ダンサー・イン・ザ・ダークのレビュー・感想・評価
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ビョークって誰?という奇特な私でも彼女の素晴らしさはよくよくわかっ...
ビョークって誰?という奇特な私でも彼女の素晴らしさはよくよくわかったような気がします。後で詳しい人に聞くとやっぱりセルマとビョークでは設定としてかなりダブる部分があるとの説明を聞いて思わず納得でした。ミュージカルもよいです。意味も無く歌い出してるようにみえる従来のそれと比べるとノイズを音楽としてとらえる主人公とミュージカルはちょっぴり新しい感じがしました。期待をよい意味で大きく裏切ってくれた作品に感謝です。
コンディション悪い時には観てはいけない
ホームビデオで撮ったかのような映像がよりリアリティを増す。
映画を観たというよりドキュメンタリー映像を見ているようだった。
セルマの怖さが自分が体験したぐらいの臨場感で伝わってくる。かなりしんどい。
死刑執行人、この世でこんなにしんどい仕事ある?
※ロクでもない感想です※
4K・映画館で鑑賞。鑑賞前に夕飯を食べて挑みましたが、ブレまくる手持ちカメラの影響か、滅茶苦茶に気持ち悪くなりました。カメラ酔いしやすい人は要注意かも
以下からTwitterに投げた乱文のまとめ
後味最悪だって聞いてましたけど、マジで悪いな……セルマ、眼以外にも知的障害あるんじゃないか?って感じの無垢(悪く言えば子供っぽい)具合でしたけど、1964年っていう時代・貧乏な移民…っていう諸々の背景を考えるとそこまで周囲の理解が及んでいなかったんだろうなと暗い気持ちになってしまう……
手持ちカメラでブレッブレにしながら顔をどアップで撮影するの、ドキュメンタリー映画っぽいんですよね何処となく……(マジで死ぬほど酔っ払いました)(わざとだろうけど瞳の描写が圧倒的に多い)
セルマの妄想世界で画面の解像度が物理的に低くなるのは面白かったです 妄想だから荒いんだよね多分
セルマ、どちらかと言えば妄想の合間に実世界を生きてるタイプなんだろうなぁ……最後から2番目の歌は妄想の世界じゃなくて実世界で歌ってるのは、《妄想の殻を破って抜け出せた》とも《セルマの中で妄想と現実が入り混じった》とも取れるのが、いい感じに気持ち悪くて最悪ですね
「息子には眼が必要」っていうのは、最初に眼が見えていた人ならではの思いなんだよなぁ……
映画全体の感想は個人的に「やるせない」なんですよね 「後味悪い」もあるんですけど、それよりも「やるせない」がこの映画を表現するには最適解な気がする
最後の死刑執行で、「来れたら」とセルマに言われたジェフが結局来なくて「どうかな」とジェフに言われていたキャシーが来たの、両者ともキャラクターの行動として“わかる”し、“それらしい”んだよな
ジェフは最期を見たくなくて来なかったんだろうし、キャシーはメッセージを伝えるために&親友として最期を見届けるために来たんだろうし……ジェフが薄情とかいうわけではないんだよなぁ決して
ミュージカル映画という括りにしては、ミュージカルパートが出てくるのが遅いので、個人的にはもう少し早く出てきてほしいですね……あと冒頭の謎のイメージの連続がマジで何なんだか分かんなくて気持ち悪かったですね、何アレ???
