「素晴らしい作品だと思います。」果てしなきスカーレット 旅人さんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい作品だと思います。
スカーレットは父親そっくりの優しい性格の聖との出会いの中で愛を悟り、自分の中の燃えたぎる復讐心との葛藤に悩まされることになる。
父親が最後に残した言葉の本当の意味を悟った時、スカーレットは復讐に囚われてきた自分自身を許し、相手を受け入れることができた。
その結果、長年自分を苦しめてきた復讐心、憎悪の心を手放すことができ、心が解放され自由になる。
父親は娘には自分の人生を歩んで幸せになってほしかった。
自分のせいで復讐に囚われてもがき苦しむ人生を歩んでほしくなかったのだろう。
だからこそ最後に「許せ」という言葉をスカーレットに伝えたのだと思う。
許すことが自分を救うことに繋がる。
苦しみと葛藤の末にその心境に至るまでの過程が鮮明に描かれている作品だと思いました。
それと同時に憎しみによる負の連鎖を断ち切ることが戦争を無くし多くの人を救うことに繋がることも伝えたかったのだと思います。
とにかく色々なことを考えさせられる良い映画でした。
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浮沈成果さんのコメント
2025年12月13日
素直に観ればそうとしか読み取れない、非常にシンプルな筋立てだと思います。
シンプルだけど、シンプルだからこそ届けるのが難しいメッセージに真摯に向き合っていて、その姿勢だけ取っても心打たれるものがあります。
「細田守作品」としては期待値からはみ出してしまっている部分があったのかもしれません。
また、このメッセージを素直に受け取ることの難しい時代でもあるのかもしれません。
監督がどこまで今受けている反応を計算することが出来ていたのかは知るすべはありませんが、この作品を世に問うた勇気も買いたいです。
もしかすると、後世に評価が反転する作品になるかもしれませんね。
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