果てしなきスカーレットのレビュー・感想・評価
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これが好きな人は絶対いる
ので、ダークファンタジーや童話、神話、戯曲が好きな人は是非見てほしいと思います。
退廃的な冥府で身を引き裂くような激情、葛藤を抱く美しい姫。私はかなり好きです。テーマも自分に合っていて、共感し、少し救われました。本作のテーマをマクロな世界情勢と照らし合わせて見ている方が多い印象ですが、個人的な内省にも共通する部分があると思います。
過去の細田監督作品とは作風がかなり違うので、ハレーションが起きてしまった人もいるのかも。
でも、この作品にはグラフィックや音楽、画作り含めて独自の魅力があったと思います。
押井守監督の「天使のたまご」も公開当時は色々言われたそうですが、今では上記作品が好きという人もよく見かけるので、「果てしなきスカーレット」もいつか、この作品の良さに気づいてくれる人たちに届くといいな。
この作品のためにアカウントを作って評価したくなるくらい、自分には刺さりました!
観客を置き去りにする脚本と演出
戴冠したスカーレットは、本当に争いのない平和な世をつくれるのかと問う民衆に対してこう答えた。「あなたの賛同と、協力があれば」と。
本作がシェイクスピアの『ハムレット』を下敷きに、現代の世界情勢も踏まえつつ、「復讐と赦し」「争いと平和」「生きるとは、愛とはなにか」をテーマとして製作された映画であることは周知の通りである。これらのテーマ自体は社会的意義があり、とても良いことだと思う。だが、世界観も人物造形も薄っぺらなまま「こういうもんです」と言わんばかりに突き進む脚本、唐突に挿入されるダンスシーンで観客を置き去りにする演出はいただけない。お約束のように男女間で発生する恋愛も、台詞がクサすぎて終始シラケた気持ちで眺めていた。(「泣くなスカーレット、俺が側にいる」は直前の渋谷ダンス幻覚と相まって変な笑いが出そうになった)
スカーレットの母国が傾いた原因は、端的に言って王族間の権力争いである。民主的に選ばれたリーダーが戦争を起こして国が傾いたのであれば、国民にも責任の一端があるかもしれない。だが、舞台となった中世デンマークは王政なので、決してそうではない。クローディアスという権力者の個人的かつ身勝手な欲望のせいで、国民は被害を被っているのだ。その国民に対して、平和な世をつくるためには「あなたの賛同と協力が必要」だと王女が説くのは、なかなか傲慢だなと感じた。(この台詞は、現代を生きる我々に向けているものだと理解はできるが)王族の自覚があるのであればスカーレットは最初に、国民に対して王族の暴走と腐敗を詫びるべきなのだ。
故人が遺したメッセージをどのように解釈するかは難しい。正解は永遠にわからないので、遺されたひとの心が救われるなら、どのような解釈でもよいかと思う。スカーレットは処刑場で父が遺した「赦せ」という言葉に導かれ、父を殺した叔父を赦し(無条件な赦しではなかったが)、復讐の道でしか生きられなかった自分自身を赦した。二重の意味での「赦し」はこじつけっぽくも感じるが、追い詰められて生きてきた少女が、復讐の人生から解放されたのは単純によかったと思う。
映画の体感時間はかなり長めで、画がいくら綺麗でもストーリーは決して面白いとは言えなかった。他人にすすんで鑑賞をおすすめはしない。(細田監督作品はこれから完全にセルルック3DCGへ舵を切るのかな?手書きアニメーションの味が好きだったので残念)
細田守には次回作を作ってほしい
語るまでもなく、今作はこの規模で劇場公開してはいけない作品だ。この品質の低さの責任は細田守監督にあるのは言うまでもない。
しかし、この規模で配給したSONYに大きな責任があることは僕は強く主張したい。今作において商業的責任を負っているのは決して監督ではない。SONYを初めとした企業が出資してできている。例えばコッポラのように殆ど自費なら商業的責任を負うべきは監督本人だが、細田守は違う。責任を負うべきは自分たちのお金を使わせて監督に好き勝手させてしまった出資会社にある。
映画の品質を大手配給会社はある程度把握した上でマーケティングしてほしい。有名な俳優、監督など個人に依拠したマーケティングは失敗した時の責任を個人に負わせられて楽だろうが実際に損をするのは個人という範疇ですまない。会社、業界が懸っている以上映画の内容にもっと関心を持つ責任が出資会社にはある。
細田守という作家をこのまま死なせるのは勿体ない。SONYは責任を持って、次作を作る助けをするべきだ。
生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ
細田監督がハムレットをモチーフに、復讐という難しいテーマをどう描くのか、楽しみにしていた。
スカーレットが果てに見た、二人で踊る人工的で無機質な渋谷。
こちらのほうがむしろ、地獄で空虚な世界。
今の社会を如実に反映したもので、監督の強烈なアイロニーを感じた。
最愛の父を殺され、あれだけ憎んでいた叔父の復讐に、最後に悩み、許しを与えようとするスカーレット。
子供を守るため殉死するも、刺客をなんのためらいもなく殺す(スカーレットを守るために)、看護師の聖。
人は矛盾した存在であり、殺伐とした現世を悩みながら生き抜けとのメッセージを受け取った。
