果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価
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言われるほど酷いものではなかった、けど
先日観賞してきました。
簡単に言えば、「ストーリーに期待するな。でも、ネットのレビューほど酷くはない」です。
SNSで散見される酷評っぷりに、前作の『竜とそばかすの姫』の時に味わった未消化感や杜撰だった脚本がよみがえります。
ストーリーは相変わらずな細田節で、無理やり継ぎ接ぎしたようなストーリー展開に、煮え切らないロマンス(と言っていいものなのか)。監督の性癖(やたら女の子を吐かせる演出が多くて、またかよ…と冒頭早々なりましたけども)。
割と物語の内容というかは、あらすじなどである程度予測できます。
死者の国が舞台で、スカーレットがそこにいて聖が同行している時点で、彼が死んでいることは明白です。
ハムレットは知らなくても見ることはできるから、ご安心ください。知っていたら、「ハムレットだ」となるかもしれませんね。
死者の国という設定がちょっと強引というか都合がいいと思うかもしれません。
「生と死が交わる世界。過去も未来も混じり合う世界(だったかな)」ということで、未来と生死が混じり合う世界というわけなのですが、未来要素が正直薄くて、「時代物」感が強い。未来要素が薄い。多分、聖を登場させるため。聖が死んだという事実、聖が未来で死んだことによってスカーレットに出会うという意味であるのかもしれませんが、それ以外に未来や近代を感じさせる要素は薄い。だったらもっと、未来で死んだ人間が出てきてもよかったのではないか。
死者の国は、死にかけの人も行くことができるみたいです。
途中で出てきたフラダンスは、ハワイ。ハワイ王国は18世紀ごろにできた。確かにスカーレットたちが生きた頃と比べると近代史寄りなのかもしれないけど、「何で出てきたの?」感は拭えない。スカーレット←フラダンス←聖の時代や時間経過の暗示だったのか。死者の国だったし、フラダンスは霊的な、宗教的な要素もあるが唐突感がある。死者の国だし、出てきても違和感はないものなのかもしれないけど。
キャラバンは紀元前~中世期。死者の国は、またそこで独自に文化を築いているのかもしれない。死者の国と言えばのメキシコのようにマリーゴールドたっぷりみたいなのはなかったけど、墓掘りがそれっぽかった。
ドラゴンは何だったのか。
正直よく分かりませんが、都合よく出てきて、悪党を滅ぼしてくれます。いわゆるお天道様というやつなんでしょうか。「お天道様がいつも見ているから。悪いことをするもんじゃないよ」みたいな。この辺で出てくるだろ、というタイミングで出てくる。
途中のインド映画みたいなミュージカルは要らない。冗長的。
ダンス楽曲を手掛けるは、離婚伝説。どこかオシャレで、懐かしい。
最初自分は、死者の国が輪廻転生できる場所か何かだと思っていたのですが、そういう感じでもなさそうでした。さらに、見果てぬ地を目指す最終の闘いは、妊娠~出産のような感じにも思えました。
クローディアスが、「王妃と共に見果てぬ地へ」と言っていましたが、それはもちろん叶わないわけですが、そもそも王妃であるガートルートは生きている人間なので、一緒に見果てぬ地へは行けないんですよね。あと1人しか見果てぬ地の門を開けることはできない。
どこかで何度も見たことあるような単調な流れ、けれどやはりその単調さやシンプルさがちょうどいい。ただ、場面がブツブツ切れすぎたり、唐突な演出があって、違和感。時折、胸くそ。映像はハイクオリティ。CGでも、イラストアニメでも、違和感ないけどダンスはちょっと違和感あるかも。
竜とそばかすの姫ほど酷くはなかったのですが、「もったいない」と感じました。