全体的に面白かったけど、二度と見たくねぇな……やるせなさすぎるので……
公開当時にサブカル界隈で話題になった理由は何となくわかるな……小劇場で見たい内容の映画だし……
ミュージカルパートでさえも、大きいスクリーンではなく小さなスクリーンで見たいと思わせてくる、不思議な映画です
目より母
真っ黒で真っ白な、美しすぎる名作
ストーリー、台詞、演技(特に主人公の)、映像、音楽、そしてミュージカルの立ち位置、どれをとっても、この映画の美しさを校正するために全て必要であったと思えるほど、非の打ち所がない完璧な作品だった。
セルマのあらゆる感情が顔の筋肉、指の動き、背筋や足並みに一つ一つ呈されていて、素晴らしかった。
「息子には母が必要」という意見を押し切って、母親としての人生で醸成されたであろう「息子には目が必要」という確信を貫いたセルマの強さ、そして、ジムとの面会での台詞「赤ちゃんを抱きたかったの、この腕で」という、この映画でこの1度だけ呈されたセルマ自身1人だけの欲望、人間らしい弱さ、私たちがそうさせない限り、終わりではない」という物語の芯、全てが美しすぎて、涙が止まらなかった。
99の悲しさ・虚しさの中でも絶対に揺らめくことのないセルマの美しさ、真っ黒で真っ白な映画だった。
主人公に感情移入ができなかった。
セルマは仕事中に空想にふけりミスをするも飄々としているし、差し伸べられた手も取ることはなく何でも一人でやろうとする。終いには長年貯めてきたお金を盗んだ相手を最後まで庇う。
これらの行動はもしかしたら息子に病気のことを悟らせないため明るく振る舞っていたのかもしれないが、不器用すぎて見ていられなかった。
映画を見る前は目が見えないことを良いことに周囲の人達に利用されたり虐げられるような映画だと思っていました。
しかし、この結末は病気だけでなくセルマ自身の行動にも原因はあるなと感じられる内容でした。
彼女がもう少し賢く立ち回れていたら、こういう終わり方にはなっていなかったのではないかと思わずにいられませんでした。
最後にセルマがジーンのために死刑を選択する光景は一見して子供思いの良い母親とも取れるが、ジーン自身の意思は全く考慮されていないため押し付けがましい自分勝手な判断にも見えました。
もしかしたらジーンは自分の目が治ることよりも母親と一緒に過ごすことを望んだかもしれませんからね。
様々な見解がある映画だと思いますが自分はこのように見えてしまいました。
色々と書きましたが、ジーンの手術が成功したことだけはセルマにとって最後の救いとなったのでしょう。
見るべきものがある? もう見るべきものは何もない。
20年前、知り合いの女子たちの間で話題だったこの映画。当時はまったく興味がなかった。ミュージカルということも抵抗があった。それが、いい歳を重ねてこの映画の宣伝をみかけるとどうだ、見たい欲求が強すぎて足を運んだ。
なるほど、当時"衝撃"というワードを使う理由がこの映画のラストにはある(この頃のアメリカは、あれを目の前で見せていたのか?!という驚きも含めて)。でも、もっと理不尽かと思ってた分、物足りない気分ではあった。世の中の理不尽さ(司法の杜撰さとか)よりも感じるのは、セルマの無垢さだった。それは純真なものではあったけれど、半面、意固地であり偏狭さでもあった。だから人によっては"可哀そう"とも思うのだろうし、"イライラする"と思うのだろう。僕には、母親の愛の盲目さが痛すぎて、どう手を差し伸べたらいいか迷っているうちに、するりとその手から零れ落ちてしまった感覚で終演を迎えた気分だった。だから、あとから感想が押し寄せてくる。
当時、ミュージカルに抵抗があったが、このくらいなら今は大丈夫。むしろ、素晴らしかった。なんで、突然踊り出すかって、それはセルマの空想なんだものしょうがない。この空想の時間だけがセルマにとって幸せの時間なのだもの。むしろ、このくらいしか彼女にとって幸せはなかったのかと思うとつらい。まるで、マッチ売りの少女が、なけなしのマッチを擦って灯した僅かな時間と同じで、つらすぎた。
