グエムル 漢江の怪物のレビュー・感想・評価
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韓国の怪獣映画。
モンスターパニック韓国映画。
昔から気になっていてようやく鑑賞。
題材はかなり重い話ですが、コメディ色が強くてとても観やすかった。娘を助ける為、奮闘する個性豊かな家族は観ていて愛らしくもあり、憎めない存在感があって本当好き。
特に印象的だったシーンは序盤の遺影シーンで暗いシーンのはずなのですが、家族集合で技を掛け合ったりドタバタした感じが、個人的にシュールでとても笑えました。
グエムル(怪物)は初登場のビジュアルインパクトが凄く、気持ち悪さとその生態系が気になる感じが興味をそそられた。
【総合評価】
コメディ、シリアス、家族愛など作中で緩急ある内容にハラハラ&興奮。見応え十分でした。
エンタメ性の高い新しい怪獣映画で良かった〜。
私は好き
レンタルショップではホラーのカテゴリにいれられてましたが、ホラーではないと思います。 グエムルのデザインがいい!好きなタイプの化け物です。 見ている最中、何度かビクッ!!ってなってしまいました。主役と監督が好きになりました。
【ポン・ジュノ監督の”様々な怒り”が炸裂する、第1級のエンターテインメント、社会派作品。究極の家族愛を描いた作品である。】
ー 最初に鑑賞した際には、 ”2002年に愚かしきアメリカの学者が、埃を被っていたホルムアルデヒドを観江に廃棄させたために、巨大両生類の化け物が出現し・・、”と言う設定に、ゴジラがモチーフかな? と思って面白く、鑑賞した。 『だが、2021年、ウィルスが蔓延している状態で、再鑑賞すると、ポン・ジュノ監督の様々な怒り』が見えた気がした作品。ー ◆様々な怒り(推測) ・観江の脇で、貧しき物売りを営むパク・カンドゥ(ソン・ガンホ)が、子供ヒョンソが、”怪物に食われてしまった”のに、政府の人間たちから、被害者でもあるのに”感染者”として、隔離されてしまうシーン。 ー コメディタッチで描いているが、娘を助けに行けないカンドゥの姿を通じて、政府への怒りを表現している。ー ・貧しき、カンドゥや、大学を卒業したのに、職に就けない弟ナミル。 そんな中、ソウルオリンピックが開かれ、妹ナムジュ(ペ・ドゥナ)は、アーチェリーの選手として、銅メダルを獲得する。 - ここも、”貧しき社会なのにオリンピックを開催できる状況か!” という怒りを感じる。どこかの国に似ているなあ・・。- ・アメリカ軍が、ウィルスを駆除するために、”エージェント・イエロー”と言う、怪しげな化学物資を使用するが、貧しき、パク一家と河原のホームレスが、捨て身で化け物と対峙するシーン。 - 両生類の怪物に対し、”火”で攻撃するシーン。火炎瓶・・、懐かしいなあ・・。そして、銅メダリスト、ナムジュの放った火矢・・・。 化学物質などに、アメリカなどに依存せず、戦う姿が、強烈な皮肉に見える。 - <一度目とは、鑑賞条件が激変しているせいもあるであろうが、大変面白くも、イロイロと考えさせられた作品。 ポン・ジュノ監督は、現在の世界の状況を予想していたのだろうか・・。 天才であることには、間違いない。>
文句なしに面白かった
なんか鑑賞中終始おもしろかったんですよね。
ずっと先が気になる状態になるというか。テンポもいいんですかね。
なんでこんな面白いんだろ、って考えたんだけど、
怪獣映画だからって訳じゃないんですよね。
怪獣映画でも
「いや、どうでもよ」ってなることもあるし。
たぶん、ひとつ言えるのは“容赦ないこと”かなと。描写も展開も、登場人物が置かれている設定も全く容赦せずにまっすぐ描いているからリアルなんですよね。
もうひとつが、思いがけない展開を迎えること。
絶対に、パッケージや予告を超えてくる。
本作にしたって、誰が開始15分で娘が怪物に襲われるって想像できましたかね。
そのスピード感のある衝動がうまいというか、銃を突きつけられてたのも知らぬ間に撃たれる感覚?でしたね。
開始早々に思ったのは、
静と動のバランスが凄い。観客としてはドキドキしっぱなしなんですよね。
そして、細かい描写も面白い。
グムエルが暴れる隅で、犬に噛まれる男とか。
コンテナに逃げられなかったおばさんを他所にコンテナに突っ込むグムエル。皮肉効いてましたな。
ラストは、復讐劇らしいカタルシスに包まれて終わってました。
弱者が復讐する展開を嫌う者はいないですからね。
たしかに全体を通して、あれ?ってとことが無い訳でもないんですが、それが気にならないレベルで楽しめたというか。
おもしろければ、まあ誇張されてるだけでこういうこともあるよねと思えるですよね。
あとペドゥナが最高でしたな。
ラストの弓矢がかっこよすぎました。赤ジャージもよかった。
パラサイトでもそうだけど、どんだけスポーツ出来ても貧乏なことには変わりないのだね…
韓国版ゴジラ?