ゲスト声優は皆さんほぼ違和感なく聴くことができました。いい加減細田監督は、脚本家を外から引っ張ってきた方が良い。
王女の復讐劇 in 死後の世界
聖の行動に正直、虫唾が走った。
16世紀のデンマーク(でしたっけ?)のとある王国にて。隣国との争いを好まず善政を敷くことで領民から支持されてきた賢王がその弟の策略により王女スカーレットの目の前で殺され、王位を奪われてしまう。復讐に燃えるスカーレットは敵討ちの為の鍛錬を日々繰り返し、新王暗殺を果たそうとするも失敗・・・まるで死後の地獄の様な世界に迷い込んでしまう。そこで現代日本から飛んできた?聖という看護師に出会い、道中苦難に遭いながら彼女は復讐の旅を続ける・・・たふん、そんな感じのストーリーです。
まず描かれるのは属性的に全く正反対な信念をもつ主人公らの二人の敵に相対した時の行動です。
復讐心に支配されて我を忘れ、まるで猛獣の様に剣を振るう王女スカーレットと、博愛心に溢れ敵に対してもすべて話し合いで解決しようとし、傷ついた者であれば敵さえも等しく助けようとする聖・・・はなから両極端すぎますね(笑)。
もしかしたら・・・なんですけど、物語序盤のスカーレットの行動が復讐に狂った挙句、いかに人として常軌を逸しつつあるかを明示するために、聖には極端に現代日本的、つまり理性的で博愛精神に乗っ取った行動をするキャラにしたのかもなあ、と思いました。
しかし、スカーレットは確かに復讐の鬼と化してはいるけど、やたらめったら?出会う敵をすべて殲滅させようとしてるわけじゃないのです。基本、間違いなく悪意ある相手から先制攻撃を受け自己防衛の為に戦ってるだけですよね?
スカーレットが敵意剥き出しの相手に応戦する際、聖は基本傍観者を決め込み、時に客観的に彼女の行動を諌めさえする彼のその行動や態度は、スカーレットの悲惨な生い立ちや彼女が受けた耐え難い苦難を知る者(=私ら観客)からしたら大変奇異に思え、怒りが腹の底から湧き上がる様でした。
お前は彼女の受けた屈辱、苦しみをどれだけ知ってんだ!・・・と。そしてなぜ、身を挺して彼女を守ろうとしないんだと。敵を痛めつけないまでも彼女に加勢し、相手の攻撃の邪魔くらいは出来るだろうと思いました。見るになぜか弓やら馬やら武術の嗜みはあるっぽいのにさ。
上記の通り、彼の特に最序盤の一連の行動は私にとって鬼門でした。スカーレットが劇中口にした言葉であらわせば「虫唾が走った」ともいえます。
こんな感じで物語の序盤から彼の煮え切らない甘ちゃんな行動が常に鼻についちゃって、正直、作品世界に没入できなかったのが個人的に敗因でした。
それでなくても支離滅裂で他力本願なストー・・・もうディスるのはお腹いっぱいなのでこれくらいにしておきます。
なお、映像表現だけはとても頑張っていて素晴らしいので興味があれば、ご鑑賞ください。
では。
復讐の果てには
IMAX版で鑑賞。
結構面白かった。
細田監督の思いが、存分に出ていた様に思う。
公開前特番を幾つか見たこともあって、
単なるアニメ映画というだけではなく、
色々な挑戦も気になっていた。
ただ公開初週にも関わらず、
客入りが1割ほどだったのは意外だった。
主役のスカーレット役が芦田愛菜ちゃん。
アニメ台詞って所と、愛菜ちゃんの印象が強いだけに、スカーレットよりも愛菜ちゃんがチラつくのが、少々気になった。
それでも、中盤以降は多少は慣れてきてたかな。
スカーレットの感情を繊細に表現するのは、
難しかったと思うけど、愛菜ちゃんなりに、
熱量を持って演技していたのは良かった。
内容的には、まず、2Dとも3Dとも違う、
独特の表現が新鮮だった。
キャラは、髪の毛の揺れや泥、血の汚れ、
背景は死者の国の荒野や砂漠、海みたいな空、
別世界のガラッと変わった時空間移動等、
物語世界の作り込みが観ていて楽しかった。
騎馬戦の所は、特に見応えがあった。
音響はIMAX版で観たってのもあって、
