クラッシュ(2005)のレビュー・感想・評価
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差別と偏見と正義と勇気
人種差別思想の警官の憂さ晴らしと、それでも目の前で事故があれば自らを顧みず助けに行く勇気
新米刑事の熱い正義漢は、黒人への恐怖や偏見からか、自らを守るために殺人に手を染めてしまうほどに堕ちていく。
何が正義で何が悪か、人種の壁とは、差別とは、一人一人の人生とそこに至るまでの環境とが描かれ、決して誰も責められないのではと思うほどに悲しい現実が突きつけられる。
ただ一つこの映画の中で描きたかったのは、誰もが守りたいものを持ち、そのために強くなれる心の有り様なのではないだろうか
マイナス要素を集めて助長。最悪
短絡的な怒りや行動、複雑な構造の物語に出ている役者は皆この物語のコマでしかなく、作品全体が寒々しい。
上手い具合にまとめ上げたところで、全く感心もしないし、一層違和感を覚える。
こんな社会に自分たちが生きているのだと思い知らされると、ただ悲惨。
なんでこんなアホらしい話に感動しなければならないのか。悲惨な話のバックに流れる感動的な音楽に嫌気がさす。
くそみたいな酷い話に、時として心動かされてしまうことが余計に腹立たしい。
良くできた作品だったけれど、見てすごーく後悔してしまった。
なぜ全員が急に変わり始めたのか?
(たくさんのレビューが寄せられているので、僕は別の視点から)
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なぜ全員が急に変わり始めたのか・・・
説明は何もない。
唐突に物語が転調する。乱暴に。
ただ繰り返し繰り返し印象的に画面の隅に映るのはツリーとリースと雪だ。
聖夜にそれは起こる。
和解と新生、希望と愛、そして 贖い (あがない=身代わり) の赦しを告げる神の子羊=幼子イエスがこの世に与えられた
― これだけが”逆転“の理由として思い当たるファクター。
「クリスマスの奇跡」の映画ですね。
これは歴代のクリスマス名画に並ぶ現代のキリスト教信仰の映画だと思います。
これを観てイーストウッドはグラン・トリノに到達する。
ヒント:新約聖書第4巻「使徒行伝」。
その伏線としてはその前「マタイ~ヨハネ」3巻からの4巻通しての読破。
キーワードは「サウロ」。
・・・・・・・・
ヘイトの人たちに観てもらいたい。
自分がその瞬間にどんな顔をしているのか。
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衝突
些細なことで銃を構える事が有り得ない日本人からしたらこんな映画があるのに、まだアメリカは銃規制云々で揉めてるなんてびっくり。
期待していたサンドラブロックはちょい役過ぎて残念。あの夫婦を入れるよりテレンスハワードとドンチードルにもっとフォーカスしたら良いんじゃないかと思ったけどオスカーに配慮した結果なんでしょうね。
マットディロンの演技が良いのは分かるけど差別を主題にした作品なのに、肝心のドンチードルがオスカーにノミネートされてない時点でお察し感が強いです。
この作品が現在作られたら全然違ったアプローチだったろうな。
トランプ時代の今こそ見るべき作品
トランプ氏や支持者の有色人種に対する敵意は、彼ら特有のモノではないし、
反対に有色人種の白人に対する敵意もある。
警察の人種差別や、貧困や、経済格差や、色んな視点のある傑作。
社会問題と感動と。
2回目の視聴。やっぱり、社会問題をここまで感動と唸らせる話にできるのは、素晴らしい。最後に色々な人とストーリーが重なっていく。この脚本、大好き。人の二面性。仕事と、プライベート。日常と非日常。特に、子どもが打たれてしまう場面なんて、今までのストーリーが集結される。すごい。
試される映画
今までの人生で考えた人間性という物のについての考えの答え合わせをされるような映画でした。
なにをどう取っても感想が溢れ出てくるような濃密さです。個々の登場人物の行動が、一つ一つの映画にできるような気がします。
全体としての主題は、人の無力さ、どうもがいても結局良い方向にも悪い方向にもなるようにしかならない、凄くちょっとした些細な事がその方向を左右し、それは運に近いものだ。という事だと捉えました。
オープニングのボケた光の映像から引き込まれました。ドローンの様な映像も独特かつ自然で、とても美しい映画です。
演技も全員すごかったです。痺れまくりました。
一つ、最初の追突事故の時系列がよくわからなかったです。
めちゃめちゃ切ない
きっと実際にあったんだろうな、こういう差別。現実はこれよりもっと酷いかもしれない。自尊心を傷つけられる扱いに対して憤りを感じつつも何もできないのが【差別】差別という社会の中での人間ドラマ。人の汚いところも美しいところもどちらも上手く描写されていると思う。登場人物が多いから感情移入、共感できるキャラクターが1人はできそう。
アザとい脚本に演出
公開当時は評価が高かったようで今観るとA・G・イニャリトゥの初期作品を思い出してしまう。
過剰にも取れる黒人や移民に対しての人種差別をワザとらしく描写しているようにも感じるし発狂しているだけのヒステリー気味な女性陣にはイライラする。
大物女優ブったS・ブロックは出演している意味がまるで無くてタダの客寄せパンダ!?
