果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価
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ダークファンタジーとしては良作
細田映画と言えば「入道雲」が特徴的だったが、今回は伝家の宝刀を封印してまで挑んだ復讐劇、そしてダークファンタジー路線は果たして成功と言えるのか。
個人的に『果てしなきスカーレット』は異世界転生ものに飽きてしまった自分からすれば死後の世界を題材に、死んでも戦い続ける愚かな人間の醜悪さを描いた本作は好きだった。
内容からハムレットの要素を入れているとSNS界隈で言われているが、僕は北欧神話のように感じた。
北欧神話は最終戦争、ラグナロクが訪れるまでの間、戦士たちは戦場で闘い、傷ついた肉体は翌日には言えているという。一種の死に戻りっぽい要素があるが、この映画は死ぬ=虚無になるという設定は良かった。
世界観は中世ヨーロッパのファンタジー路線、若干ロードオブザリングとゲームオブスローズンも参考にしたのだろうと思えた。
そしてキャラクターは芦田愛菜演じるスカーレット、岡田将生演じる聖は中世と現代という別々の時代に生まれた2人の考え方を交差させながら進んでいく。
特にスカーレットに関しては終始、何か言っている。
復讐劇なら無口で演技全振りでも良かったのかと思ったが、多分スカーレットの性格的に何でも喋りたいのだろうと思えた。
一方で聖は職業柄、闘うのではなく対話することで解決するというタイプで、全くの正反対の2人はどう物語が進んで行くのかが見所だった。
敵キャラクターについて正直なところ、弱っちい。
ダークファンタジーに臨むなら、それは化物並みの強大な悪役でなければいけないが。魔王でもなく、ただの小者感しかなく、死後の世界らしく変貌したおぞましい姿であって欲しかったというポイントから星4にした要因だ。
最後に脚本についてだが、僕はこれで良いと思う。
さらに言えば、この世界観はもっと掘り下げられるし細田監督のこれまでの「入道雲」を捨ててまで挑んだ作品なら誰が何と言うとも続編を作ってほしい。
仮に脚本を入れた方が良いと思うなら、「時をかける少女」「サマーウォーズ」で関わった脚本家ではなくジョージ・R・R・マーティンにお願いしてほしい。
映像☆5、ストーリー⭐︎3.5
映像は相変わらず美しい、気になったのは主人公だけキャラがディズニーデザインで浮いているような、でも美しい
ストーリーは、何となく分かるけど、、、という感じです
現代ドリームの箇所が陽キャを見せつけられて、陰キャな私には、そんな世界はないよ、と思ってしまう
一歩進んで考えると、中世の世界だけでなく、現代でも貧困や紛争地で過ごす人に見せる夢としては、中々、残酷だな、、、
期待はずれでした😹
「死者の国」の設定がよくわからない
細田守監督の最新作
細田監督作品は前作の「竜とそばかすの姫」しか観ていません
王女スカーレットが父親を殺した叔父に復讐しようとするが
失敗をして、「死者の国」で目覚める
「死者の国」は国家や時代が混ざり合って存在をしていてそこで現代で看護師として働いている聖と行動を共にする。
全体的に「死者の国」の設定がよくわからないまま話がすすんでいる
「死者の国」で死ぬと塵になり、虚無になるらしい。
スカーレットの父親も虚無になったという。
さらに「見果てぬ場所」に行くことが目的となっているが「見果てぬ場所」に行ってどうするのかよくわからない。
スカーレットの仇である叔父も多くの人を引き連れて「見果てぬ場所」に行こうとする。
そして、「死者の国」ではなぜか中世の人が多くスカーレットを知っている人が多い気がする
現代人は聖だけに思えるので、彼の「平和主義」的な考え方はこの世界では馴染まない。
なんか、いろいろあって
「見果てぬ場所」に行き、そこで復讐相手と出会うが
結局復讐はせずに、なぜかドラゴンが雷を落として代わりに復讐をする。
その後、「死者の国」にいるスカーレットだけが
実はまだ死んでないので現代に帰ることができるらしい。
ここらへんで「生きたい」と無理やり言わせる感じがして変な感じだった
現代に戻ったスカーレットは実は叔父は間違って毒を飲んで死んでいたため
スカーレットが王座につき平和な国家をつくると決めて終わる。
全体的に映像はよかった
「死者の国」をCGっぽくして世界観を区別しているのかと感じたがそうでもないのか?
