果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価
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芦田愛菜ではありません
スカーレット役は芦田愛菜さんでは
ないと思います
お年寄りを呼ぶ為の客寄せパンダにしか見えず悲しいです
本職の声優さん使ってください
生きるとか愛とか許すとか出て来ますが脚本がお粗末でまとまりがありません
細田さんをコントロールする人が居なかったのでは?
映像と音響(特に重低音)は良かったです
それでも⭐︎1です
アニメ史上位の美キャラ
映像美ももちろんだけどスカーレットとヒジリが心も見た目も美しい…特にスカーレット。
聖が地味という声があるけど普通の好青年で盛ってなくてとても良い。好き。
そして歌を聴く為にもう一度見ても良いと思える。いや是非見たい。中村佳穂が歌ったら鳥肌だったかも。
ただダンスはな〜ここ数年流行り(?)の絶えず速く動き続ける間も溜めも情緒もないダンス。個人的には好きじゃない。
低評価多いのは内容のペラさだろうけど大事なことは伝わるのでお子さんに見せるには良いと思う。これからの時代に合った新しい切り口の演出をしようと頑張った感はあると思う。
海外のハズレ映画より全然良いよ!
破綻してるという声があるがストーリーは破綻してはない。ポスト宮崎駿・ディズニー系譜として器が破綻したのかも知れない。
芦田愛菜は頑張ったし上手いけど感動はしなかった…でもエンディングの声はびっくりするくらい美しかったな。
ただ途中の宮野真守と津田健二郎の巧さをみてしまうと、やはり声優の凄さを否応にも感じてしまう。
作画レベルがガクンと落ちる場面が2回あったのですがあれは何(汗)演出だとしたら意味不明だな…
生死世界の描き分け…だとしたら序盤が作画綺麗過ぎるし何なんだろう、予算か??
あと血管描写あるね。雷の形がぽいなーと思ってたらやっぱり最後血管同じ形で浮き出てた。わかる人にはわかる話。
シェークスピア
俺が単純なのでそう思う。
おそらく人の何たるかを描くのに適した世界観なのであろう。驚いたのが死後の世界に居るってところ。細田監督曰く、人は死んでも現世の業から解放されないらしい。
形のある無し関わらずに人の執着は魂にでも刻まれるのだろうか?
復讐という感情
衣服
食欲
地位などの優劣
独占欲もあったろうか。
愛もその一つ。
王が妃に向けるものが愛の側面でもある。
楽器は文化の象徴だろうか?
人が獣では無い事の象徴というか、娯楽というか。
踊りは神との対話として使われていたけれど、言語の壁を飛び越えて共感を得る為のツールというか、体で発する動作という言語って感じかな。
突然差し込まれる現代のイメージは選ばなかった未来だったり、不確定な人生そのものかもしれない。
そんな、正と負の両面をぶち込んだ物語だった。
で、まあ…清濁合わせ飲んで、全てを凌駕するのが「愛」なんだとか。
この場合は「LOVE」の方の愛。
様々なシーンや台詞に含まれるものが多くて、ちゃんと受け止めようとする人には味わい深い作品に思う。
俺は元来、この手の話しは嫌いではないので、随分とわかりやすいなぁと思いながら観てた。
感動するような話ではないし、感銘するような話でもない。ただただ、筆者が持つ死生観や思想との答え合わせをする物語でもある。
作画は美しかった。
そこそこ不条理な事も起こるのだけど、現実ではないので、そこはまぁ突っ込むだけ野暮というものであろう。
アニメというポピュラーな媒体を通して、普段は目を向けない方向に思考を巡らすのもいいとは思う。
考えたところで答えが分かるわけではないのだが、指針くらいは変えられるかもと思う。
父親目線で感動☆☆☆
ここまで評判が悪いと逆に応援したくなり
あまりにスケールの大きい世界観。空の龍の視点で見ると良いかも
細田守監督のブランド
ずっと楽しみにしていた細田守監督の最新作、最近の作品がイマイチとはいえ、今回こそは大丈夫!と見てしまうのがブランド力だと思います。予告やポスターを見ると、何となく難しそうな印象でしたが、誰でも分かりやすい作品でした。ちゃんと最後は少し泣けるし、絵も演技も素敵なので、ある程度満足はしました。
ただ感想としては、めちゃくちゃ単純なお話を、めちゃくちゃお金をかけて、ちょっと変な曲とダンスを入れただけでした。もっと複雑で見応えのある作品を期待していたので、平凡過ぎて肩透かしを食らいました。まずスカーレットがバカで弱く、すぐに泣き叫んでいて共感できませんでした。可愛くて魅力はあるんだけど、イマドキ女をこんなに弱く描くのかと。また刀を振り上げて止まったり、なぜか素手で戦ったり、ご都合主義なシーンが気になりました。そして1番の問題が、聖のデザインは本当にこれで良かったのか?主人公に次ぐ2番手として、さすがに地味すぎないか?ということです。印象に残らないしグッズも多分売れないしで、意図がすごく気になりました。恋愛要素も結構無理があるし、細かい設定も分かりづらかったです。
3DCGを存分に使っていて、細田守監督らしさが設定も相まって全然なく、不自然で凄みがなかったです。細田守監督のブランドはもう失われて、細田守監督の作品として見ると評価はさらに下がります。原点回帰にもっと日常の、現代に近い日本を次回作では期待します。(今後もちゃんと見ます!)