衝撃的だったり感動的な要素を客に対して物凄く意識したアザとさが垣間見れる脚本に嫌悪感すら抱いてしまいそうな作品。
当時も評価されていたがM・ディロンは良かった。
登場人物の感情や価値観が全て逆方向に変化する映画
整理がつかずモヤモヤしている。画はとても綺麗だった。
この映画は人種差別がテーマだと思うが、それ以外にも登場人物の感情が映画内で全て逆に変化するってのをやろうとしてるのかなと思った。
『差別⇄被差別』、『自尊心⇄社会、他者への関心』とか、これだけの登場人物の心の行き来きをストーリーを進ませながら描いているのでとても高度な大変なシナリオだとは思う。
が、一番引っかかったのはこの映画を見終わった後、何を感じていいのか迷ってしまった。
よく分からなかったというのが正直な感想です。
差別と偏見
この映画の面白い所は
差別、偏見ダメ!
っていうのをストレートに伝えてない所。
逆にリベラル的な考えを真っ向から否定します
差別に対して、
単純に良くないと習って覚えた弱い正義感
は破滅を呼ぶんだなって思いました。
新米警察官とセクハラ人種差別警察官の対比にそれがよく出てますね笑
最初はセクハラ野郎最悪だなぁって思うんですけど後々彼には介護をする父がいて父は黒人に対して分け隔てなく給料を与えていたのに黒人差別撤廃の政府の動きによって妻にも仕事にも見放されてしまう、そんな現実に不満や怒りにいつもぶつかっていた人なんですよね
それに対して新米は小さい時から差別良くないという教育からそーいったぶつかり合いが無かった
だから弱い正義感で車泥棒逃がしちゃって警察官の仕事を真っ当にできなかったり黒人のポケットに手をやる動作で勘違いしてしまって銃殺する間違いをうんでしまったんだなと
人との衝突を避けて和を大切にする日本人は
見た方がいいのかも。
物事を一方方向からしかみるのではなく
多面的に見れる人間になりたいなぁ
そーゆーふうになるのもやっぱり経験かなあと思いました
個人的に天使の話良かった。空砲でほんと良かった😭
まあ、群像劇っていえばそうだけど。
登場人物が多すぎる!の一言です。
結構メジャーな俳優陣が多いので、誰が誰?っていうのはあんまりないけど。こんがらがっちゃう。ややこしいなあ。
まあ裏を返せばそれだけ、いろんな人種差別がいまだにあるという話になるんでしょうが。
約12年前にもなるのかー。オスカー受賞していた場面、何となく覚えてます。結構「あの人は今?」状態になってますね。俳優陣。
現代に潜むストレスの原因は妄想
この映画は人間が常にイラつき
常に人に高圧的になってしまっている原因を描いています。
人種問題を題材にはしていますが
描きたかった物の根本は『人種差別が行われる原因』だと感じました。
黒人は陽気でいい加減
白人は酒飲みで自尊心の塊
アジア人は意地が悪く
東南アジア人は貧乏で
中東系はテロリスト
これが自分の中にある偏見です。
この偏見は一体どこから来たものなのか、、
一部は経験から 一部はテレビから
一部は人の話から勝手にイメージ上の人物像が出来上がり今にいたります。
つまり、外国人と相対した時、
目の前の人物を見ることなく
一人で勝手に妄想し
一人で勝手に信じ込み
一人で勝手に相手を決め付け
イライラしたり、勝手に仲良くなった気になってるだけという(笑)
こういうバイアスや先入観は
映画を見たくらいで拭えるような代物ではないですが
同人種でも他人に意味なくイライラしたりしてしまうような時は
原因は自分にもあるという事を気づかせてくれるキッカケになる映画だと思います。
途中、息苦しくなるよう空気感でズシーンと進んでいきますが、登場人物達にとって救いのある終わりかたで
見てる側にも重いながらも爽やかな幕引きで良し。
シナリオはとても良くできているので
普通の映画として見ても楽しめます。
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