「死者の国」の設定が全体的によくわからず、ドラゴンもなんだったのかわからなかった
キャンプファイヤー中に唐突にダンスするシーンがでてくるが
それもよくわからなかった
メッセージ性はあると思ったが具体的にわかりにくい
プロ声優とプロ脚本家を雇おう!
前評判が非常に良くなかったので、期待値マイナスで観る。それくらいが丁度良かった笑。個人的にはそこまで酷いか?という印象。
舞台装置や設定はまあ良かったと思うが、なんか活かしきれてない感じ。なんかカッコいい画は創れてたと思うが。すごくシンプルなストーリー展開(スカーレットの復讐、深掘りすると分からん事が多いので考えないことにした)だか、主人公の心の変化がわかりにくい。なんで髪切った?ラスト、唐突に主人公が自分の心境を説明して無理やり真理に辿り着いてるし。途中の唐突で不要なミュージカルは唖然。男がジョイマンに見えて笑ってしまった。
声優陣は役者さんだけど、やはりプロに負けるよ(上手い人もいるけどね)主役二人、特に岡田将生さんは棒読みっぽくなってしまって残念。おじ様勢はよい。
※当初より若干修正。
冒頭からスクリーンの映像に現実と錯覚
スカーレットが美しい!!圧巻の映像美!!
ネットで批判が多いので観てきた。
良かった。
シェイクスピアの『ハムレット』をモチーフにしてるので、過去の細田守作品とは全然違う。
脚本は相変わらず都合良いのでは⋯という所があるけど、もはや細田監督の持ち味だと思って無視した。楽しめなくなるから😅
めちゃくちゃ時間とお金をかけたんだろうな〜と思える作画と映像演出で、背景やアクションシーンとか新しい映像表現にチャレンジしてて見応えがあった。
スカーレットがすごく美しいし良いキャラだったので、本職の声優さんを使って欲しかった。聖という日本人キャラも本職声優さんを使ってたら、もうちょっと印象が変わったかも。
これはチェンソーマンレゼ篇の上田麗奈さんがレゼを素晴らしく演じていた事を思うと残念。
テーマにはハッとさせられた。
イスラエル問題でもネット世界でも、憎しみの連鎖が止まらない事で時代を超えて争いが続くけど、これに対して一つの提言があって腑に落ちた。
これが一番良かったとこ。少し深く思考しないとたどり着けないから、評判が良くないのかもしれない…
ネガティブコメント多かったけど
(評価)
ネットの評価では結構ネガティブなものが多く、そうなのかなと思っていたけど、映像美は圧倒的、芦田愛菜ちやんの才能には感服、ストーリーも、ネット評価でなぜそこまでボロカスに言うのが理解できなかったです。シェイクスピアのハムレットをベースにしていることに拒否感がなければ、私的には、おすすめしたい映画です。パンフレットも買ったし。
これは⋯⋯⋯
他の人には勧められません
一言で言うと「分かりにくい。」
おおあじで飛び飛びのストーリーに感情移入出来ない。
まるで、ゲド戦記の様です。
私は期待してプレミアムシートで拝見しましたが・・・・。
共感出来ない。感情移入出来ない。
何故、恋役の男性が日本人なの。
そんなにお父さんと触れ合ってたシーン無かったよね。何でそんなに叫んでるの?
だから、全然心が動きませんでした。
細田監督、考え過ぎでは無いですかね。
もっと、映画はエンタメであるべきだと思うんですけど。
俳優さんは頑張ってました。
でも、多分この映画、記録的なオオコケになってしまう可能性大です。
心配です。
【追伸】
個人の感性ですが星4.5以上を付けている人のコメントを読むと人間不信になりそうです。
所詮は、私も含めて素人評価です。
私の感性では「お金を払って見てください。」と他の人に勧められる様な映画では絶対にありません。興行が苦しいでしょう。ですが勧めることが出来ないものは出来ないとしか言えないのです。
申し訳ありません。
意味不明の仕上がりなので、ぜひ細田守ファンの意見が聞きたいところ
綺麗な映像が見たい『だけ』の人ならどうぞご覧ください、といった感想しかなかった。それですらシーンによっては手抜きとしか思えないレベルにクオリティが下がります。なお、評価の星の大半はスカーレットのキャラデザになります。
もう全ての設定というか世界観というかが意味不明で、生も死も過去も未来も混じり合ってるならばなぜあんな世界なのか、そんなことには一切の説明がなく、ただ漠然と思い付きのように語られるストーリーにかなり不快感を覚えながらつきあわされることになりました。2時間という枠に収めたからなのかどうか分からないが、展開があまりに突拍子もなさすぎてついていけない。敵も含めて登場人物がみんな思慮浅い行動しか取らず、なんでそうなると思わされ続ける始末。おまけに謎のダンスシーンが2回も大写しされるとなれば、それはもうそんな事をした意味を監督にでも聞かなければ理解もできない。血まみれのナイフ片手にぶら下げた男が通りを歩いているのに、何故誰も逃げ惑うこともなく、聖だけが行動をとったのか、それも全く理解できない。異世界(夢ではなさそうだが)で起きた肉体の変化が現実世界でそのまま引き継がれてる(髪が短くなっている・刃を握りしめた手の傷など)のもどういった理屈なのやら。
てゆうか一撃食らっただけの登場人物が、それだけでことごとく沈黙して虚無へと還っていくのも耐久性低すぎるでしょう。弓で撃ち出すでもなく、人が手に持った鏃なんかだけでは軽傷しか負わせられんよ。
劇場で細田監督の作品を見たのは確か初めてだったと思うが、コレはわざわざIMAXで見るまでもない。
てゆうかホント何だコレ?