聖☆ヒジリに出会い知る愛と希望。
父を裏切り殺し、王位となった叔父クローディアスに復讐しようとした現世、その復讐が果たせず「死者の国」へと行ってしまうスカーレットの話。
死者の国にいる老婆から“クローディアスはここにいる”と聞き復讐心に燃えるスカーレットだったが、先の未来から死者の国へと来た看護師・聖の行動に、復讐心が揺らぎ始めるスカーレットだったが…。
本作の酷評で逆に気になり鑑賞。
冒頭の入りそんな酷評されるほど悪い入りではない、「父をハメ裏切った叔父への復讐」って題材も悪くもない。スカーレットってキャラも可愛い♡絵も上手く映像美で惹かれたんだけど…敵と聖が現れるまでは(笑)
『観た感想を言葉に表し書くのが難しいんだけど、一言でザックリ書くなら「浅い」ですかね。背景、風景描写はあんだけ綺麗なのにバトル中の単発描写、浅いセリフ、描写に合わないBGMと他にも色々と…伝わりにくいかな。』
殺伐とした世界で生きるスカーレット、先の未来から来た聖に出会い、時の旅で見た聖の生活する愛に満ちた世界を知り、争いでは何も解決しない、愛と希望に満ちた世界は来る!しよう!みたいな。
メッセージ性を感じる作品だけど、よく解らないし、観たままを思うなら今さら!?って感じだし。逆に少し残念で観れたっ事で↑の評価。あと芦田愛菜さんの声優は「かがみの孤城」のオオカミサマが印象的で声優・芦田愛菜は好きです♡
追記
「N-TOWN」というYouTuberさんが私の言いたかった『』内のことを代弁してくれるので、8分30秒~10分辺りまで超ド共感(笑)
頑張ったものの、色んなところで無理がある映画
先に断っておくが、私はこの映画を「ある1シーンを除けば」ギリギリ見れるタイプの失敗作だと思っている。
全てが全ててんでダメ、なんてことは無い。芦田愛菜や松重豊の演技はかなり上手いし、一時期の細田守を期待して見に行くと映像にギャップを感じるかもしれないが、それでもアニメ映画としては十分綺麗だ。特に風景は圧倒的と言っていい。
ただ、この映画はかなり無理をしている。
テーマ自体はシンプルで「争いをやめよう、他人を、そして自分を赦し、愛そう」というものだ。しかし、これは創作の世界では既に何万回と擦られ倒したテーマだ。作り手はこの既視感を乗り越えるだけの新規性を作品に盛り込まなければならない。
そこで使われたのが「死者の国」という概念である。過去と未来が溶け合い、生と死が混ざり合う場所は魅力があるし、「ハワイアンなおばさんが歌いながら踊っている横で、イタリアっぽい格好のおじさんが一緒に踊っている様子」なんかは素直に悪くないと思ったのだが、同時にこれがかなりの矛盾を生んでいる。「じゃあなんでデンマークのたった1代きりの王様が、あんなに支持されることになるんだ」とか「生きていた時の敵味方の関係が、なぜ死後の世界までそのまま持ち越されているのか」とか、疑問点をあげるとキリがない。
そのくせ監督が描きたいシーンも多いので、説明しないといけない部分がどんどん削られていくことになる。「見はてぬ場所」を目指して民衆が押し寄せ、防壁を破るシーンは明らかにベルリンの壁を意識しているし、その後の人々の勢いはインド大反乱の絵を彷彿とさせた。ただ、なぜ民衆があんなに揃って押し寄せたのかという、動機づけの部分が一切盛り込まれていないので、「なんだか旅先でわらわら人が集まってる場所にやってきたと思ったら、いきなり反乱みたいなのに参加しだした」という形になってしまう。クラウディアス自体が根っからの悪人なのでその動きに抵抗すること自体はわかるのだが、民衆が一斉蜂起するまでの過程やそれにスカーレットや聖が合流する流れが1ミリも説明されないのは、流石にやりすぎな削り方だ。
