「広告にお金かけても入らないことってあるんだね」果てしなきスカーレット ふるーつみっくすさんの映画レビュー(感想・評価)
広告にお金かけても入らないことってあるんだね
賛否があるのも納得の一本でした。きっと「作りたいシーン」がものすごく多かったのだろうなというのは伝わるのですが、それをとにかく繋げていったような構成で、流れとしてのまとまりはあまり感じられませんでした。その中でも細田守らしい雰囲気の良いシーンは確かに存在していて、急にハッとさせられる瞬間もあります。
全体は壮大なミュージックビデオのように進んでいくのに、最後に流れた曲が思っていたものと違い、そこもやや肩透かしに感じました。また、作中ではあまり伝わらなかったものの、「きっとお母様はすごくいい女だったんだろうな…」と設定だけで補完する部分もありました。
そして、小説を読んで初めてタイトルの意味が腑に落ちた気がします。映画では拾いきれなかったところを小説で“答え合わせ”できる部分もあって、「そういうことだったのか」と後から分かることも多かったです。逆に、映画の中では「そこでその展開はないだろう…」と感じてしまう場面もまあまあありました。
公開日に観た時点では正直あまり好印象ではなかったのですが、もしかしたらあと3回くらい観たら、じわじわ味が出てくるタイプなのかもしれない……そんな不思議な後味の残る作品でした。
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