重低音がシアター内に響く響く((((;゚Д゚)))))))
あの特大の楽器のおかげなのかな。
ストーリーは上手く練られているというか、
最初は一方通行の展開かなと思ったけど、
そこはさすが細田監督。
最後のスカーレットと聖の生死の所なんかは、
思わず泣いた。
そこまでの2人の積み重ねからの感動というかね、
最近は涙腺が緩くなってるわ。・゜・(ノД`)・゜・。
あと、途中の別世界の2人のダンスは面白かった。
全く別の時代に生きていたらなって。
時々出てくるあの謎のドラゴンはカッコよかったな笑
ストーリーがダメ。演出や効果、音(歌ではない)や声優の演技は割と良かった。
カメラワークや演出効果は良かった。
場面場面で何が起きているか分かりやすく、迫力もあった。
美しさや恐ろしさ、汚さといった表現が伝わったし、効果音も臨場感があって良かった。
全体を通して挑戦的な表現が多く、アニメ3Dの洗練を感じた。(多少雑さを感じる部分はあったが)
芦田愛菜の演技も良かった。クレジットで名前を見たとき素直に驚いた。
ストーリーや込められた思想が幼稚でも観れてしまうのは、上記の理由からだった。
誰かの言葉を上っ面だけ掬ったような中身の無い言葉が鼻についた。
脈絡の無い場面転換は、意図的ではあるが効果的だったと思えない。
正直、この映画は当初の予定から、何もかもグニャグニャに曲げられたんだろうなと感じた。
そうでなければ説明できないような場面が幾つも有ったし、その不自然さが非常に不快だった。
この違和感の正体について、いつか説明される日を期待する。
期待して行きました
映画を作ることは大変なことだと思うけど、とても期待して見に行ったので残念でした。
全体的に説明不足。なんで?ばかり。
途中で戦争始まってるけど、どこから人来たんだよ。
なんでダンス見せられてるんだっけ?
中世の使者の国に、現代の使者の国が1人だけ?それ以外の時代の使者はいないの?
聖は人を助けて殺しをしなかったのに、なんでこの世界に来た?って問われた後に人殺し?それが答えか?
竜はなんだったの?最後雷で死ぬの見え見え。
と話しだしたら止まらないです。
あまりにも面白くなく、途中で帰りたかったし、初めて酷評をしたくて書き込みをしました。
期待してました。1年ぐらい楽しみでした。
あまりにもひどい映画でした。
細田監督はアイデアだけにして脚本はプロを雇ったほうがいい
細田作品は初期は良かったが脚本を単独でやりだしてから一ミリも面白くなくなった。
正直な話、細田監督は脚本の能力が致命的に欠けている。周囲が指摘しないのかもう誰も指摘できないのか、とにかく不思議なほど改めない。
恐らく、細田監督には右腕がいないのだろう。宮崎駿で言えば鈴木Pのような人だ。宮崎駿のようなクセ者監督と殴り合いをして軌道修正したり、駄目な部分をハッキリと駄目と言ってくれる人がいない。
駄作が生まれた際に反省して次の作品で改善されていれば何も言うことはない。が、細田作品は駄目なところが駄目なまま次の作品が出てくる。
誰も指摘してくれないと改善もない。何が悪いのか理解しないままなのでまた繰り返す。
まるで小学生の宿題のようだ。
誰かハッキリ言ったほうがいい。君は宮崎駿にはなれないし、一時代の寵児でもない。変な勘違いせず、脚本をプロに見てもらって手直しを受けなさい。それだけでも絶対に良くなる。映像表現に関しては光るものがあるんだから、そっちを伸ばせばいいじゃない。
周囲をイエスマンで固めるとクリエイターは駄目になる。殴り合いでしか生まれてこない名作もあるだから、そろそろボロカスに言ってくれる右腕を作ったほうがいい。
カタルシスど底辺
展開が早くて薄く、なして聖とスカーレットが惹かれ合うのか全く分からん。
ほんでスカーレット戦闘力低いし聖はスカーレットの足を引っ張っとる上に「戦いをやめなさい!」だ?
で、アレだけ卑劣極まりないクローディアスを「許せ」だ?
