劇場公開日 2025年5月9日

「作品自体はやや平板だが、制作・主演のケイト•ウィンスレットの熱意を強く実感」リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界 sugar breadさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5作品自体はやや平板だが、制作・主演のケイト•ウィンスレットの熱意を強く実感

2025年5月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ヴォーグ誌に戦争被害者や収容所の写真が載らなかった時、リーは激しく怒ります。「これは現実に起こっていることなのよ」
80年前の遠い出来事だけの話ではありません。今も戦争は起こり、多くの人々が犠牲になっています。不安になるから、可哀想だからと目を逸らしがちですが、ガザやウクライナの惨状は「現実に起こっていること」なのです。リーの言葉で目が覚めた思いです。

ケイト・ウィンスレットが自ら制作し並々ならぬ熱意で作り上げた、その心意気がとてもよく伝わってきます。

彼女は子供時代肥満体型でいじめにあい、「タ
イタニック」のヒット以降も度々体型批判を受けてきました。今回リー・ミラーを演じるにあたり「リーはありのままの自分で生きていました。私も自分自身の見た目を隠すのはもうやめたんです」とコメントしています。反ルッキズムを意図して実践し、彼女ぐらいのスターになれば、多少のリアリティを犠牲にしてもそれがやれてしまうのです。
まさに、アル中気味で後にいい母親にはなれなかったけれど、従軍を強行し弱き者たちに目を向け続けたリーに通じる部分ではないでしょうか。
そんな彼女たちに敬意を表したいと私は思います。

蛇足ですが、ヴォーグ誌のアシスタント役のカミラ・アイコが少し気になります。今回はごく小さな役でしたが、次回広瀬すず主演の「遠い山なみの光」(カズオ・イシグロ原作)に出演するようで、個人的には注目していきたいです。

sugar bread
ノーキッキングさんのコメント
2025年5月15日

リアリティ!  う〜ん、“戦時”ですからね。大分犠牲に………

ノーキッキング
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