちの子供を奪ってゆく国家。
そんなものが何か彼の頭の中にあったのではないかと思う。
役者もよかった。全員よかったように思う。
そして何よりもすごかったのは怪物だろう。
怪物のCGは、日本のゲームへのオマージュがあるのか、動きまですごかった。
向こうから走ってくるシーンなども何か恐ろしいものがやってくるという描写として成立していると思った。
とにかくすごい。今からでも見ることをオススメしたい。
見た劇場は歌舞伎町のどこか。
思い出せない。
怪獣映画の王道と邪道
今作で出現する怪獣は魚と恐竜が合体したようなグロテスクフォルム。
ウルトラ怪獣では、帰ってきたウルトラマン『怪獣使いと少年』に登場するムルチに近い。
名前は不明。
下水道を住処とし、空腹時に上陸しては、主食の人間を襲い、丸呑みにして食する。
オープニングで川で大観衆の注目を散々集めておきながら、唐突に現れ、大暴れする場面は、ハチャメチャで面白かった。
怪獣はファーストインパクトが命。
意表を突く奇襲戦法は合格点である。
片っ端から喰い放題で殺しまくり、平和なソウル市を恐怖のドン底に突き落とす破壊力は、素晴らしいの一言に尽きる。
この修羅場をキッカケに《怪獣VS韓国軍》による電光石火の大激戦の幕開けかと思いきや、怪獣の山場はそこのみ。
物語の大半が、対応処理に困り、ウイルス感染するからと生存者達を隔離したり、猛毒ガスを散布しようとする韓国政府の無能ぶりや、保存食扱いで生け捕りにされた娘を救出しようとするソン・ガンホ一家の奮闘がメインになっている。
主役であるはずの怪獣が、すぐに脇役に回っているので、ゴジラ・ガメラetc.で育った正統派怪獣世代には物足りない展開だ。
せっかくあんな派手に登場してきたのに、得体の知れない怪獣の恐怖感や存在感が徐々に薄くなってしまっている。
これでは日本に出現した場合、科学特捜隊のアラシ隊員がスパイダーショット1発で倒してしまいそうなぐらい弱そうではないか。
怪獣が頑張らんでどうする!?
そう思うと、ソン・ガンホが途端に毒蝮三太夫師匠に見えて仕方なかった。
せやから韓国版ゴジラというよりも韓国版トレマーズの方が、テイストは似ているかもしれない。
テキサスの田舎町で砂漠の中から、人間を引きずり込む怪獣が現れるB級パニックで、若き日のケビン・ベーコン率いる退治グループの掛け合いが面白かった。
今作でも主人公一家をはじめ、ドコか抜けている人々のドタバタがコミカルに描かれている。
オモロいにはオモロいけど、吉本新喜劇を凌ぐコッテコテギャグ連続に、そちらの方が怪獣の方より個性が強くなり、明らかに目立っていた。
結論:
怪獣よ、人間より影薄くなってどうする!?
では、最後に短歌を一首
『怪獣は 目立ってナンボの 世界やろ 先ずは暴れろ 地味でどうする!?』
by全竜
何だこれ⁉
やっぱり好き。ソン・ガンホ。
だらしない&どんくさいことこの上ない父親役だったけど、魅力的。
イラっとさせられるのに、かっこ良くて、カワイイ。
そして、娘への愛を全力で注ぐ父親。こんな父親いいな~。
妹役に、ぺ・ドゥナ、弟役に、パク・ヘイルけっこう豪華です。
サラッと見れて面白かったですよ‼
手放しで褒めるほどではないかなあ
ポン・ジュノには要注目
「ほえる犬は噛まない」「殺人の追憶」と、作品のカラーはまったく違うのに、いずれも傑作を撮っている俊英ポン・ジュノが初めて手がけた娯楽作品。
「殺人の追憶」にあったようなスクリーン全体を覆う緊張感こそないが、アメリカ軍が産み落とした異色の怪物と、強力な武器を持った軍隊や、特殊な力を持ったヒーローではなく、怪物に娘をさらわれた一家、それもボンクラ一家の対決という構図に仕立て上げているのが、まず面白い。その絶妙の設定が後半生きてきて、思わず目頭が熱くなるのだからご立派。また、キャスティングが素晴らしい。「殺人の追憶」でも組んだソン・ガンホは別格としても、「ほえる〜」のペ・ドゥナや「殺人〜」のパク・ヘイル、そして父親役のピョン・ヒボンなど、芸達者な役者が作品を引き締めている。
怪獣ものというと、腰が引ける人もいるかもしれないが、観て損はない1本だと断言したい。それにしてもポン・ジュノの才能の行く末が恐ろしい。いや、楽しみで仕方がない。
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