秘顔 ひがん

劇場公開日:2025年6月20日

解説・あらすじ

情欲に溺れる男と女、そんな2人を近くから見つめる男の婚約者の3人が、それぞれに秘密の顔を持ち、その秘密がはがされていくたびにどんでん返しが連続するサスペンススリラー。

将来有望な指揮者のソンジンは、オーケストラのチェリストでもある婚約者スヨンが、「あなたと過ごせて幸せだった」というビデオメッセージだけを残して失踪したことに動揺していた。喪失感に苦しむなか、ソンジンは公演のために代理のチェリストであるミジュと対面する。スヨンの代わりはいないと考えていたソンジンだったが、言葉にしがたいミジュの魅力にたちまちひかれていく。そしてある大雨の夜、ソンジンとミジュは、スヨンのいない寝室で過ちを犯し、欲望のままに求め合うが……。

出演は「エデンの東」のソン・スンホン、「パラサイト 半地下の家族」のチョ・ヨジョン、「財閥×刑事」のパク・ジヒョン。監督は「情愛中毒」のキム・デウ。

2024年製作/115分/R18+/韓国
原題または英題:Hidden Face
配給:シンカ、ショウゲート
劇場公開日:2025年6月20日

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映画レビュー

4.0リメイクであることがなぜか伏せられているが、翻案は秀逸

2025年6月30日
PCから投稿

怖い

ドキドキ

2011年のコロンビア・スペイン合作「ヒドゥン・フェイス」(配信タイトルは「密室の女 奪われた情事」)の実に4度目のリメイク(過去にインド、トルコ、メキシコで作られた)。ところがどういうわけか、メディア向け資料にもキム・デウ監督の公式インタビューにも、この「秘顔 ひがん」がリメイクであることに言及がない。原作があるにせよ、設定や展開に手を加えて独自の面白さを生み出しているのだから堂々と言えばいいのに、姑息に元ネタを隠す印象で損をしているような。

ともあれ、指揮者の男性A、そのフィアンセで別れを告げる録画を残して消えた女性B、指揮者と新たに恋仲になる女性Cという3人の主要人物は据え置かれている。ただしオリジナルではBの失踪後にAとCがたまたま出会う(BとCに面識はない)のに対し、「秘顔」ではBとCを旧知の関係に設定変更したことで、3人の感情の絡み合いがより複雑に濃密になっている。時間軸を2回に分けて戻すことで段階的に種明かしをする語り口も、オリジナルよりスムーズでスマートだ。ラストのインパクトと余韻も韓国版がまさっている。

ともあれ、これは事前にあまり情報を仕入れずに観るほうが楽しめるタイプの映画なのは間違いない。日本で公開される韓国映画としては性的描写がかなり強烈でR18+に指定されているが、このジャンルが好きなら観る価値はある。オリジナルの映画と見比べると、「秘顔」の巧みな改変にきっと感心させられるだろう。

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高森 郁哉

3.5あの家ちょっと住みたい

2025年7月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

めっちゃ面白かった!!
全く予想できない展開と舞台設定に最後まで振り回されたわね。
色々普通じゃ無さすぎて想像もできなかった感じ。

ソン・スンホン氏のバッキバキの筋肉美に持って行かれそうになるけど、皆様お気を確かに最後までご覧になって。
でもあの家ちょっと住んでみたい。笑

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icco

4.0オリジナルは、キムチチゲではなくパエリアでした?

2025年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

ドキドキ

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うすたら

3.5不動産のように、心も土地も生かす視点

2025年7月22日
iPhoneアプリから投稿

『ひがん』は、一見静かで淡々とした人間模様を描いていながら、心の奥深くを突いてくる作品だ。地方の町を舞台に、人々の“想い残し”や“癒えぬ傷”が、それぞれの場所や関係性に深く結びついている。この映画を経営者として観た時、私は「人の心」も「土地」も、適切に整え、活かす視点が必要だと痛感した。

映画の中で象徴的なのは、使われなくなった古い家屋や空き地。これはまさに、現実の日本が抱える不動産問題と重なる。人口減少、空き家問題、地方の地価下落。感情のこもった土地が“放置”されていく様は、まるで人の感情が置き去りにされているようにも映った。

経営とは、価値の再発見である。不動産業でも「売れない土地はない。活かしきれていないだけだ」という考えがあるように、人の想いや関係性も同じだ。放置された心や土地にこそ、再生の余地がある。『ひがん』の登場人物たちが、自分と向き合い、古い縁や記憶と再接続していく姿は、経営におけるリブランディングや再投資と通じる。

経営者の目線で観ると、この映画は“不動産的な再生”の物語でもある。何を活かし、何を手放すか。それは土地も心も共通する、普遍的なテーマだ。

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林文臣

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