在韓米軍が捨てた劇薬が川に流れ、突然変異で誕生したカエルの様な怪物。いい歳して働かず飲んだくれのソン・ガンホは娘を怪物に拐われ、一家総出で必死になって追い掛けるが、怪物のウイルスに感染したと思われ、政府側に追われる。ソン・ガンホの言うことを誰も信じないシーンは政府やマスコミへの監督の風刺と感じた。在韓米軍への批判も感じる。しかし、ラスト、娘には助かってほしかったし、時折コミカルに映るシーンや、怪物がそれほど人を襲わないことから、あまり緊張感がなかったのが残念。
コメディ映画?
ホラーとかパニック映画と思って観ていたけど、コメディ映画かな?
劇薬を下水に流した事が原因で生まれた怪物。姿形もパニックの様子も、よくあるB級映画のようだけど、クスッと笑えるところもあるからそれなりに面白い。
ヒョンソから電話があった、まだ生きている、と必死に訴えているのに、警察は聞く耳を持たない。何故ひとの話をちゃんと聞いてくれない?と観ていて腹立たしくなってしまう。この映画でも警察は悪いイメージだなあ👎
ヒョンソが助からなかったのは残念だけど、グエムルは退治できてやれやれです。最後、冬の夜に川から新たなグエムルが出てくるのかと思ったが違った😅
単なるモンスターパニック映画ではない
在韓米軍が大量に流したホルムアルデヒドにより漢江に怪物が現れ人々を襲うモンスターパニックと思いきや、実は家族愛がテーマだったり国家権力に対する風刺を描いたような作品でした。
未知のウイルスが蔓延していると報道が煽り立て、国民が怯える様子は現在の状況ととても良く似ていてポン・ジュノ監督はこの事態を予測していたのではないかと恐ろしく感じました。
バケモノが登場して、トレマーズ2に出てくるヤツに形状が似ているけれど似て非なる物ですね。喋りはしないけど悲哀みたいなものを感じました。
怪物は退治するのだけど何かスッキリせずバッドエンド。家族も離散したままだし、グエムルがまた現れそうな余韻を残して終わっています。
震えた、脅威に立ち向かう普通の家族が本当にかっこいい
荒唐無稽と言ってしまえば、それまで 特異な状況下で脅威に立ち向かう人々を描いたのはシン・ゴジラと同じてすね ヲタクが総力を上げて立ち向かったゴジラ、 娘を思う下層の家族が立ち向かったのが本作 風刺的なテーマではありますが、 両作品ともに監督が本当に描きたかったのは脅威に立ち向かうかっこいい人たちなのだと思います これほど、報われないのにカッコの良い登場人物たちを他に見たことがありません。 ヒョンソが意を決するシーンは震えました とても、かっこよかったです 僕は好きですよ、この作品 なんとなくでも、共感できた方はぜひ見てください
家族愛
日本の作品なら、軍隊や警察が怪物と闘う。この作品では、そういった戦闘シーンはまったく現れず、娘は生きていると信じる家族が傷ついたり死んでも戦う。結果は伴わなかったが、絆は深まった。本当に戦ったのはこの家族だけ? 面白かったのは、怪物の原因を在韓米軍に特定していること。「ゴジラ」では核実験の影響であるが、ミエミエのごまかしをしている。同じ国の核の傘にいる2国のこの違いは何か気になる。 ダイナミックなカメラワークは迫力あった。
1番怖いのは混乱した人間
コメディタッチながら皮肉が効いてるなぁと。
COVID-19で大混乱の今見ると、考えさせられる内容。
見るタイミングによって全然感想が変わりそう。
ある日突然現れた謎の怪物に、人々が混乱し、
怪物から謎のウイルスが拡散さてれいるのでは?と
国が疑ったことから、感染者やその接触者と思しき人を十分な説明なく隔離。
怪物に家族を連れ去られた一家が、
その家族を救うために隔離施設から逃げ出せば
懸賞金付きで指名手配されるという。
貧しい一家は、話もまともに聞いてもらえないし、
搾取されるし、困って頼った人にも裏切られる。
裏切る理由がなんとも残念。
怖いのは怪物ではなく、よくわからない情報に
右往左往して混乱した人間。
一家の人たちは破茶滅茶だけど、
人としてまともだと思う。
さらわれた女の子は勇敢、優しい。
ラストシーンが唯一の救い。
2003年頃流行したSARSの後に作られてる
映画なので、その時の世の中の混乱や
韓国?中国?アメリカも?WHOも?