こんな感じで、作品の中ではどんどん説明が削られていく。聖とスカーレットの関係などはまさにその極致で、この2人は限りなく平行線に近い思想を持っている。聖は争いを止め、人を傷つけることを避けようとする一方で、スカーレットは復讐のために人生を捧げており、その過程では人殺しを避けて通ることは出来ない。
この2人が相手を理解するところまではよかったのだが、より深く互いを知り、愛し合うための場面があの悪評高いミュージカルシーンである。あまりにも脈絡が無い上に、「こうやって2人は愛しあうにまで至ったんですね〜」と説明されても、過程をすっ飛ばし過ぎているが故には?となってしまう。「愛について教えてよ」と歌うのならば、やはりここで手を抜いてはいけないし、手を抜いた結果として生まれたミュージカルはひたすら納得性を書いたものになっている。映画を見ている途中で、もう帰ってやろうかと思ったのは初めてのことだった。
結局のところ、120分という放映時間に対して広げた風呂敷がデカすぎるのだ。だからこそ、色んな場面で無理が生じてしまっている。もう少し扱える範囲でテーマを絞るべきだったように思う。
観て良かったです
酷評を多く見かけ迷ったのですが自分で確かめねばと思い鑑賞しました。結果観て良かったです。
平和主義だった国王の父が、強欲な弟に貶めらて処刑されることから始まる娘スカーレットの復讐劇。
時空を超えてやって来たヒーロー聖、天から龍が現れたりはファンタジーとして見応えありましたが、悪役の結末がディズニー映画のようで、そこに若干の物足りなさは感じました。
酷評だった中盤のダンスシーンは未来への希望の表現として、違和感ないどころかスカーレットが未来を素晴らしい世界にしたいと立ち上がる感動シーンでした。
映像は素晴らしいし、テーマであった「許す」ということ。人種も時代も超えた人々がどう心を通わせるか。父が遺した言葉の重みに感動しました。
国宝急のガッカリ作品
半年間ずっと楽しみに待っていました。細田作品は毎回胸に刺さるし映像がキレイなので。今回はどちらもなく残念です。ただただ芦田愛菜の大冒険。声の個性が強すぎてスカーレットの存在が無く残念です。声優は大事だなと痛感。設定(あの世との繋がる世界観)的に映像も2パターン仕様になっていたのかもですが、それのおかげで世界観に没入できない。いつもの一貫した世界観のほうが好きでした。次回作に期待しています。
問題はこれを観るのに2000円かかること
もはや凄まじい
意味がわからなかった、必要無かった点だけ挙げていく。
・死者の国なのに、現代人が聖だけとは…?他の人は死んでいないのか
・↑そんなわけがない、戦死した人々が何人いることだろうか
・悪役側の武器はどこで手に入れた?もし作ったのならば、↑で言った現代人の中に核兵器の作り方を知ってる人もいるだろうから、お話が成り立たない。
・あの龍は何?
・死者の国っていう設定いる?現代人の聖とスカーレットを合わせる為の設定だろうが、結局最終的に父親が復讐は意味がないと伝えたのだから、聖自身が必要ない。ただの生きたいと言えbot
・ラストシーンでなんで敵が急に仲良くなってる?あと、どこからきた?
