クラッシュ(2005)のレビュー・感想・評価
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観ていて気持ちの良い映画ではない。 むしろ胸糞悪い。 アメリカの黒...
観ていて気持ちの良い映画ではない。
むしろ胸糞悪い。
アメリカの黒人差別やその他の問題によって起こる負の連鎖の群像劇。
なのになんだこのパッケージは。
どこに感動があってどこで涙するのか。
最後だけそれっぽくしてるけど唐突すぎて意味不明。
確かに人には二面性があるけどそれにしても唐突。
観ていて不快な映画だった。
オスカー授賞式が発表されてから観ると、最後の「中国人め!」という台詞をアン・リーがどう感じたのか興味あるところです
それにしても、これはストーリーを追うのが大変。人間関係を書きとめるのも困難。誰がどの人種で・・・なんて把握するのは不可能に近い。と、自分の記憶力の弱さを露呈してしまうかのような映画でした。何が原因でどう連鎖してしまっているのかなんてどうでもいいことなのかもしれませんが、黒人2人組が車を盗むところから事件が始まりました。
人種も雑多なLAでは誰もが偏見を持っている。黒人・白人の対立だけではなく、プエルトリコ系、中国系、アラブ系等々、冒頭から中盤まではこの差別発言が飛び交って重くなる一方でしたが、やがて逆恨み・復讐、交通事故、等々些細なことから徐々に大きな繋がりを持つようになっていきます。唯一人種偏見の無さそうなライアン・フィリップでさえとんでもないことをやってしまいます。そうした重苦しい雰囲気の中でも、「透明マント」の話を信じた錠前屋の娘が一時の清涼剤となって心温かくなり、マット・ディロンだって警官の職務を全うするといった本来あるべき人間の姿を見せてくれて、ストーリー全体を引き締めてくれました。
結局、人種差別などの偏見を持った表面的には醜い人間であっても、本質的にはみな繋がりたい!人間らしさがあることを訴えたかったのでしょう。しかし、皮肉にもライアン・フィリップのような逆のパターンもあるので注意しなければなりません。なんだか考えさせられます。
そんな温かな人たちが多いのに、サンドラ・ブロックとブレンダン・フレイザーだけは浮いていました。ひょっとすると、この夫婦のように人間らしさを取り戻せないでいるアメリカ人が一般的なのかもしれませんけど、早く人の痛みをわかってもらいたいと思っていたら、階段から滑り落ちちゃいました。ブレンダン・フレイザーはトレジャーハンターだったり、その昔は原始人をやってましたから、この映画の役はちょっとピンときませんでした。
【2006年5月映画館にて】
行き詰まりのアメリカ社会の断層
人種差別と銃社会の問題を抱えたロサンゼルスを舞台に、様々な階層の人々の意識と行動を見つめ、アメリカ社会の歪みをクローズアップした意欲作。最後まで興味深く観たが、最も差別意識が低い警察官が勘違いとは言え黒人少年を射殺することや、黒人差別排除の為に失職した父に同情して、取り調べ中の黒人の婦人にセクハラする事と、偶然にも交通事故に遭ったその婦人を命からがら救助する脚本の創作が、あざとい。それも事実に基づいた現実の再現である作者の意気込みは充分理解するが、群像劇のドラマとしてよりドキュメンタリーで表現したほうが説得力を持つのではないか。登場人物のほとんどが神経症的表情で救いがなく、未来への希望を持てない暗いイメージが固定化されている。俳優の演技を楽しみ味わう題材ではない。
これは自国のアメリカ人の為に作られた問題提起のメッセージ映画であり、日本に安住するものには限界がある。
その人を知ろうとする勇気
群像劇による、多視点からの「衝突(クラッシュ)」。日常に潜んだ人種差別や偏見を浮かび上がらせた、社会派な作品でした。
序盤は不安と怒りの感情が目立ち、あからさまな人種差別発言や外見からくる偏見に、観ているこちらももやもやしてしまうのですが、中盤以降からは各登場人物が繋がったり、様々な展開に目が離せませんでした。
最初は酷いことを口にする悪い人物に見えても、後々事情が見えてくると感情移入できるようになっていくのもおもしろかったです。絶対的な悪人がいないのが素晴らしい。人は一面だけでははかれないと改めて思いました。
人によってグッとくる人物が異なりそうなのもいいですね。個人的にはグラハム、ライアン、ダニエルが特に心にきました。トムには考えさせられました。
グラハムとリックのやりとりがわかりにくく感じたので、そこだけ注意した方がいいかもしれません。
私自身は衝突を避けてしまう方なのですが、勇気を出してぶつかることも時には必要だと思わせられました。自分を出すことで、相手に自分をわかってもらうことも必要なのかなと。そうしたやり取りの中で、徐々に相手のことも見えてくるのではないかと思いました。
未知への不安や恐怖からくる差別や偏見は、完全に無くすことは難しい。だからといって避け続ければ、その溝が埋まることはない。衝突することでその人と分かり合えたり、自分自身が得られるものもあるのだろうと考えさせてくれました。
いい作品です。
差別と偏見と正義と勇気
人種差別思想の警官の憂さ晴らしと、それでも目の前で事故があれば自らを顧みず助けに行く勇気
新米刑事の熱い正義漢は、黒人への恐怖や偏見からか、自らを守るために殺人に手を染めてしまうほどに堕ちていく。
何が正義で何が悪か、人種の壁とは、差別とは、一人一人の人生とそこに至るまでの環境とが描かれ、決して誰も責められないのではと思うほどに悲しい現実が突きつけられる。
ただ一つこの映画の中で描きたかったのは、誰もが守りたいものを持ち、そのために強くなれる心の有り様なのではないだろうか
マイナス要素を集めて助長。最悪
なぜ全員が急に変わり始めたのか?
(たくさんのレビューが寄せられているので、僕は別の視点から)
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なぜ全員が急に変わり始めたのか・・・
説明は何もない。
唐突に物語が転調する。乱暴に。
ただ繰り返し繰り返し印象的に画面の隅に映るのはツリーとリースと雪だ。
聖夜にそれは起こる。
和解と新生、希望と愛、そして 贖い (あがない=身代わり) の赦しを告げる神の子羊=幼子イエスがこの世に与えられた
― これだけが”逆転“の理由として思い当たるファクター。
「クリスマスの奇跡」の映画ですね。
これは歴代のクリスマス名画に並ぶ現代のキリスト教信仰の映画だと思います。
これを観てイーストウッドはグラン・トリノに到達する。
ヒント:新約聖書第4巻「使徒行伝」。
その伏線としてはその前「マタイ~ヨハネ」3巻からの4巻通しての読破。
キーワードは「サウロ」。
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ヘイトの人たちに観てもらいたい。
自分がその瞬間にどんな顔をしているのか。
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衝突
社会問題と感動と。
試される映画
今までの人生で考えた人間性という物のについての考えの答え合わせをされるような映画でした。
なにをどう取っても感想が溢れ出てくるような濃密さです。個々の登場人物の行動が、一つ一つの映画にできるような気がします。
全体としての主題は、人の無力さ、どうもがいても結局良い方向にも悪い方向にもなるようにしかならない、凄くちょっとした些細な事がその方向を左右し、それは運に近いものだ。という事だと捉えました。
オープニングのボケた光の映像から引き込まれました。ドローンの様な映像も独特かつ自然で、とても美しい映画です。
演技も全員すごかったです。痺れまくりました。
一つ、最初の追突事故の時系列がよくわからなかったです。
めちゃめちゃ切ない
アザとい脚本に演出
登場人物の感情や価値観が全て逆方向に変化する映画
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