ギャング・オブ・ニューヨークのレビュー・感想・評価
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NYギャングのルーツ‼️
19世紀のニューヨークを舞台に、アイルランド移民のグループと先住民のグループの争いを描いたスコセッシ監督の入魂作ですね‼️先住民のグループのボスのダニエル・デイ・ルイスに父を殺されたアイルランド系のディカプリオ‼️やはりダニエル・デイ・ルイスがスゴい‼️よそ者を締め出す事がアメリカの繁栄の道という、信念と執念に凝り固まった敵役を熱演してる‼️あのヘアスタイル、ヒゲ、そして妙に色気のある声‼️硝煙の中からディカプリオへの容赦ない攻撃‼️とても最後のモヒカン、ホークアイと同じ人とは思えないですね(笑)
ディカプリオは良い役者さんだと思いますが・・・若い頃の評価は不遇ですね。
19世紀初頭のニューヨーク。アイルランド移民の子として、父の仇であるギャングに挑む主人公を描く物語。
レオナルド・ディカプリオとキャメロン・ディアスの共演が話題の作品でした。
当時の街並みの再現に驚きはありましたが、それだけの作品でした。
当時の世相や文化に無知な日本人としては、戸惑う部分が大きかったのが理由の一つでしょう。
逆に、知らないことを知ることが出来た・・・と捉えることも出来るのですが・・・
ディカプリオとディアスの共演で、ラブストーリーに振られたことも大きなマイナスでしょうか。
物語としては、ディカプリオの復讐譚をしっかりと描くべきでした。ラスボスを演じたダニエル・デイ=ルイスは、それに相応しい素晴らしい演技をしていたので、とても残念に感じました。
蛇足ですが、ダニエルが「主演男優賞」にノミネートされたことは、かなり不愉快。この映画の主役は誰がどう観てもディカプリオ。それなのにダニエルを「主演」にノミネートしたことにアカデミー主催者の底意地の悪さを感じてしまいました。
私的評価はやや厳しめです。
アメリカの歴史もの
親の仇モノ…モンキーマンがパクった?www
先日「ギルバートグレイプ」を見直して、デカプリオの圧倒的な存在感に度肝を抜かれたので、たまたまテレビで放映していたこの作品を観ました。
映画.comのレビューでは星3.2、なんとなくわかりますよ。私の苦手な戦いもの、しかも割と血みどろの残酷なシーンばかりでR18になってるけど、日本でもそうだったのかな?デカプリオ主演じゃなきゃ観なかったですwww
2002年末に公開、推定予算1億ドル、総興行収入約2億ドル、当時10個のオスカー賞を始め、計135もの賞にノミネート、ベストフィルム、ベスト監督、ベスト衣装、ベスト音響、ベストメイキャップ、ベスト脚本、主演賞…様々受賞しましたが、この作品の主演はダニエルデイルイスなんですね。
多分ですが、デカプリオは自分のハンサムさを呪い始めたんではないかなという気がしました。確かにこの作品のデカプリオは正直、観客を魅了するための「ハンサム要員」として起用された感が否めず。
全体的にグロい絵面が続く中、キャメロンとのラブシーンだけが目の保養www。親の仇を取る一番大事な役が主役じゃないなんて、デカプリオの扱い、軽過ぎやしませんか。
やっぱりハンサムな顔がちょっと残念ながら、彼の過小評価につながっている気がします。ダニエルデイルイスは、すごくやなやつが憑依した顔つきでしたから、私も正直途中からどっちが主役だかわからなくなりました。
確かに衣装とメイクがすごかった!去年のオッペンハイマー的な、歴史の重厚感を感じさせる美しさ。ロケ地は…え?イタリアとニューヨークの撮影スタジオ?ひゃー、広過ぎ!
20年以上昔の作品で1億ドルもかけたなんて、さすがスコセッシ監督。海外レビューでは絶賛の意見が多かったです。
日本人ってやっぱり平和主義ですよねー😅。
ネイティブアメリカン
冒頭から最後まで殺戮シーンがど迫力、刺激に弱い方は注意。ニューヨー...