・聖の歌うシーンで、急にラリるな、怖いから
細田守には溢れ出る才能がある(皮肉)
映画作りではなく企画書の書き方だ。よほど素晴らしい企画書だったのだろう。日テレはともかく最近当たりクジばかり引いてきたSONYをも動かし、数十億円(総計で推定30億?)にも上る製作費をねん出させた。その時点では細田守の完勝。出来上がりは独裁者・細田の独自解釈を絡めた劣化版ハムレットとナンダアレハと目が点になるハンパなミュージカル。東宝も懸念は抱いていたかもしらん。夏休み勝負の封切りではなく初めて端境期にあてがってきた。思い切り丁寧な言い方をしても概ね世間様の評価どおりの2025年ぶっちぎりの駄作(駄作)。
そんな駄作にホイホイと巨額の製作費を出すとは、出すほうも出す方だ。確信したよ日本は貧乏なわけじゃないんだカネを持っている奴らが使い方を知らないだけなんだ。
前提として細田監督の過去作からして問題があった。特に「ミライ」(2018年)や「竜そば」(2021年)が国内では妥当な低評価を受けたのに何故か海外で受けてしまった。賞ももらって表彰されて監督自身が大いなる勘違いをしたからだろう。世の中によくいる面倒くさい奴の増長のパターンだ。いるだろ?あなたの周囲にも。たとえば河瀬(略
もともと僕は「時かけ」(2006年)と「サマーウォーズ」(2009年)の前半まではこの男の才能を高く評価していた(本当に)。「サマー」の後半から「あれ?」となって、「おおかみ」(2012年)で目が点になり、「バケモノ」(2015年)で「この男ダメかもしれない」と見放しかかり、「ミライ」で「ああ、もうダメだ」と完全に見放し、「竜そば」は見ていない。今回も華麗にスルーするつもりだったけれど土曜の夕方・旭川。いや夜に旭山動物園やっていりゃそっち行ったよ絶対に。
ダメな理由は鑑賞された諸氏が綴っている内容に概ね同意できる。脚本に問題があるのもその通り。ド素人に書かせてはいけないんだよ。なんで看護師が弓矢なんですか? 頼むよ奥寺さんカムバック。
一点だけボクナラコウスル視点で書く。死んだ前王の最後の言葉。〇〇〇。この解釈を途中にぐだぐだとセリフで語らせてしまうのは拙い。むしろ正解なんか語らせずその言葉を最後まで引っ張ってオチに繋げていれば見どころが増えていたと思うのだが。
ただ、映画の途中でふと考えてしまった。「これは、オレたちがわかっていないだけかもしれない」と。きっと海外のアニメヲタの皆さん方は絶賛するのだろうか?もしそうだとしたら日本人の僕たちが悪いのか。日本人には日本のアニメが理解できない。日本人から評価されなくてもいい。外国人さんはよくわかってくれる。外国人は素晴らしい。外国人さんマンセ(略。
じゃ外国で暮らせよ細田。
と、切り捨ててもいいのだが、確かに映像は綺麗であり、一部のミュージカルシーン(意図的にやったのだろう)以外では精緻を極めていた。主人公スカーレットの成長後の造形、特に目の強さでは細田の過去作イチの魅力を放っていた。現時点ではよく説明できない新技術を用いたに違いないアニメ表現も見られ、そういう見方をすれば悪い映画とは一概に決めつけられない。ここで高評価を下している向きはその方面からこの作品を俯瞰したのではないだろうか。いいね優しくて。
さらに細田個人は滅法な映画ファンだ。オマージュともパクリとも言えるシーンも多々ある(特に「2001年」など)。実写・アニメの区別なく幾多の名作を目にしてきたファンからすると、どこか懐かしさに近い郷愁も思い起こさせる。監督が名人であればあるほど、新作は過去の名作のエッセンスを感じさせるもの。そんなパターンも多い。(じゃモノホンの声優さんを使ってほしいのだが)
しかしながら。日本人であり日本で税金も払っている僕は「湯水のようにカネを使い作り上げた作品の真の評価というのは『利益を出せたか否か』でしか下せない」と考えている。別の見方も否定はしないけれどね。今の世は結局カネまみれになってしまったわけだし。大学のサークル映画とは違うのだし。趣味ではない仕事としてアニメーターたちが過酷な日々を過ごしているのならなおさらそうだ。利益出せ利益。
きっと数か月後には内輪でこんな会話が交わされるのだろうな。
「細田くん、好きなように作らせてあげたのだからあなたには赤字の全責任を負ってもらおう」「わかりました。海外上映で稼げますから大丈夫ですよ(ニヤリ)」
そんな感じでほぼ3年置きに訪れていた恐怖の大王の次回出現を皆さんお待ちください。(僕はもう待っていない)
果てしなきスカーレットを見て良かった
たくさん酷評されてたので、アカウントを作り投稿しました(追記)
果てしなきスカーレットを知ったのは
日本テレビ系列でやっているZIPから知りました
ZIPから情報得て
とても予告が良かったので見ようと思いました
23日に見ました
劇場には10人から15人ぐらい居ました(9時40分の回)
見た感想として
とても生きる意味を知れる映画だと思いました
平和、生きる意味などなど
よく知れるので
おすすめな映画です
皆さんに知ってもらいたいと思いました
個人的には早めに地上波で放送してほしいと思います
今年の年末年始に放送して
見て良かったて思われる映画になってほしいです
もう一回みたいて思えました
今劇場(映画館)のサイト見たら3回に減らされて居たので
早くて今年の12月29日から地上波で見れそうです。
とにかく酷評されてるけど
見てほしいです!