争いのない未来をとか、俺の様なオッサンにとっては頭お花畑極まりないわ。
子供騙し作品やな。
2日目やのに観客動員少ないなぁ思てたけど、みんな賢いわ
メッセージ性が強すぎて大衆受けは難しい
前日までの映画の評価から、難しい作品なんだと承知の上で観に行きました。
私は細田監督の人生の生き方、しいては映画作成の覚悟だと思いました。
キャラバンの人たちと楽しそうにしているシーンで、オアシスで立ち止まり集落を作ったらいいじゃないと思いました。
最果てに行く意味は?
ある程度満足したら立ち止まったらいいじゃん。
前に進むのにもパワーと勇気がいるよ。
でも山頂を目指してる時に、聖が苦しんでるのをスカーレットが後退してまで側にいるのに愛っていいなぁ。辛い時に誰かそばにいるっていいよね。
あと叔父にスカーレットが唾吐かれたシーン、ああ、だから他人を変えるのは難しいよ。期待なんてしない方がいいとも感じたな。
安易な大衆受け狙った作品もいいけど、辛い思いをしながら一部の人に刺さりまくる作品を創り上げたいんだろうなと感じました。
これだけ有名な監督の、勇気ある作品。
強いていうなら、次回作はメッセージ性と大衆受けのバランスを良くしてほしいです。
iPhoneから送信
難しいテーマ
映像に関しては良かったと思う。
だが、「死者の世界」の世界観や描写。
これについては正解は無いので製作側の想像で良いと思うのだが、
死者の世界でもう一度死ぬと虚無になる?
死者に復讐しても思いは遂げられるのか?
死者が「見果てぬ場所」を目指す理由とは?
ドラゴンの存在の意味?
その他色々あるがどうも個人的に疑問が多くすんなり受け入れ難いものだった。
それにこれだけ重いテーマを扱ってるんだからダンスや歌は必要ないんじゃない?
ストーリーがちぐはぐで何をしたいのかわからず映画には入れ込めなかった。
「生と死」「復讐と赦し」
これがこの作品のテーマなんだと思うけど壮大で難しいテーマ。
果敢にこの難しいテーマに挑んだのは評価したいがそれを描き切れたかというと疑問である。
と、ここまで悪い感想ばかり書いてしまったが、これはこの監督とスタッフならもっと出来るんじゃないかという期待を持っていたからである。
今年もアニメ映画が盛況であるが興行成績上位組は漫画原作あるいはテレビアニメの映画版ばかりである。
ちょっと言い方は悪いかも知れないが仲間で力を合わせて勧善懲悪、難題解決というストーリー展開は見る方は分かり易くて入りやすい。キャラも立ってるので感情移入しやすい。
それに対してオリジナルアニメは苦戦している。宣伝費も少ないだろうししょうがない面もある。(この作品は有名監督と豪華声優陣でかなり宣伝されているが)
しかしオリジナル作品を作る流れは止めないでもらいたいと個人的には思っている。
ここ数年私もあまりメジャーではないアニメ作品もなるべく見るようにしているが何本かは面白い物があった。そういうのを見つけるのも映画を見る楽しみでもあるのでね。
日テレとプロデューサーは猛省すべき
まるで校長先生の長話
果てしない愚痴です。ごめんなさい。
ポスターと予告編に惹かれて、ちょっと楽しみにしてた。
『時をかける少女』『サマーウォーズ』の細田守だし、
『竜とそばかすの姫』も色々言われてたけど、MILLENNIUM PARADEの曲も聞けたし満足してた。
本作公開後の評判を知らなかったので、
公開2日目で174席に自分を入れても4〜5人なのが、
ちょっとショックだった。
確かにあまりに宣伝も見ないけど、
オリジナルアニメってそんなに訴求力を失ったのか?って上映前に少し凹んだ。
そして観た。
正直に言って全く感情移入出来なかった。
セリフとキャラクターに一体感が感じれない。
それは決して演者のせいではなく、
セリフ自体が書き文字の様だったと思う。
映像自体もキャラクターと背景が馴染んでない様に感じたし、
死と生の狭間の世界観も、
虚無と死の違いと恐れも感じれなかった。
映像的快楽もないし、感情の解放も無かった。
まるでAIが作った作品の様だった。
キーワードは「許せ」
憎しみの連鎖を断ち切る為に、復讐の相手ではなく、
復讐心に捉われた自分自身をまず許せと、
父の遺言の真意に気づいたスカーレットが、
争いの無い世界を目指し民衆の前に立ち話す。
そのシーンで怖くなった。
民衆に語りかけ心を掴む内容は父と何も変わってない。
変わったのは復讐心を捨てたスカーレットだけ。
それ自体は良き王道として間違ってない。
でもそれは争いの無い世界に繋がるのか?
