「GWに持ってこいの映画」新幹線大爆破 すんさんの映画レビュー(感想・評価)
GWに持ってこいの映画
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タイトル通りGWには持ってこいの万人うけする映画だが、あくまでその域を出ないような作品だった。
物語の本筋としては、青森発東京行きの新幹線に時速100km以下で爆発する爆弾が仕掛けられてしまい、途中で列車を止めることも出来ない中、人命救助をどのようにしていくか、というものである。随所で出てくるCGを駆使した新幹線の衝突や爆発の描写は非常に見応えがあり、これだけでも十分楽しめた。しかし犯人が分かったあたりから物語としての雲行きが怪しくなる。
結論、犯人は同乗していた女子高生なのだが、動機は一旦目を瞑ったとしても、犯行の方法や自白からの展開やらで色々とツッコミどころが多い。確かに本人にとって負の象徴である新幹線に爆弾を仕掛けるという論理立ては、一応本人しか分からない心情なので良しとしても、ただの高校生がどうやって爆弾を誰にもバレずにあっさり仕掛けられたのか謎である。(製作については協力者がいたことにはなっている。それも多少は無理がある気はするが...)加えて、傷心しているのかと思いきや自己陶酔全開の感じがすごく、正直見ていられなかった。見たことのない女優さんだったが、そういうふうに感じれたということは演技が上手かったのだろうと、前向きに捉える他ない。
途中で怪我をした新人車掌の藤井が助かったのかや、犯人の女子高生がどのような処罰に遭うのか、後日談が最後に一切描かれないのも、この手の映画では全くもって含みを持たせた終わり方などではなく、悪手であると思う。
およそ2時間、退屈はしないため見て損はないが、わざわざおすすめするほどではない作品だったと思う。
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