「「俺が撮りたいのはこれだ!」という強い情熱」皆殺しに手を貸せ regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
「俺が撮りたいのはこれだ!」という強い情熱
19世紀末のアメリカを舞台に、無実の罪で夫を悪党に殺さた妻が復讐に臨むという、ジャンルムービーの王道を行く1本。監督は16ミリフィルムのコレクターも兼ねており、画質をわざと粗くするのではなく、本物の16ミリフィルムを使って60年代のカメラで撮影し、エクストリームなゴア描写もハンドメイド感満載。もちろんいろんな面で稚拙さは否めないし、思い切り観る人を選ぶだろうが、「なんと言われようと俺はこれが撮りたいんだ!」という強い情熱を感じる。
どことなくアクション映画、それもガンファイトに並々ならぬ思い入れを抱く室賀厚とダブる。室賀がVシネマ『ザ・ワイルドビート/裏切りの鎮魂歌』が奥山和由に認められ劇映画『SCORE』を撮ったように、本作の監督も今後大化けするやも知れぬ。新進気鋭とまでは言わないが、青田買いする意味でチェックしておいた方がいいのかも。
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