劇場公開日 1988年10月8日

「型破りな米軍ラジオDJ」グッドモーニング,ベトナム バラージさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 型破りな米軍ラジオDJ

2025年12月25日
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『プラトーン』で始まった米国の第2次ベトナム戦争映画ブームの中で作られた映画の1本で、主人公であるサイゴンに来た米軍の型破りなラジオDJエイドリアン・クロンナウアは実在の人物とのこと。ロビン・ウィリアムズが当たり役とも言えるその主人公をイキイキと演じている。戦場はほとんど出てこないが、南ベトナム解放民族戦線(いわゆるベトコン)による爆弾テロが頻繁に起こるサイゴンを舞台に、米軍内の官僚的体質や、米国人の一方的な善意の押し付けとその限界、それに対するベトナム人の論理と感情などを描いた佳作だった。

ベトナム人ヒロイン役は当時のタイの国民的人気女優チンタラー・スカパットだが、おそらく当時のベトナムには職業的女優がほとんどいなかったんだろう。撮影も当然ベトナムで出来るはずもなく、この頃の米国製ベトナム戦争映画の撮影はフィリピンやタイなど他の国で行われている。

バラージ