クドイ、クサイ、キッッッツイ
IMAXで鑑賞。
細田守監督作品に関して未視聴なのは、
「ゲゲゲの鬼太郎幽霊電車3D」
「デジモングランプリ」
「ワンピースオマツリ男爵と秘密の島」
「竜とそばかすの姫」
かな?「未来のミライ」が本当につまらなかったのですが、
今回「細田守史上最低作品」との事で野次馬根性で観に行きました。
結論からいうと本当につまらなかったです。
一言で言えばタイトルの通り、
「クドイ、クサイ、キッッッツイ」
の三拍子です。
まずキャラクターの喋るセリフがクドイ上に浅いです。
どいつもこいつも物語に含まれる「メッセージっぽいなにか」を喋るとほぼほぼ棒立ちだし絵に動きがないんですよね。
あったとしても「そんな取っ組み合いしたり戦闘してる最中に長々喋るかい!」とツッコミたくなるほど「絵」と「セリフ」が致命的に噛み合わないので、
キャラクターに全然感情移入できません。
で、その最たるキャラが主演であるスカーレットと聖の二人。
スカーレットはやたらベラベラ喋るわりに感情は無表情か泣き叫ぶかのどっちかなので観てて飽きます。
また話す事も非常に浅いし「もうちょっと言葉遣いを昔"風"で良いから彼女の時代を反映したものにしてくれよ!」と思う程実在感に乏しいです。
あと長ゼリフもちょいちょい多いのですが芦田愛菜さんは実写の俳優さんで本職の声優さんではないので滑舌やイントネーション、感情の乗せ方に難ありだと思いました。
やるならちゃんと演技指導させてほしいですね。
というか彼女のシーンに限らず登場人物が「メッセージっぽい何か」を喋る時に限って演出が全く効いてないんですよね。
これは脚本云々じゃなくて演出家としての監督の力量不足でしょ。
聖に至っては「現代人」とは言いたくないです。
「自分がここに来る直前の記憶を忘れてる現代人」だからってもう少しこの場の状況やこの世界の住人の価値観を鑑みて行動するはずです。
彼が序盤から終盤の手前くらいまでやってるのは「自分の考えを他人に押し付けてる」だけです。
そのくせスカーレットやこの世界の人達に影響されたようにも、記憶を取り戻して何かを決意したようにも見えないのに、
急に終盤になって普通に敵を◯しに行くのですげー唐突に価値観が変わったように見えます。
そのシーンも後ろから婆さんに話しかけられて記憶取り戻した……から何?
思い出した記憶も自分の価値観や命のやり取りに対して何も影響を与えたように見えないし。
いくらなんでも現代人バカにしてませんかね?
