「成功が義務付けられた映画化はお稽古しだい」シカゴ うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
成功が義務付けられた映画化はお稽古しだい
はっきり言ってストーリーは新味のないありきたりだが、これでもかと言うくらい豪華な顔ぶれ。レニー・ゼルヴィガーと、キャサリン・ゼタ=ジョーンズの顔合わせはお互いがバチバチに意識しあったライバル関係をそのまま役柄に反映させているようだ。普段どういう関係なのかちょっと気になる。ふたりの受賞歴を見ると、ゴールデングローブ賞やアカデミー賞でお互いの受賞をハグしあうような「大人な」祝福シーンが思い浮かぶが、記憶の片隅にもない。
この当時ミュージカル映画に興味がなかったので、見たいとも思わなかった。レニーのパフォーマンスに圧倒されて、目が釘付けになった。これが『ブリジット・ジョーンズの日記』の後だっていうんだから、よほどハードなトレーニングを積んでキャスティングされたことだろう。女優魂の一言で片付けるには惜しい。
リチャード・ギアは主演男優賞を受賞しているが、今にして思えば、悪名高きハーヴェイ・ウェインシュタインの政治力がものを言った結果なのだろう。ということは、出演女優の一人や二人は被害に遭っていてもおかしくない。わざわざダンスと歌唱は本人のパフォーマンスであると、クレジットで謳っているあたり、こだわって時間をかけたリハーサルの様子が伺える。
脇役でチラッと登場する、ルーシー・リューが若い!
2019.11.15
コメントする