映画はあれだけ斬新な映像で素晴らしいのに、心の琴線には触れることがなかったのが、不思議だ。
少し、狙いすぎたのかもしれない。
細田守監督説法会
脚本等に問題あり
細田守さんは好きな監督でずっと観ていましたが、今回の作品は残念です。
やはり「国宝」の奥寺佐渡子さんが脚本書かないと、こういう作品になってしまうのですね。
声優さんたちもイマイチでした。アフレコではなくプレスコだったようで、短時間の録音で絵を見ないで感情を込めるのが大変なようです。同情しました。
公開前の評判は良かったのに、観客はガラガラ。300人近く入るはずなのに、数える程。2・3%くらいしか入っていない。都内の映画館は、もう少し入っていたようですが。
今日発表された2週目は、座席数の少ないスクリーンで上映回数も激減。1日あたりの座席数が2300から3分の1になります。これは当然ですよね。
ポスト宮崎駿監督としては、神山健治監督の「ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い」の方が良かったです。
最近観たアニメだと、木下麦監督の低予算映画「ホウセンカ」の方が心に沁みました。
比較的新しいレビューを見ていると、採点が4.5や5.0の人の多くはレビューが初めてか少ない人が多いようです。
ひょっとすると、映画関係者の方々が必死で高レビューをアチコチに書いているのでしょうか。
それでも平均点は2.7とか2.8ですから、失敗作なのでしょう。
家族3人で見に行きました。 普通に面白かったし家族全員感動しました...
家族3人で見に行きました。
普通に面白かったし家族全員感動しましたよ。
何で批判や酷評が多いのかわからない。
アンチも行き過ぎじゃないかな?
youtubeも酷評すれば視聴者見るとか世の中おかしい
数年前にジョジョの実写も面白かったのに
ネットの見ても無い人が酷評し次回作がとん挫しました。
何をしたいのでしょうか?
作品については昨今中国とのいざこざもありますが、戦争や復習について考えさせられる
映画です。映画界のためにも是非見に行って欲しい作品です。
絶対に見て損はしない作品なので次回作のためにも是非、劇場へ見に行って下さい。
一つ気になることがあるのはATMOSの音が大すぎかな
でも評価は高い作品でしたね。
自分の目で確かめて下さい。
闇堕ち発狂からの復活がテーマなのかな
バケモノの子のラスト付近で敵が唐突に闇落ちして、「え?・・・」となったのですが、今作を見て細田監督は、闇堕ち発狂からの復活がやりたいのだなとハッキリ思いました。
父親を叔父に殺された姫の復讐を、現代からきた青年が説得して、姫は争いを無くすために全てを許すという内容なのですが、今この時代に復讐をテーマにするのは難しいのではないだろうか。。。
とにかく共感しづらい。叔父がひたすら悪党として描かれるので、許す気が起きないし、スカーレットが許した後、竜が叔父を殺して解決するのはなんとも納得しづらい。
許しへの答えが改心ではなく、天の裁きだったという事なのか・・・
直近で鬼滅の刃を観た後なので、「絶対に許さない鬼殺隊」と「全てを許すスカーレット」を比較してしまいますが、許さない方に軍配が上がってしまいました。
映画の短い尺であまりに哲学的なテーマは難しいのか、それとも時代が追いついていないのか、現代に刺さってない印象が強かったです。
いや、「戦争が起きない世界を創るためには、許すことが大切だよね」というのは、確かに今現代において大切な事ですが、竜と夢オチでちょっと逃げちゃったよね?とどうしても言いたくなります。
壮大な凡作。シェークスピアにはなれなかったね…でも観るならあえてIMAXで。
久しぶりの細田監督の作品である。舞台は中世デンマーク復讐と愛の物語…しかし残念ながらやはり公開当初からの酷評のそしりは免れないかなと。いったい何が言いたいのかよく分からないぽやっとした印象の作品だった。キツい言い方だが「薄いテーマのシェークスピアもどき」というのが正直な感想。なまじ映像の出来が良いので、なんのメッセージも受け取れない出来の悪いストーリーが際立ってしまい、鑑賞後は感動やカタルシスとは真逆の平野に置いてけぼりなのだ。あえて観るならIMAXで映像美だけを堪能した方がよほど満足度は高かっただろうと悪態をつく。
…思うのだが、細田監督は脚本を書かない方が良い。今作を見てどうもその部分の才はいよいよ怪しい気がしてならなくなった。原作としては良いのだろうが、とにかく脚本の出来がダメなのである。
まずあのダンスシーンはまったく意味不明だ。無理くり入れた感が際立ってダサい(街中で踊るモブの作画手を抜きすぎw)勘弁して欲しい。あれほど「殺すな殺すな」と言ってた聖があっさり人を殺すわ、死者の国で髪を切ったスカーレットが生き返ると髪が短いとかなんだ?しかも生き返ってみれば仇の叔父王は、間違って飲んだ毒で死んじゃってました??間抜けか!他の従者共も揃って同じ死に様で死者の国送りだったのかねぇ?www そして何より死者の国は死と生が混ざり合う場所ならば別に生きてるスカーレットが戻らなくてもいいんジャネ?本人戻りたくない言うてますやん。
真面目な話、もし今後作品を作るのであれば、名作サマーウォーズの時のように奥寺佐渡子氏でも脚本家を立てた方が無難ではなかろうか。その辺、出資会社各位も検討の余地は大ではないだろうか?