復讐心に捉われた自分自身を許して、
自分らしく生きると争いは無くなるのか?
父が生んだとも言える叔父の嫉妬心は?
父への不満から裏切った母の心は?
許す事でそれらは消えるのか?
そもそも聖の自己犠牲は争いのある世界だから起こった事なのか?
聖は狭間の世界で自己犠牲だけではなく、相手を倒す事を得たかったのか?
それを得たが為に、虚無に還るのか?
何もかも宙ぶらりんだと思う。
メッセージがある様で何も言えてない様に思う。
許すという行為を完全に出来ないから、
全てを飲み込めなくて争いは起きるのであって、
だから人だとも言える。
もし人では無いナニカに成ろうとするのならば、
それを描写しないと。
完全なる許しを与える存在を。
ただそれは既存の宗教となんら変わりない。
復讐心も嫉妬も不満も、
喜びも悲しみも、
愛も憎しみも、
心の一部だから人であるとも言えるし、
許す行為で全てを飲み込めないからこそ、
人じゃないかと。
そんな人でも価値はある
って言って欲しかったんだけどなあ〜
観てすぐ勢いで書きました。
声優陣は豪華だし芦田愛菜と岡田将生は好きなので
星はつけました。
失礼しました。
イキたいって言え!イギダイッ!!
ところどころ、笑いを堪えるのに必死な映画でした。
とてもシュールな笑いを誘う映画です。
もしかしたら細田監督は、途中からあまりの物語のつまらなさから方向転換を狙ったかな?と自分は思いました。
物語の軸は、スカーレットというとある王女が、父を殺した弟に対して、復讐を誓って旅に出るというありきたりな物語です。
"本当に復讐をしていいものなのか?"と旅の途中で、スカーレットが悩み抜き、結局復讐せずに相手を許す、、ここまでは小学生でも考え得るようなストーリーです。
よくあるようなバトル映画もので、1人倒したらまた次の強敵が徐々に出てくるような、これもまたチープな映画の定番です。
…おそらくこの時点で映画作成している最中にスタッフは気付いたのではないでしょうか?
この映画はつまらなくなると。
そこで、一種の方向転換をしました。
予告編では一切顔を出していなかった、"聖くん"という、とある看護師が登場します。
スカーレットの物語上、明らかに異質なスペシャルゲストです。
場違いなキャラクターだから、場所も時代も時空もすべて同じになる世界線(死後の世界)でいこう!という設定にも変えてしまい、ひっちゃかめっちゃかするキャラで、もうどうにでもなれ!としたのかと思いました。
聖くんというキャラクターが出たおかげで、比較的真面目で重い映画だったはずが、シュールな笑いを誘う良きアクセントとなりました。
聖くんというキャラクターがいるだけでも面白いんですが、他にも彼の行動には心を震わせます。
①登場シーンで、死後の世界という誰もが困惑するような暗い山道の中、歌を歌いながら颯爽と登場。
②砂漠で盗賊に襲われ、黄色いリュックを盗まれたはずが、その後の物語で何事もなかったかのように取り返しており、リュックを携帯する。
③とあるおばあちゃんから大事なものとしてウクレレを貰い、露店の食料の代金代わりに、平気でウクレレを売っぱらう。
④看護師という性質上、"人をころすな!"とスカーレットにいうキャラなのですが、物語の後半で弓を使って平気で人をあやめる。
⑤腹を割かれて死ぬほど痛いはずが、汗ひとつ垂らさず最後に平然とそのまま消える。
正直、聖くんがいてくれたおかげで、果てしなきスカーレットという映画がコメディとして楽しめるようになった映画でした。
本来は⭐︎1をつけたいところですが、聖くんの活躍によって、⭐︎2で!