マフィアじゃなかった、歴史劇でした
20年前の映画、160年前の出来事の物語 それでも極めて現代的なテーマなのだ 少しも人類は進歩していなかったのだ
2002年公開作品
物語は、一口で言えば19世紀半ばのNYにおけるギャング団同士の抗争だ
ギャングと言っても、マフィアとかのイメージではなく、ただの地元のごろつき集団といった程度
それが将来の米国のマフィアやギャングの始まりになっていくことが描かれている
つまりマフィアなどは、いきなり米国に現れたものではなく、このような下地や経緯があって生まれ育っていったことを教えてくれる
ゴッドファーザーのドン・ヴィト・コルレオーネの青年時代のシーンは1907年頃だから、本作はそれよりも50年も昔の話
スコセッシ監督自身の1993年の映画「エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事」は1870年頃のNYが舞台だから、それよりもまだ一世代古いNY がどのようなところであったのを描く
舞台はNY のファイブポインツという土地
場所はマンハッタン、今のシビックセンター辺り
地下鉄コロンバスストリート駅の周囲
そこはチャイナ・タウンの西隣、そしてリトルイタリーの南隣でもあるのだ
というかオーバーラップしている
つまりスコセッシ監督の生まれ育ったところであり、イタリー系マフィアの発祥の土地
そこの物語なのだ
本作の40年ほど後の1890年代には、ファイブ・ポインツ・ギャングが現れる
有名なポール・ケリーが創設したイタリア系のギャング団
アル・カポネ、ラッキー・ルチアーノなども若いころはこの構成員だったという
マフィアの直接のルーツに当たる
つまりアイルランド系に変わって、今度はイタリア系がこのスラム街に流れ込んだということだ
1871年のイタリア統一で、わりをくったシチリア島やイタリア南部の人々が1880年代以降に米国に移民していったのだ
そういう土地の物語なのだ
本作の時代のそこは、ロンドンのイースト・エンドと肩を並べる西欧最悪のスラム街と悪名で知られていたという
本作でも1968年の映画「オリバー!」で描かれた1830年代のロンドンのスラム街イースト・エンドの様相以上の劣悪さで表現されている
その最悪のスラム街では、白人と黒人が入り混じって居住していたし、アイルランド人など遅れて米国にやって来た移民達がたちまち食い詰めて流れつく場所でもあったのだ
「人種のるつぼ」の原形はここだったといわれるそうだ
今では再開発されて、シビックセンターと呼ばれる官庁街のようになっている
その再開発は20世紀に入ってからだそうだから、ちょうどドン・コルレオーネの青年時代のことになる
冒頭の乱闘シーンは1857年7月4日から5日にかけてのデッドラビッツ暴動
ラストの暴動シーンは1863年7月13日のニューヨーク徴兵暴動
どちらも史実だ
この年と日付にピン!と来なければならない
そして、アイルランド系移民と独立戦争以前に米国にきていたイングランド系の移民との争いだけに目を奪われて、黒人がなぜアイルランド人側にいるのかに疑問をもたねばならない
そうでなければ、何も分からないまま単に大昔のギャング団の抗争と復讐潭の底の浅い映画としか観ることが出来ないだろう
冒頭の1857年の暴動は米国の独立記念日に始まっている
1827年のこの日は、ニューヨーク州が奴隷解放を行った日でもあった
その30年目の節目の日だったのだ
そしてこの1857年の3月にはドレッド・スコット対サンフォード事件があった
詳細は各自でお調べ頂きたい
要は州が勝手に奴隷制を廃止することを認めないという連邦最高裁の判決だ
これが南北戦争の遠因になったのだ
なぜこの年のこの日に暴動と呼ばれるような抗争が起きたのか?