さて…鑑賞後、ハタと思ったのだが
これ、あの有名な都市伝説ドラえもん最終回「ドラえもんのお話は植物人間だったのび太の夢でした」と同じ夢オチだったんじゃないか?
つまりこのお話は、スカーレットは実在せず、すべて通り魔に刺された聖が臨終間際に見た夢
そう「(死にゆく聖が見る)果てしなきスカーレット(の夢)」だったんじゃないか!?
…とオチをつけて帰路についたのでした。
これはちょっと…
かつて酷評された「ドラゴンクエストユアストーリー」を思いっきりハードル下げて観たらそこそこ楽しめたので、こちらも同じやり方で楽しめる…はずだった😰。いや、すみません。どんなにハードル下げてもこれはダメでした。賛否両論の作品ではあるが圧倒的に否に同感。つまりは「主人公が復讐の虚しさに気づき憎しみを捨て善政をなす」というたったそれだけのプロットのために、この主人公たるや劇中でなんと「何もしない」のである。そして主人公との対比として登場する現代日本人の青年も、この主人公に対して「な~んにもしない」のである。ベタな平手打ちの一つすらしない。強いて言えば楽器を弾いて歌を歌うくらいのものであるが結果として表れる現代日本の夢は主人公が勝手に見ただけで青年が何か見せたわけではない。「復讐に取り付かれた中世西欧の王女と現代日本の男性看護士がもし出会ったら」という美味しいシチュエーションに対して信じられないことに「お互い何となくひかれあう」以上のドラマが何も展開しないのだ(というかドラマが作れなかったから代替にあの夢のシーンだけ作ったとしか思えない)。主人公は争いの無益さに気づく役どころなので他人を傷つけてはならない、じゃあ作劇上どうするか。悪い奴は周りが全部懲らしめてくれるのである。何なら主人公と何の関係もない怪物が唐突に現れて悪い奴らをやっつけたり相手が勝手に自滅してくれたりする。主演の芦田愛菜はさすがの熱演だが、思ってること全部口に出す脚本のお陰でセリフが異常に多いのが気の毒でならない。そして単に卑劣なだけの魅力も深みも何もない悪役に声当ててるの役所広司だぜ信じられるかい。他にも物凄い役者の無駄遣い。なに、理屈をこねるこたぁない、この作品の魅力のなさは「風の谷のナウシカ」と思い比べるだけで事足りる。日本テレビさん、ポストジブリ、ポスト宮崎駿は欲しいだろうと思いますが、悪いこと言わない他をあたった方がよい。
天晴れ🪭 金返せ
SNSで酷評されてたので気になり本日見に行きました。レイトショーだったという事もあったかもしれませんが、行った映画で一番大きいスクリーンでの上映で私含め4人しか居ませんでした。
良かった所
・芦田愛菜ちゃんの声優がもうこんな大人びた声になったかぁ〜と思いました。🥰
ん〜大変素晴らしい😃
・作画が綺麗だった。
悪かった所
・俺の許可無しに勝手に踊り出したり、歌い出したりと終始笑いを堪えるのが辛すぎて上映後腹筋が痛くなった。
・何の説明も無しで話が進むので観客が置いてけぼり。最初の方はまだマシなのでまだ着いていけるが、途中からキモすぎて俺の頭が理解を放棄しだした。
・感動させようという制作側の意図が見え見え。
ただ、ラストシーンに至るまで怪作の限りを尽くして素直に感動できるわけ無くて、弓坊主が虚無になる時のシーンは笑い堪えられなくて声出ました。
・真剣に一番意味不明だったのは焚き火の火を見て「うわぁ〜🤡」って言って弓坊主の居る現代の世界にタイムスリップ的な事が起こる所。
↑
火を見て1人で喚いて、挙げ句の果てには市街地で全員と踊り狂う。????🤪
ここで大爆笑してしまいました。
まだまだ言いたい所は沢山ありますがギャグ映画としてのジャンルだったらここまでのクソさはないと思います。
画が超絶良い、主人公も好き、テーマも尊いが・・・
IMAX でやってるうちに鑑賞。
映像と音が、とても良いので IMAX で観るのはアリだと思います。
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背景を含め、非常に画が作りこまれていて、アクションも良かった。