突然始まる
非常に報われない作品
常に最悪の想定をして衝撃に備えよ。
自分と同じようにいずれ視力を失ってしまう息子のために手術費用をコツコツ溜めるシングルマザーで移民のセルマが、そのお金を盗まれたことから悲劇に見舞われる話。
この映画に必ずついてまわる「鬱映画」「二度と見たくない映画」というフレーズに最初から身構えていたので、常に次の展開の1番最悪なパターンを考えながら見るとかなり防御になる。
ちなみにどんなことを予想してたかと言うと、セルマは機械に手を挟んで腕無くなってるし、セルマに思いを寄せるおじさんにレイプされてるし、病院に渡したお金も警察に見つかって息子も失明する、という感じ。書き起こしてみると自分の予想が残酷すぎて引いた(笑)
確かに残酷なラストではあるけど比較的皆良い人。周囲の人は精一杯セルマのことを助けようとしていたけど、セルマ自身の決意が揺らがない限り絶対助けられない。そこが1番救いがないのかなと。私もどうすればセルマを助けられるか考えてたけど全部詰んだから無理。
そしてセルマ自身も純粋に息子のために精一杯生きている人なのだが、自分の内面に閉じこもって自分の考えに固執しすぎているのがかなり問題。事態が酷くなるほどミュージカルシーンが増えたり、秘密を多く抱えているのもそのせい。
息子のことだって、手術だけが解決策じゃなくて目が見えなくなることが必ずしも不幸ではないことを教えることもできたはず。だってセルマ自身がそうだったじゃん。遺伝があるのを知ってて息子を産んだのが問題なのじゃなく、お金を稼ぐ覚悟はできてたけど、息子と向き合う覚悟が出来てなかったのが問題だと思うな。
純粋な人が必ずしも正しい訳では無い、正しい人が良い人な訳では無い。これって私たちが普段生きてる現実をそのまま描いただけじゃん?って思った。
観た後どっと疲れる
ミュージカル映画は大好きだが”鬱映画”といわれる本作はなんとなく観るのを避けていたのですが4K版が上映されると知り鑑賞。
途中からほとんど泣きっぱなしでラストの衝撃は異常。鑑賞者の感情を上げては下げるラース・フォン・トリアーの監督性が見える。観た後どっと疲れた。
母と息子の極限の不器用な愛と主人公セルマのピュアさや約束を守る信念の強さに、心揺さぶられながらも生死が左右されるだけにとてももどかしさを感じたが、世の中のどうしようもない、抜けられない負のスパイラルの最悪なパターンをまざまざと観ている感覚になりとても怖くなった。
人生のどん底を味わった日に信じていた人に盗みに入られ、濡れ衣を着せられ、救いようがない。。
警察が盗むわけない。家主が盗むわけないという潜入感から世の中の不条理さもみえる。貧乏人な正直者は救われないこの構図にただただやるせない気持ちになった。
作中優しい人が出てこないいないわけではないし、特にカトリーヌ・ドヌーヴ演じるキャシーとの友情やジェフ、看守の優しさには救われる。ただその優しさにも、セルマを救うか息子を救うかで限界が生まれてしまう流れが非常に悲しすぎる。
セルマの死刑執行までのシーンは観るのが本当につらかった。
「最後までミュージカルは観ない。最後から二番目の曲で観るのをやめる」と言っていたセルマが死刑台に立ってから歌う、最後から二番目のミュージカルをテーマにした歌。
大きな悲しさがありながらも、最後の最後にキャシーにメガネを渡され、息子の手術が成功したことを知れたのは最大の喜びを感じながら最期をむかえたと信じたい。
不幸過ぎて最高と言われる映画
いや〜〜〜評判通りの不幸の最高値を記録する映画。
こう言う映画は映画館で観ないと家で配信なんかで観てたら
嫌になってチャンネル変えちゃうタイプの映画ですね。
で、驚くべきことにこの映画ミュージカルなんですよね!!
知らんかった!!
映画の中で主人公のセルマは言います。
「ミュージカルの中では不幸なことは起こらない」
そう言うあんたが一番不幸なんですけど!
周辺ではボロ泣きしてる人も結構いました。
賛否両論あって、観た人同士で話が盛り上がるタイプの映画です。
ぜひ、映画館で!!