で、今まで話してきたのは「クドイ」と「クサイ」の部分。
「キッッッツイ」のが皆さんも指摘している中盤のミュージカルシーン。
まず導入からしてスカーレットが別世界のifの自分に思いを馳せる際にワープするようなシーンが挟み込まれて「はぁぁぁぁ……!!」が4回繰り返されるのですがここもクドイ…というのはこの際置いておきましょう。
で、現代じゃなくて「完成した(現実だと2034年度中完成予定とされている)渋谷駅周辺」を映すのですが、
ここにはまず看板もなければ車も通ってないし、車道や歩道、階段や陸橋とあらゆる所に「髪と肌と着てる服の色が違うだけの単一的なキャラ」が敷き詰められて踊っている恐怖映像が流されます。とても生きてるキャラに見えません。
加えてやたら建物や道路が白みがかっていてチカチカするようなCGなので「ここが数年後の渋谷駅」としてとても想像しにくいです。
そんな中で特に印象的な歌詞でもない細田守さんご自身で手がけられた曲に合わせてスカーレットと聖が踊るシーンに至るまで、
「意味も感じなければ彼女の価値観や心情に本当に影響を与えたように感じられない」
ので観てて退屈だしなんならサブイボが出てくるかと思いました。
他にも「虚無化したはずのスカーレットの父はあそこで何で出てきたの?しかも話す事もやっぱり浅いし…」とか、
「なんでクローディアス王はあそこで王妃を待ってたの?で、なんで『最果ての地』に結局向かったの?」とか、
「あの老婆と墓掘り人はなんだったの?」とか、
細部に至るまで非常に飲み込みづらいシーンばっかで飽き飽きしてくるんですよね。
全然物語を楽しめないし「楽しませよう」って意図が感じられませんでした。
全くオススメできません。
これ見るなら他の映画見に行きましょう。
この映画を観るものは一切の希望を捨てよ
ダンテの神曲にちなんだ地獄の門が出てくるのですが、まさに同じ文言を劇中で聖兄さんが呟きます。
映像はハイクオリティだし、瞳の動きも再現していて、そこは圧倒されるのですが、いかんせん脚本が良くない。
メッセージ性を前面に押し出したようことを細田守監督は言っていたが、全然伝わらない。
熱量が低い。
「竜とそばかすの姫」の方がよっぽどメッセージ性が強かった。
残念でならない。
色々言いたいことはありますが、以下まとめてみました。
①2時間かけた芦田愛菜PV
②聖兄さんがイケメンすぎる
③大砲の上に乗ったやつ、なんで座ったん?
④フラいらないだろ(無駄な時間①)
⑤未来の2人いらないだろ(無駄な時間②)
⑥メッセージ性が弱い
⑦所詮はセカイ系になりそこねたなれの果て
以下、順に詳細をお伝えします。
①あの目の下にクマがありながらも子役として頑張っていた芦田愛菜ちゃんが、才色兼備になり、声優として上手いだけでなく歌まで上手いという、まさに芦田愛菜PVを約2時間かけて観てました。
芦田愛菜ファンにはたまらないと思います。
ここまで才能溢れる傑物もなかなかいないと思います。
日本が誇れる人物と言っても過言ではないです。
②聖兄さんは最初から最後までイケメンすぎました。
これはヤバい、ときめいちゃうよ!
③これ、マジで必要あんの?
あいつ何で座ったの?
大砲逆向きだけどそのまま引っ張ってもらおうとしたんか?
謎。。。
④無駄な時間以外の何物でもない。
その時間を他のことに費やせと言いたい。
⑤省略
⑥この映画の肝の部分のはずが、メッセージ性が弱すぎるせいでクソ映画となっている。
何を伝えたいのか一貫とすべきだし、すべからく赦しの心を持てと言いたいのだろうが、キリスト教的な教えを我ら観客に伝えたいんですか?
押し付けたいんですか?
観客が自身に照らし合わせて検討する余地を与えないと、この映画を観たところで何も得られないんですよ。
それができていない駄作!
以上!
⑦所詮はセカイ系になり損ねた何かという印象。そんなものは幾原監督に任せておけば良い。
それよりも細田監督の映画からはこれまでにたくさんの得られるものがありました。
世間では駄作扱いされている「竜とそばかすの姫」でさえ、
私には得られるものがありました。
しかし今作は残念ながらその体験がなかった。
ただただ、それが残念でなりません。
違和感がいっぱい
アニメ美術・アニメ技法の新しい世界なんだけど。。。
映像美は日本のアニメーションの新しい扉を開いた。背景、キャラクター表現、どれもハイレベルである。
「声優を使わない」ジブリが批判されるが、この作品では芦田愛菜さんが素晴らしい声優を務めていた。感情を爆発させるようなシーンが多いが「いわゆる」アニメ声優ではあの表現にはなかなかならないと思う。
しかし、物語の筋書き、設定、セリフ、どれをとっても「そりゃないぜ」感満載。せっかくの声優と、表現技法を台無しにしてしまう(それ全部セリフで説明しちゃうの?)シーンの数々。。。シナリオ学校の生徒でもやらないレベル、っていうか赤点だな。
もったいない。
しかし、トム・クルーズのトップ・ガンや
ブラピのF1観て「そんなのありえんやろ」ってツッコんでも仕方ないのと同じ匂いが、この映画にはある(褒めてるつもり)
これは大画面でみるべし!