テーマも "現代" を模していて、非常に尊い、価値のあるシナリオ、
主人公「スカーレット」も、私はとても好きになったが、
"人によって評価が変わる" 作品だとも思う。
とにかく、演出とテンポが独特で、人を選ぶ。
感情移入、共感が強くないと、なかなか入り込めない世界観、
アニメというよりも、芝居に近い感じもするので、
そういう違和感も、マイナスになるかもしれない。
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賛否が分かれる作品ですが、演出やテンポは気にせず、
挑戦的な映像美、俳優さんの芝居、扱っているテーマを
広告、前作を気にせず、純粋に観て、感じてもらうのが良いと、私は思う。
※ 闇落ちした経験のある人ほど、この作品への共感度は高いかもしれない(笑)
まぁ思ったよりひどくはなかったよ
ハムレットを題材にした復讐劇って言われても、あんまり興味湧かない人が多いし、予告からあんまワクワクしなかったから今回は興行が振るわないのは仕方ないことだったのかも。
クリエイターたちの教科書みたいな存在ではあるけど、一般人との知名度や思い入れに乖離があるのかな。
映画の内容はというと、色々詰め込みすぎてごちゃごちゃしていたし、オチもなんか微妙だった。
宝島の時を思い出したよ。
ドラゴンも結局なんだったん?って感じたし、
絵がすごいって意見もあるけど、3D部分と2Dが合っていない箇所があるような気がした。
動機の部分や、なんでここでこういう動きになるの?っていうハテナが続いた感じ。
とっかかりもないから、見てもあんま印象に残らなさそうだと感じた。
映画の内容とは関係ないけど、ネットの感想とか誹謗中傷とか人格否定レベルのものまであって
鬼滅のファンが空席のスクショを毎日載せて、IMAX戻せって文句言い続けているさまに、ちょっと胸が痛くなります。
チェンソーマンも鬼滅も複数見たけどね。
映像は価値ありも内容が・・・
Dolbyシネマで観ました。ロシャオヘイセンキ2の後に連続で鑑賞。
同じアニメでもこれほど映像が違うのか!と感心した面もあります。
ロシャオヘイセンキはあの画像だから良いのですが、こちらは世界観も違うし
映像等なら一見の価値はあります。
ただ、ストーリーが期待した内容ではなかった。無理があるかな??
突然歌って踊り始めたり・・・看護師・・・斬新な視点ではありますけど。
好みがわかれる作品です。自分は内容がマイナス過ぎで評価が低くなりました。
監督の作品が好きな人にはいいのかな?
説教というか演説というか
絵は素晴らしかったです。
もう他の方も指摘されてますけど、物語の骨組みだけがあって、物語そのものが薄く、その薄い部分をセリフで埋めようとした結果、言葉が浮き上がってお説教とも演説ともつかない応酬になってしまっている感じですね。
聖が男性の看護師って設定は女性ながら剣士という主人公との対比のはずなのに、どのような対比かをきちんと描かないので(かなり忖度して補ってあげればまあわかるにはわかるのですが)、単なる設定以上のものになってないですよね。
聖にもキャラに厚みを加える物語が必要だったのは明白です。
やりたいことはわかります。
「ハムレット」「神曲」「2001年宇宙の旅」……などなどの物語を融合してなおかつあらゆる年代の死者が集まるボイド空間を、主人公が自分の欠落に気づくまでの煉獄として描く、といったあたりでしょうか。
しかし、その世界観を支える思想も物語もなかったということでは……。
前作でも「そんな簡単に済むわけがない」と思わされましたが、今回はそのオンパレードになってしまいましたね。
マッチョ的な鈍感さが減ってきてるのはわかるんですが。
全588件中、201~220件目を表示
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