「自己顕示欲」シカゴ ぷにゃぷにゃさんの映画レビュー(感想・評価)
自己顕示欲
封切り当時に映画館で観て、音楽がすごく気に入り、サントラを購入し、かなり聴いた。レネー・ゼルウィガー、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、リチャード・ギアの3人が、歌って踊れることも知らなかったし、クイーン・ラティファの名前もここで初めて知った。(ママの髪型!!) リチャード・ギアの声が、ちょっとおもしろい声なのも、新鮮な驚きだった。今回、日本語吹き替えで観てみたが、歌唱部分は原語だったので、サントラのままで安心した。日本人が日本語訳で歌ったら、かなり違和感を覚えたと思う。
ロキシーとヴェルマのバトル、弁護士ビリーの守銭奴ぶり、新聞記者たちの右往左往ぶりなど、オーバーでおもしろいのだが、久しぶりに観て一番心に触れたのは、ロキシーの夫エイモスの歌だった。真面目に働き、妻一筋でがんばってきたのに、金はむしり取られ、騙され、無視される。なんか気の毒で泣けたよ…。でも、この映画は、登場人物にまんべんなく光を当てるところが、とてもいい。場面転換も巧妙で、スピーディなのにわかりやすい。人間の欲望を皮肉る話なのに、音楽がいいので軽やかで後味がいい。
それにしても、人殺しが無罪放免で、それをネタにスポットライトを浴びるのって、いつまで続けられるんだろう。ロキシーの行く末が心配だわ、って、欲の強い人はけっこううまくやっていくんでしょうね。
BS松竹東急の放送を鑑賞。
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