ああ、できれば「サウンド・オブ・ミュージック」の
ダイジェストくらいを観ておくともっと理解がしやすいと思います。
で、月に8本ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
この映画の中には結構な悪人が出てきます。
いろんな映画のいろんな悪人を観てきたけど
ある意味、一番の極悪人だと私は思います。
自分の罪を他人に、それも社会の一番弱い立場の他人に擦り付け
自分は善人として死ぬなんて、サイコパスの殺人鬼より
何百倍も悪人だと思います。
だけど、
あらすじのところにも書かれているように
遺伝性の病気でやがて目が見えなくなることを
知っていながら産んだ子供のために必死で生きているセルマ。
でも主人公のセルマの頑なさが私的にはどうしても許せなくて
そこまで子供を愛しているのなら、
もっと用心深くしていれば人の悪意を呼び起こさなかったのに〜
周囲の人の親切をもっと素直に受け取ればミスも無かったかも?
素直じゃないからかえって周囲に迷惑をかけてる。
この映画の主題はそこでは無いと思うけど
どうしても主人公が好きになれないと
私は主人公から心が離れてしまう。
だから衝撃的な結末にもどうしても泣けなかった。
だってそこまでして守ったとしても
その子供は○○○の子になってしまうのですよ!
あなたはどう感じるでしょうね?
映画に何を求めるか
最後まで現実と向き合わなかった主人公、生まれから不幸な弱者を庇えば考えが深いと勘違いしている視聴者、どちらも自分に酔っているようにしか見えなくてイライラ
私自身、身体に障がいのある人たちと交流することがあるのですが、
「自分の障がいを認め、他人に助けを求める事」ができる人が謙虚で優しい人だと思うんですよね
セルマはまるで手助けの手を払いのける老人の様です。
彼女は気が弱いと思われているが、寧ろ凄く傲慢なのだと思う
ニヤついた顔でこの映画をおススメしてくるような人とは仲良くなれないですね
悲劇のヒロインをみて手軽に感傷に浸りたい人におススメです。
鬱映画ですが、
鬱映画の最高峰と誉高い作品ですが、初めて鑑賞しました。
確かに途中からラストシーンまで気が滅入る展開ですが、最後にキャシーから告げられた言葉で少し救いが感じられました。この言葉が真実かどうかは分かりませんが。。
カトリーヌ・ドヌーブは流石の存在感ですし、看守の女性も救いです。
個人的に過去一番気が滅入った映画はミリオンダラーベイビーです。
【”人生は不条理に満ちている。それでも、彼女は想像の中で踊る。息子の眼が治る事を信じつつ・・。そして、魂魄とともに、息子と過ごす事を信じつつ・・。ビョークの表現者としての凄さを再認識した作品である。】
ー ビョークは、シュガー・キューブス時代から聴いているが、今作は敢えての未鑑賞だった。
(彼女独自の音楽で、十二分に満足していた・・。)
だが、今回4Kレストアリマスター版で劇場上映すると知り、急遽、鑑賞。
そして、ビョークの表現者としての凄さを再認識した作品である。>
◆感想<Caution ! 内容にやや触れています。>
・ビョーク演じるセルマと共に、プレス工場で働くキャシー(カトリーヌ・ドヌーブ)、セルマに恋心を持つジェフを始めとする仲間達は、皆、遺伝で目の悪い彼女に優しい。
それは、きっと、彼女が女手一つで、同じく目が悪い息子ジーンのために、頑張って働く姿と、彼女の人柄に惹かれていたからであろうと推察。
・そんな彼女に、思いがけない偶発的な事件が降りかかるが、彼女は運命を受け入れる事で、息子の手術が上手く行くかのように、不条理な運命を受け入れる・・。
失明した彼女の言葉
”もう、見るモノは何もない・・。”
・絞首台への107歩を、2ステップで女性看守と歩くシーンは、観ていてキツイ。
が、彼女はそんな中でも、想像の中で、あの独特の美声で歌を歌う。
”愛するジーン。私は独りぼっちじゃない・・。”
<不条理極まりない物語であるが、セルマの息子ジーンを想う気持ちと、セルマの友人達の姿
ー 特に、ラスト、セルマの元に駆け寄り、ジーンの手術が成功したとキャシーが伝えるシーン ー には、グッと来てしまった作品。
そして、随所で流れるビョークの歌声に合わせたミュージカルシーンと、彼女のダンスする姿、歌声に痺れた作品でもある。>
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