シュールな笑いが好きな方におすすめな作品です。
これは映画ではありません。
声優以外の誰も本気でこの映像作品に取り組んでいません。何百人もの大人がこれだけ揃って。
設定、脚本、映像表現……。全てにおいて稚拙と言わざるをえない出来でした。
史上最低の映画と聞いて、それでもどこか褒めるところはあるだろう、自分の目で確かめなければと思い観に行きましたがその評判通りでした。
私に言わせてもらうと史上最低のみにあらず、過去と未来全ての映画作品に劣るの映像作品でした。
謎のネガキャン=傑作の法則発動
めちゃくちゃ低評価なの何?
普通に面白かったよ?
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あと結果的にですが、デカいスクリーンと良い音響の劇場で観て正解でした。
追記
ハムレットや神曲が下敷きになっているとのことですが、そんなの知らなくても自分は楽しめました。
そのためか物語や演出が舞台演劇的なものとなっており、その辺で好き嫌いが分かれるのかなと思いました。
また同じ理由から余白が大きい点も好き嫌いが分かれる点かなと思います。
劇中の出来事についてあれこれ自分で解釈してみたり、違和感を感じた部分を想像を膨らませて考えるといった作業が苦手な人は評価が低くなるかもしれませんし、逆にそういうのが好きな人は評価が高くなると思います。
(ここはどういうこと?みたいなものは鑑賞後に考えようみたいな保留ができないとわけわからんとなるのかなと)
あとは、映像表現やキャラクター作りなどで挑戦的な試みをしているようですので、その辺を受け入れられるかどうかというのも評価が分かれるポイントかなと思います。
挑戦の内容については(説明できるほど分かっていないので)詳しく書きませんが、その辺を掘り下げてみるのも鑑賞後の楽しみかなと思います。
細田守の伝えたかったこと
SNS上の酷評は概ね共感できるものであり、自分も鑑賞しながら「ツッコミどころは多いな」と感じた。
ストーリー上の破綻だとか世界観に説得力がないだとかはしょりすぎだとかの映画的な表現の世界においてはかなり駄作と言える作品であったと思う。だがしかし、自分は小説などのいわゆるストーリーを伴う作品はメッセージを込められている、という前提で見るため、その観点で言うとこの作品は実に素晴らしい物であった。
「人間はなぜ生きるのか」と言う問いはこの自由主義の時代に誰しもが考えるものだ。この作品は細田監督のその問いに対する返答だと考える。
世界に厭世的になってしまうときもあるだろうが、見直して見てくれ、この世には他者という希望が残っている
これがこの作品を通して監督が伝えたかったことだと思った。この作品はこれについての思考させた。
確かに、SNS上の酷評は的を得ているのかもしれないが、それよりも大事な作者のメッセージを見逃しては本末転倒だと考える。映画的な表現としてはまだまだだったかもしれないが、メッセージを伝えて考えさせた作品として⭐︎4をつけたい。
最後にSNSで酷評している方々に物申したいのだが、私たちは2000円前後で叩いてもいいという権利を買っているわけではない。何よりたった2000円で見させていただいているのになぜそんな大きな顔で誇らしげに評するのか。作品を作った方々へのリスペクトがないのであれば、映画を鑑賞する資格はない。
アニメはもっと気楽に観たいよ・・・。
映像美とは素晴らしいものだ。映画館で映画を観る一番の醍醐味は音響にあると思っているが、作品そのものの質として映像の美しさは欠かせないのが当然だ。それが凄いと、ある程度の演技の酷さや脚本の駄目さに目を瞑って最後まで鑑賞できるのだから。
ヒロインの演技や監督自ら書いたという脚本についても色々と言いたい事はあるが、それ以上にあのキャラクターは何だ?現代日本から来た看護師の男とかいう。本当に意味が分からない。ヒロインが「虫唾が走る」と言っていたが同感だ。なのに別れ際にキスするし、あの瞬間に本当に心が冷え切った。
