劇場公開日 1992年7月18日

「宮崎さんは何したかったか」紅の豚 大仁得さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5 宮崎さんは何したかったか

2025年7月31日
PCから投稿

今まで私が見た宮崎監督の映画の中で一番弱いと思います。
作画、音作り、音楽、ゼロから生きているような世界を現すことなど、いつも優れている部分に関して不満はいいません。しかも少年でない悲しそうな主人公で有望なスタートなのでとても期待しましたが、ストーリーがどこへも進まなくて。。。
『紅の豚』は宮崎さんの弱点をよく指示する映画です。特に主人公以外のキャラクターが全ていつもと同じ決まった性格とデザインです。例えば勇敢な美少女やうるさいが優しい団体、おばあちゃんなどなどでもう飽きてしまいました。
主人公に関しても最初の思いと最後の思いが変わらず新たな発見はありません。
しかしプロットが面白ければ文句は言わなかったかもしれません。退屈なので一時間半だけでよかったです。内容がないシーンがいっぱいで、そして内容がなくてもカッコいいセリフや素敵な雰囲気、カバーはありません。豚の代わりに人間にすれば何かが変わるでしょうか。イタリア軍という敵を外せば何かの関わりがあるでしょうか。
いい映画になる可能性はありましたが、結局もったいない気持ちが残ってしまいます。あら残念。

大仁得