Dr.カキゾエ歩く処方箋 みちのく潮風トレイルを往く

劇場公開日:2025年8月8日

解説・あらすじ

がん治療の専門家で、愛妻をがんで亡くした垣添忠生医師が、東日本大震災の震災遺構を巡る「みちのく潮風トレイル」を歩く姿に密着し、三陸海岸を巡る旅の中で被災した人々やがんサバイバーとの出会いを描いたドキュメンタリー。

日本対がん協会会長の垣添忠生医師は、自身も2度のがんを体験したがんサバイバーであり、自らの体験や知見をもとに、がんサバイバーの支援に取り組んでいる。そんな垣添医師が、歩くことでがんサバイバーを支援し、東日本大震災の被災者の心の傷に寄り添えればとの思いから、82歳にして青森県八戸市から福島県相馬市までの「みちのく潮風トレイル」1025キロを歩くことを決意。悪天候の中でもひたすら歩き続ける垣添医師は、移り変わる美しい風景とともに、がんと共に生きる女性や、震災の悲しみをそれぞれの方法で乗り越えようとしている人々と出会っていく。歩きながら思索を重ねる垣添医師は、やがて「がんでも、震災でも、人は逆境に立たされても、必ず復活する力を持っている」と確信を抱く。

監督は、「がんと生きる言葉の処方箋」「認知症と生きる希望の処方箋」の野澤和之。防ぎようのない突然の災いに見舞われた当事者や家族たちが明るく生きていく姿をとらえ、人間のたくましさや希望を描くドキュメンタリー「処方箋シリーズ」の3作目。

2024年製作/120分/G/日本
配給:武蔵野エンタテインメント
劇場公開日:2025年8月8日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

監督
野澤和之
ゼネラルプロデューサー
田寺順史郎
プロデューサー
上田幸伺
高瀬政廣
赤間敏孝
追分健爾
企画協力
森田幸子
中村智志
撮影監督
堂本昌宏
撮影
吉田誠
葛原圭人
松崎高久
編集
平井将人
技術協力
川口良美
abyss
堀江亜希
音楽
合田享生
T&K project
編曲
大川友章
田島玲子
半﨑美子
MA
竹山公一郎
俳句朗読
山根基世
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フォトギャラリー

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(C)Dr.カキゾエ歩く処方箋映画製作委員会

映画レビュー

3.5 悲しみを乗り越え

2025年9月28日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
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ジョニーデブ

4.0 がん3、震災7くらい

2025年9月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

地元がスタート地点だから、みちのく潮風トレイルは知ってはいるけれど、遊歩道のように整備されてあるものだと思ってた。

自分はいずれ癌になると言われていての初期の癌だったから、化学療法もないし、映画に出てくるがんサバイバーの方々のような辛い経験はあまりない。
とはいえ癌の種は持ったままだから、いずれどうなることやら。

被災地を巡り、被災者と話し、思いを聞く。
10年以上経ってはいても、心残りが消えることはないだろうけれど、いつまでもふさぎ込んでいられない。
出会った人たちの言葉が胸に響いた。
震災遺構というものは、悲しい思いを呼び起こしてしまうかもしれないけれど、後世に伝える教訓として残していかなくてはいけないものなんだな。

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コビトカバ

3.5 死者と歩く

2025年9月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

癒される

垣添先生が311の死者と一緒にみちのく潮風トレイルを歩いているようにみえました。だからなのか、311の被災者は垣添先生を通して死者と会話をしているようでした。

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ミカ

4.0 処方箋に書かれていたのは、希望。プライスレス。

2025年9月7日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

癒される

みちのく潮風トレイルが以前から気になっていたのでとても観たかった映画でした。

がん専門医である御年82歳になるDr.カキゾエが、青森県蕪島から福島県松川浦まで全長1025kmを歩き通す様を追ったドキュメンタリーです。

ドキュメンタリー映画としての完成度には色々と言いたいことがありますが、Dr.カキゾエの生き様そのものの前では些細な問題に見えます。
いや、冒頭のDr.カキゾエの言葉とあまり関連しないように見える序盤の進行に批判的になっている観客を中盤以降でグイグイと惹きつけるその手法は、所謂ヘタうまというものかもしれません。

「私はガンの専門家だから、ガンなんて早期発見できれば少しも恐ろしものではない」
その言葉の裏の意味が中盤以降でDr.カキゾエの半生がつぶさに明かされるにつれて違った意味を持ちはじめます。
そして、トレイルが辿る東日本大震災後の遺構とがんサバイバーの関連がボンヤリと浮かび上がってきます。

なんでもない市井の人の語りに、目頭が熱くなることしきりでした。

天災や病気で、否応なく人は命を失います。とても人間の力でそれを食い止められるものではありません。
だからこそ、せめて人間が人間の命を大量に奪う戦争や貧困を我々はなんとか止めなければいけないのではないか。
ちょっとトンチンカンですが、そんな想いを胸に劇場を後にしました。

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さとうきび