わからないけど、当時の対応を皮肉っているのかな
と、個人的には感じました。
とはいえ、ソンガンホやっぱいいなぁ。
重いのにコメディなバランス感の体現はさすが!
怪獣は添え物
王様のブランチの映画コーナーでLilicoさんが勧めていたので観てみました。
確かにぬめっとしたエイリアンモドキのモンスターが出てきますが怪獣映画と言うよりは国や米国に対する不信、不満を詰め込んだメッセージ性が際立ちます、しかも主役をわざわざドジな父親に設定、コメディ仕立てというよりは気を揉ませる趣向の家族物語でした。
登場する家族は2代の父子家庭、監督曰く母性があると情けない家族にしづらいということらしい、一風変わった作家性です。
一応、怪獣はアメリカ人の指示で大量のホルマリンを下水に不法投棄したことで漢江に棲むイモリの類?の突然変異、いわば公害の産物ですが安易に定石をなぞっただけでSFらしい工夫は感じられません。
ゴジラ程の無敵のモンスターではないので軍や警察が出動すればすぐに捕獲か退治可能、それでは尺が持ちません。そこでお決まりの軍隊を出動さないために2002年に流行ったSARSもどきのウィルスの宿主と設定、怖いのは怪獣よりウィルスということらしい。リアリティを出す為の恐怖のすり替え、まあコロナ禍の折、放射能よりリアリティはありますね。ただ怪獣がレトロウィルスに汚染されているのでとどめを刺せないと言うのはゴジラのモチーフにもなった「原子怪獣現わる(1953)」でも使われている古典的手法です。
そんな訳で怪獣は野放し状態、国が手をこまねいているので米軍出動となるが怪獣退治ではなく消毒剤散布というはぐらかし、結局立ち向ったのは怪獣に中学生の娘をさらわれた家族だけ、祖父は漢江沿いの公園のしがない売店の主、父は売り子、叔母はアーチェリーの選手ですが優柔不断、叔父は大学は出てもニート状態、それでもみんな娘を愛しています。そんな血縁者たちの娘救出作戦の虚しいプロセスが延々続きます。
ようやく唐突に登場したホームレスの力を借りて左翼かぶれの叔父の火炎びん作戦、ドジ父も覚醒、叔母も一矢報います、感動の結末、かと思いきや理不尽な悲劇趣味に唖然。
総じて監督の鬱積した国家体制への不満、愚痴に振り回されただけでしたが韓国では多くの若者の共感を得るのでしょう。
単純な怪獣もの、娯楽作品を期待していただけに肩すかし感は拭えません、怪獣ものというよりパラサイトでアカデミー賞をとったポン・ジュノ監督作品と言うことでの推しだったのでしょう、Lilicoさんに注文はありませんが今後、女性の勧める怪獣映画は要注意と学びました。
B級モンスター映画だけど一味違う
正直なところ怪物のビジュアルが優れてるわけでも展開に意外性があるわけでもなく、科学考証とかその辺も全くと言っていいほど杜撰ではあるんだけど、 ダメ親父やその家族が必死になって娘を探していこうとする家族映画となってる部分の巧みな描き方が凄く良い。コメディタッチのノリにも関わらず、結構絶望的な気持ちになったり、でも軽いノリで乗り切ったり。でも、誰も死なないなんてことはなくて死ぬかもしれないという緊張感と悲劇性がちゃんと描かれている。 パラサイト見た後だからかもしれないけど監督の才能の片鱗は十分味わえる作品。 主人公であるダメ親父の親父さんが本当に息子思い、家族思いで、非常に黒いこともしながらも家族を育ててきたという部分とそれでもやりきれない申し訳なさみたいなところがあり、とても心にくる。弟と妹に兄貴は本当はすごいやつなんだよ、と眠ってて聞いてないのに話してるのがコミカルではあるんだけどあそこがあの親父の人間性を表現する上で重要なシーンだなと思えた。あとなんとなく、志村喬に似てるなぁ、と思ってしまいました。一番好きなキャラ。
初めて韓国映画に感心した作品
当時鑑賞した際は韓国がこんな作品を作った…と驚いたものだった。どこの作品にもお国柄は出るものだが、今まではパクってきたようなB級作品と戦争、ヤクザ、この辺りのジャンルで撮ってたのが一段レベルを上げた感じになった。 今の作品と見比べるとCGも荒さはあるが当時としては良くできている。 ありがちな環境破壊への警鐘も含めてあり所謂怪獣映画みたいな所はあるものの、主人公等の暮らしや妙に侘しい韓国の雰囲気は「韓国ってこんなん?」と韓国のイメージが浮かんだ。 怪物が巨大ではあるが怪獣ほどではなく人間と対比してヤバイと感じるサイズであり、会いに行けるアイドルではないが至近距離まで接近して襲ってくる怪物は当時のキッズにトラウマを植えつけたのではないだろうか? それにしても2作目は作らなかったのだろうか?
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