「勝手な先入観と欲望」かくかくしかじか 豆之介さんの映画レビュー(感想・評価)
勝手な先入観と欲望
原作は東村アキコ先生の後悔で綴られている。その語りに胸が苦しくなる。「先生」という二文字にこめた想い。それを表現するのは難しいだろうと想像していた。
そして完全な私的感情だが大泉洋さんを見るといい人オーラが出ているように感じてしまうので、先生の手に竹刀があっても怖くない。無骨な迫力に欠ける。この点は自分の先入観を恨みたくなる。反対に先生の暖かさは立っているだけで感じさせてくれた。アキコを、生徒達を大切にしている。その姿勢を無言でも伝えてくれる。
これまた先入観になるが、原作は自分のペースでじっくり読むので台詞、特にアキコが思い出で「先生」と心で呼びかける時はゆっくりだ。比べると映画は速い。こればかりは何とも仕方がない。
もっとじっくりと、台詞もゆっくりにして観たかった。展開に間が欲しかった。勝手な欲望だ。
原作が素晴らしいので映画は別物といくら考えてもこれ以上の星は付けられませんでした。ごめんなさい。
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トミーさんのコメント
2025年5月19日
共感&コメントありがとうございます。
今にして思えば、今作は時間経過があまり感じられませんでした。その分テンポが良いと言えるのかもしれませんが、主人公の考えの変化を掘り下げるには厳しい尺だったですね。
トミーさんのコメント
2025年5月19日
そうですねえ、原作は泣き笑い(チンパン子のテンションに近いかも)だったんですが、映画はストレートな泣きに寄せてる感じでした。漫画の笑いは再現が難しいですね。
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