全く観る気がしなかったけど、観てしまった。
前作、「竜とそばかすの姫」の内容が??だったので、本作は観る気が全くなかったんですが、娘が「是非同じ意見で語りたい」と誘ってきたので劇場へ行ってきました。
娘は前作よりマシと言ってましたが、自分は全く入り込めませんでした。
全く面白くなかった。
16世紀のデンマークで争いを好まず民から慕われていた王様と娘の主人公スカーレット。
弟と妻に裏切られて処刑後、父の仇である叔父を暗殺しようとしたスカーレットは返り討ちに合って毒殺される。
生と死の境にある世界を延々と旅をして父の仇を探している段階でもうダメ。
何故、主人公は仇である叔父がこの世界にいることを判っているのか。
途中、現代日本の救急隊員である聖がこの世界に迷い込みスカーレットと出会い旅をするのだが、この聖という男がスカーレットにとってのお荷物なんだけど何故か二人は惹かれ合う。スカーレットは聖のどこに惹かれたのか全く判らない。
自分は看護師だから人を殺してはいけない(この世界では皆死んでいるから死ぬことは虚無と表現)と自分だけでなくその考えをスカーレットや周りの者に説いて回るので、観ているこっちはストレスがたまるし、最後は人を殺めてたからなんのこっちゃです。
正直、舞台となった生と死の境の世界は作者であり監督であり脚本を書かれた細田守氏の想像した世界なので危機もあるけどご都合主義満載の世界。
だから話の中身も何故なぜだらけ。
ワンピースで死んだスカーレットは何故デンマーク金貨を持っていたのか??
現代社会で主人公達が踊るシーンは全く必要ないよね!!
前作と同様、お金を使ってるので作画サイコー、色彩サイコー、スカーレットの表情は物凄く豊かで、芦田愛菜ちゃん他、俳優陣の演技は上手かったけど、肝心のお話がつまんないし疑問だらけでした。
人にはお勧めできません。
今回行った劇場は10回以上の公開枠を押さえてましたが、観客動員は1~2割程度でした。
期待度◎鑑賞後の満足度◎ 令和版『時をかける少女』ってか。細田守作品で初めて涙が…21世紀の世界へ向けての細田監督の新たなメッセージ。
①生・死・虚無・時間・過去・現在・未来・愛・怒り・憎しみ・復讐・赦し・無私・利己・利他・欲望・願望・無限・永遠・争い・平和・言葉・踊り・歌・音楽・奉仕・内省・連帯・希望・絶望etc.etc...まあこれだけのことをぶちこんでいるので姦しくもありわざとらしい点もあるが、目眩くアニメならではの映像表現を通して語られる根源的な生死/人間/人生の意味を問う物語に思わず涙してしまった。
②ただ、善悪は問われていない。クローディアスは最後まで己の事しか考えないどこまでも自己チューな人間として描かれているし、ガートルードも最後まで改心しない。彼らを「悪」と云えば「悪」なのだろうけど、「悪」ゆえに滅びるわけではない。
③死者の国(黄泉の国?)で虚無にまだなっていない人々が渇仰する「見果てぬ世界」、それは『永遠』のことか、『不死』のことか。
死んだ後ですらそれらを求める姿には、オババ(白石加代子だ!が言う通り"人間とはいやはや如何なる存在か"。
④利己的な者達に雷を落とす龍は神の使いなのか。しかし、噴火と共に飛び散る火山岩は誰の上にも平等に(?)降り注ぐ。
神の存在は劇中では殆んど触れられてはいないが、「聖」こそがこの世界の“神”に当たるのかも知れない(「聖」という名前からの単なる連想です。)
⑤少女(とは言えぬ年みたいだけど)の成長物語か、王女が昏睡していた間に見た夢なのか。
目覚めた王女の手に死者の国で聖に手当てしてもらった包帯がそのままになっているところは、『千と千尋の神隠し』のラストの千尋の髪留めを思い出させる。
私達の世界で現在進行中の、ガザとウクライナでの紛争・戦争で、アフリカでの飢餓で、中近東での難民等で失われていく子供達の命。それを彷彿とさせる一幕をはじめ、様々なメッセージが散漫ではないが時空を縦横無尽に往き来する世界の中に散りばめられていることでとりとめの無い印象を受ける観客もいるかもしれない。
しかし、私は押田守が想像し構築した世界の中であちこちからそういうメッセージが読み取れるこの映画の豊潤さが決してキライではない。
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