「2大スターの強みが最大限活かされた作品」キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
2大スターの強みが最大限活かされた作品
2002(日本は2003)年公開、アメリカ映画。
【監督】:スティーヴン・スピルバーグ
【脚本】:ジェフ・ナサンソン
【原作】:フランク・W・アバグネイル、スタン・レディング〜『世界をだました男』
主な配役
【フランク・ウィリアム・アバグネイル・Jr】:レオナルド・ディカプリオ
【FBI捜査官 カール・ハンラティ】:トム・ハンクス
【父 フランク・ウィリアム・アバグネイル】:クリストファー・ウォーケン
【母 ポーラ・アバグネイル】:ナタリー・バイ(小野洋子)
1.実話
実話というから驚く。
自伝に書かれた彼の犯罪歴については、
いくつか真偽の争いはあるようだが、
確かなことは、
16歳で最初の犯罪に手を染めたこと、
2度も脱走に成功したこと、
セキュリティコンサルタントに転身したこと。
◆すごい才能
◆すごい犯罪
◆すごい転身
これを映画にしない手はない(笑)。
スピルバーグ、さすが。
2.キャスティング
デカプリオは、『シャッター・アイランド』でもレビューしたが、
いわゆる「二枚目スター」の中でも、
少し陰翳のあるキャラクターを演じさせると右に出るものはない存在。
若き天才詐欺師でありつつ、生身のティーンエイジャー。
親離れしきれない子供っぽさを巧みに演じた。
一方、本作におけるトム・ハンクスも、
「この人でなければ」という存在感が光っていた。
あと一歩!
というところで、いつも逃げられてしまう。
前半は損な役まわりだが、
よくここにトム・ハンクスを配しようと考えたな、
すごいな、と感心した。
彼が演じた捜査官は架空らしいが、
それゆえ、さらにその思いが強くなる。
3.まとめ
単なるピカレスクもの、を超えた作品だと思う。
◆天才詐欺師にまつわるおとぎ話のようであり、
◆親と子の物語でもあり、
◆ルパン対銭形警部のようでもあり、
しかも、後味が悪くない。
感動の涙こそない作品だが、
単に不世出の詐欺師の伝記映画というものを超えたエンターテインメント作品。
デカプリオ、トム・ハンクス、
2大スターの強みが見事に活かされた作品。
☆5.0