あの男、当初は通り魔か何かに刺された記憶が無くて突然変な所に来た認識のはずだ。なのに歌歌いながら歩いているってどういう神経しているんだ?パニックになるだろまずは。なるほど、ヒロインと会う前にそれは済ませて落ち着いたと仮定しよう。しかし剣やら槍やらで襲われておいて、そいつら襲撃者の安否を気遣うのは明らかにおかしい。自身の立ち位置も分からず、どうしたら元の場所に帰れるかも分からない状況で他人の治療優先するか?いざという時のための自分用だろう背中の医療グッズは。バックボーンも何も無く、突然ヒロインの前に現れてその行動は理解不能だ。それとも医療従事者の方々なら違和感無く観れるのか?私が自分の事しか考えない最低野郎なのか?それも否定はしないが。敵集団に単身乗り込んで「戦いはやめましょう」とかほざいたり、ヒロインに殺すなとか言っておいて自分も殺してたり、言葉を選ばず言うとイカれている。どうしてもそうさせたいなら、不自然にならないような工夫をしなければならないのに何も無い。ヒロインも大概だが、コイツにずっとイライラしていた。
要はあの世界は死にそうな人がたどり着く訳か?現実でそのまま死んだらその世界でもそのまま、一命を取り留めたら現実に戻れる、みたいな?で、時代や国も様々。それはいい。なら日本人が現代人一人だけなのは何故だ?もっと時代や国、そして人種も入り混じっていたなら設定に説得力があったのに。正直地獄以外の何ものでも無いと思うが。
結局は「復讐を止めたら仇に天罰が下ってラッキー☆」というのが主張ですか?と投げかけたい。争いの連鎖が~みたいな話があったが、今回のヒロインの行動は全く違う。ただ、父が殺されたから仇が憎いだけだ。これが、何代も続くような別の国とか王族とかの仇敵が相手でそいつらを憎むように育てられてきたのなら争いの連鎖の話も分かる。ヒロインが復讐を果たした場合、そこから連鎖するからやめろって話か?その場合は「泣き寝入りしましょうね」がこの作品の主張か?復讐に囚われず自由に生きろと言いたいのかもしれないが、なんの非も無い大好きな父が目の前で無残な最期を遂げたのだ。本人が選択したんだから放っておけと言いたい。序盤でもラストでも、躊躇せずさっさと剣をぶっ刺しておけば良かったのにとさえ思う。つまり、そう思わせてしまう作りが駄目なんだということだ。16世紀と21世紀の差もあるし国も価値観も何もかも違うのに、渋谷か何かでダンスする幻想見たら他の生き方あったかなと泣き出すとか・・・うーん勘弁してくれって感じだ。おかしな世界のおかしな出来事を描いているのに、どうして現代日本の価値観に合わせなくてはいけないのか?今の時代では当たり前の言い分も、それを作品の中で叫ぶ事が正解とは限らないしうまく伝わるわけでもない、という良い例ではないかと思う。
誰が監督・脚本をしようが誰が声優をやろうが一向に構わないが、つまらない作品は観たくない。ただそれだけ。エンドクレジットが終わって明かりが点いたあと、すぐに立ち上がらず余韻に浸りたいのだ。一刻も早く立って混む前にお手洗いに行きたいなどと思わせないでほしい。
現実と死後が入り混じる
清々しさの残る“赦しの物語”
細田守監督が『ハムレット』を大胆に換骨奪胎し、復讐と赦しをめぐる物語として再構築した本作は、非常にストレートで誠実なメッセージ性が特徴だ。
死者の国で出会うスカーレットと現代日本の看護師・聖の対比は明確で、価値観がぶつかり合いながら互いを変えていく流れは素直に胸に響く。
特にクライマックスで復讐ではなく生を選ぶスカーレットの姿は、王女としてではなく“ひとりの人間”としての成長を印象づける。
細田作品としては複雑な仕掛けや意外性は控えめだが、そのぶんテーマがまっすぐ伝わる。
ビジュアルの迫力や、旅の中で育まれる2人の関係性の温かさもあって、寓話としての完成度は高い。
大人目線では物語の深掘りがやや浅い印象も残るが、若い世代には強いメッセージとして届くだろう。
総じて、清々しさの残る“赦しの物語”として好感が持てる一本。
評価は☆3だが、誠実にテーマを描き切った良作だと感じた。
全855件中、661~680件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。











