人生、見習い中
1995年製作/95分/フランス
原題または英題:Les apprentis
1995年製作/95分/フランス
原題または英題:Les apprentis
MyFrenchFilmFestivalにて鑑賞。
邦題もいい。
売れない劇作家アントワーヌ(フランソワ・クリュゼ)は恋人ヴァレリーとケンカして、友人ブノワのアパルトマンへ転がり込む。しかしブノワはほとんど留守で、そこに同居している無職の若者フレッド(ギヨーム・ドパルデュー)と共同生活を始める。インテリで神経質なアントワーヌと楽天的なブノワは正反対の性格で時々ケンカもするが、なぜかウマが合い、絆を深めていく。二人は金に困り、強盗を計画をするが…。
2008年、37歳で急逝したギヨーム・ドパルデューの24歳のときのエキセントリックだが、ハツラツとした姿が見られてよかった。後に片足を切断する原因となったバイク事故に合う前前の作品なので、二本脚で普通に歩いている。彼はこの演技で、1996年フランスのアカデミー賞といわれるセザール賞最有望男優賞を受賞した。
ダスティン・ホフマンに似た容貌のフランソワ・クリュゼも神経質なインテリ劇作家を好演し、1996年セザール賞最優秀主演男優賞にノミネートされた。
撮影も和やかだったのではないかと思わせる温かい雰囲気に満ちている。
名優ジャン=ルイ・トランティニャンの娘、マリー・トランティニャンも友情出演している。彼女もまた、サルヴァドーリ監督のお気に入りだったが、2003年に早逝してしまった。
監督はピエール・サルヴァドーリ。「めぐり逢ったが運のつき 」Cible émouvante (1993)、「うそつきな彼女」 ...Comme elle respire (1998)、Les marchands de sable (2003)といったサルヴァドーリ監督による一連の作品にもギヨームは出演を続けた。
起承転結がはっきりしており、ストーリー展開に無理がなかった。
観たあとに、温かい気持ちになれる。
フランスで生きていくことの厳しさも垣間見える。