映像が素晴らしい
シェイクスピアの「ハムレット」をベースに敷いた物語は、復讐の虚しさというテーマを痛切に訴えており、絶えることのない憎しみの連鎖、混沌とした世界に対する一つの回答を見事に提示していると思った。
スカーレットは劇中で何度も裏切られる。しかし、そのたびに相手を信じ、己自身を信じ続けた。それが世界の平和に繋がるというメッセージは、観ているこちら側にダイレクトに伝わってきた。極めて普遍性に満ちた作品と言えよう。
ただ、そのメッセージは十分に伝わってくるのだが、道徳の教科書のような語り口が甘ったるく感じられてしまい、もう少し歯ごたえや深みが欲しい所である。
例えば、スカーレットの旅のパートナーとなる看護師の青年・聖は本ドラマのキーパーソンであるが、余りにも品行方正すぎてどこか嘘っぽく感じられてしまった。良い所も悪い所もあるのが人間である。しかし、彼はその名が示す通り”聖人”そのもので、まったく人間味が感じられない。そのため、彼の優しさがスカーレットの憎しみと悲しみを癒していく…というドラマも、どこか絵空事のように思えてならなかった。
終盤のスカーレットの葛藤に迫るモノローグも、心情の説明に堕していて白けてしまう。観客にも分かりやすく…という親切心なのかもしれないが、それなら映像表現である映画にこだわる必要はない。
他にも幾つか首をかしげたくなる展開があった。ネタバレを避けるために詳細は伏せるが、特に終盤にかけて乱暴な作りになっていく。
一方、映像は大変見応えがあった。旅の舞台となる”死者の世界”は、主に西欧の様々な時代や民族が混在する不思議な空間で、それを3Dならではの緻密でスケール感のある映像で再現している。
特に、冒頭の地獄のようなダークな美術、中盤の広大な砂漠の景観、クライマックスのモブシーンには目を見張った。
剣や格闘技を使った各所のアクションシーンも迫力が感じられて良かったと思う。
また、死者の世界にはユニークなキャラが幾つか登場してくる。スカーレットに付きまとう占術師のような老婆は、黒澤明の「蜘蛛巣城」の物の怪老婆を連想した。旅の案内人のようでもあり、この世界を影から操る黒幕のようでもある。実に面妖で面白い。そう言えば「蜘蛛巣城」もシェイクスピアの「マクベス」が原作であった。
空から雷を放つ巨大な竜も神秘的でスケール感があって印象に残った。その存在は神の啓示か、審判か。様々な解釈が出来よう。
唯一、映像で残念だったのは一部の2D表現だけである。本作は現実世界=2D、死者の世界=3Dという風に差別化されているように見えたが、終盤の演説シーンで急に2Dのクオリティが落ちてしまったのが気になった。
キャスト陣は概ね好演していると思った。
ただ、欲を言えば、主要二人はもう少し演技に抑揚が欲しかったか。スカーレット役の芦田愛菜は芯の強さを上手く表現していたが、一方で脆さを表すような細いトーンがどこかで欲しい所である。彼女は「怪獣の子供」での演技が大変上手くて感心したものだが、今回はその時よりも年齢設定が上で複雑さと繊細さが要求される役である。そのあたりを巧みに演じきるには今一歩足りない…という印象を持った。
ちなみに、エンディングも彼女が歌っているが、声に全く力強さが感じられず今一つだった。歌手を本業とする人に任せるべきだったように思う。
けっこう良かったー
映像はとてもいいです、が……
件名どおりです。
本当に画は見ごたえあります。なのでついつい観に行ってしまうんだなあ〜(笑)
なにゆえ死後の世界はこうなの?とツッコミがんがん入れたいし、レビュー拝見するとやはり皆さんツッコんでるし、とはいえ作る側は承知の上でこの設定なのでしょうからスルーしますが、肝心のスカーレットがなあ〜(笑)
性格や意志の激しさは、感情移入できるかどうかはさておいて、ハムレットの方がずっと一貫性あると思います。
この画で大スクリーンなんだから、憎しみだの許しだの、チープなテーマなんかにこだわらず、もっと普通に作ってほしいです。
と、言ってもなあ……単純な勧善懲悪ものとか娯楽作品とかを作りたいわけではないのだろうからなあ。
全855件中、481~500件目を表示
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