それでお分かりになったと思う
そして1863年はもちろん、リンカーン大統領が1月1日に奴隷解放宣言をした年
つまり南北戦争を南部諸州の連邦からの離脱阻止の戦いではなく、奴隷解放の為の戦いであると定義し直したことで明けた年であったのだ
だから本作でも、なんで黒人の為に徴兵されて戦争に行かないとならんのだというやり取りのシーンが登場するのだ
だから黒人がリンチを受けるのだ
それがやがて暴徒が略奪をする暴動にまで至ってしまったのだ
この米国史上最大最悪の暴動は、本作に描かれる通り結局米軍即ち北軍が武力鎮圧する
そして南北戦争で、黒人もアイルランド系移民も大量に徴兵されて北軍として戦い、これに勝利する
どちらも史実だ
このようにして、今の米国は成り立っている
その事を知らなくてはならない
このような戦争をへて、初めてアメリカは人種の統合を果たしてきたのだ
そのはずだった
それが本作の本当のテーマだ
父の仇への復讐潭などは物語にするための方便に過ぎない
アメリカ人なら自国の歴史として学校で習うことかも知れない
しかし私達日本人には全く知らないことだ
こうしたことは調べなくては分からないことだ
しかし一体何の映画であったのかのヒントに気がついて、自分で調べていくことは大事だ
それをスコセッシ監督は期待しているのだ
観客を信頼しているのだと思う
ファイブポインツ
そこは米国の歴史において、貧困によるものとはいえ自由意志に基づく大規模な人種間統合の始まりの場であったのだ
しかし、その結末はどうだ
アイルランド人に代わって、今度はユダヤ系、イタリア系、中国系、アラブ系と次々に米国には移民が流れこんだのだ
ハワイや西海岸には日系も同じように移民したのだ
カトリック、英国教教会、プロテスタント、仏教、イスラム教
それぞれの神に同じことを願いつつ対立する
キリスト教などは同じ神ですらあるのにそうなのだ
神や宗教が一層対立を深くしてしまう
そのシーンも本作で描かれる
ファイブポインツは、もう影も形も地名すら無くなってしまった
しかし人種の対立は何も変わっていない
本作の公開は2002年11月
本来は2001年12月の公開予定であったのが911で延期されたのだ
ファイブポインツの対立は、このように21世紀では、米国とイスラムとの対立の構図となり破滅的な事件となったのだ
そこから米国は20年に及んだテロ戦争に突入したのはご存知の通り
2021年1月6日、アメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件が発生した
何かもう数年前のようで、まだ今年の出来事だ
これもまた、国論の対立で起こったようで、実はその根元には人種の対立があるように思われる
ファイブポインツの構図は終わっていない
今もなお米国を苦しめている
米国だけに限らない
日本もそうだし、どの国もそうだ
人類の宿痾だ
それでもこの宿痾は無くさなくてはならない
再開発されてシビックセンターに生まれ変わったように
さも無ければ本作のように暴力には暴力となり最終的には「南北戦争」に至るのだ
南北戦争が全世界に広がってしまうのだ
自分たちのすむところがそうなってしまうのだ
20年前の映画、160年前の出来事の物語
それでも極めて現代的なテーマなのだ
少しも人類は進歩していなかったのだ
さすがスコセッシ監督らしい、素晴らしい傑作だ
ニューヨーク
アムステルダムの守りたかったものは父の復讐の誓い
父の守りたかったものは、信心と、仲間
ビルの守りたかったものは自分自身の誇り
昔人々は生きるために、権利のために、己の誇りのために命をかけて戦った。
立場は違えど、日々を生きているのは皆同じで、信条や信念、身分や肩書きが少し違うだけ。
アイルランドとニューヨークの関係を知らなかった。
多くの人が血を流し、その先に今の私たちがいる。
先の時代の人間が、大きなものと戦ったから、私は今血を流すことなく生きられる、家族を失わずに済む。
ニューヨークだけでなく、多くの地できっと同じことが起きていたけど、命をかけて戦った人々を、私は何も知らない。
アムステルダムの変わる状況と信念との葛藤が面白かったです。
ワンス・アポン・ア・タイム
19世紀半ばのニューヨーク、アメリカ生まれのネイティブ派と移民派が抗争を続けていた。
ネイティブ派のボス(ダニエル・デイ=ルイス)は移民派のボス(リーアム・ニーソン)を殺し、君臨していた。
移民派ボスの息子が成長(レオナルド・ディカプリオ)、新たなドラマが始まる。
キャメロン・ディアスの扱いが中途半端なのは可哀そう。
映画館で観たとき、後ろに小泉と安倍が座っていたのでビックリ。
巨大都市の創世記
これはもう戦争
激しい抗争というより正に戦争。ヴァロン神父(リーアム・ニーソン)は抗争の末、殺されてしまう。アイルランド系移民の敬虔なカトリックというイメージは、ディカプリオが真っ先に聖書を河に捨てるところで崩れ去ってしまう。
南北戦争前夜のニューヨークの一大叙事詩。舞台はチネチッタ・スタジオに巨大な劇場やレンガのビルを建て、セットの壮大さに感動するばかり。ファイブ・ポインツのネイティブズ対移民グループを主軸として、徴兵制を逃れるギャングたち、ビル・ザ・ブッチャーに復讐心を燃やすアムステルダムという構図なのだが、中盤までが面白い。シェークスピアの劇のように、正体を隠してボスの手下として取り入り、復讐する絶好のチャンスを何度も逃す。終盤の大暴動などはオマケに過ぎない。
とにかく3時間を超える映画は疲れます。もっとすっきり描いていたら、絶対に素晴らしい映画になっていたに違いない。
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