劇場公開日 2025年11月21日

「ここに極まれり」果てしなきスカーレット hotakiさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5 ここに極まれり

2025年11月22日
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鑑賞方法:映画館

細田守の新作である。
冒頭からなんとも冴えない。この物語の舞台がどういう処なのか 観客に提示するまでが モッチャリしすぎ。出端をくじかれる。
あとはもうただ スカーレットの苦行に付き添わされる。

この監督にもはやスクリーンのこちら側など見えていない。劇場映画デビューを果たして 今回で9本目。
観客置き去りはすでに6作目『バケモノの子』から兆候は見えていた。
それがここに極まったようだ。

たしかな演出力があるのは間違いない。
『デジモン』から5作目の『オオカミ子ども』
までは 観客が存在する。なぜなら各作品のキャラクターたちに 共感をもてるから。
初期5作には 脚本家が存在する。
『バケモノの子』以降 なにやら作家性に目覚めたのか 脚本家は介在しない。
つまり この人に物語を作る力がない。お話の核をおもいついたら そのまま突っ走る口だ。サポートする誰かがいれば もう少し何とかなったかも。
独りよがりに気付けないと 作家性などゴミだ。
バックアップする日テレも 大慌てだろう。
次回作があるなら 身の丈を見直し よき脚本家との縁をまず模索すべきだ と素人考えを記して終わる。

追記 本作を含めて今年観た作品で 3本「生きろ」というワードに触れた(リバイバルの『もののけ姫』も入れると4つになるが)
『もののけ姫』以外このワードに何の熱量も感じられない。あの作品この作品ではおまえが云うな! というレベルだ。
命が軽んじられる風潮の現代。使用の際は今一度 言葉の重みを推敲したうえで 発信してほしいものだ。

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hotaki
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