異端者の家のレビュー・感想・評価
全76件中、61~76件目を表示
雨と音とヒューグラントと
家に誘い込むのに、「雨」というのは古典的な手法。「ムカデ人間」そうだったよね。
それに、自転車とか時計の音を意味ありげに響かしているのも導入としてはいいね。
個人的には冒頭の2人の無駄話が好みだなあ。タランティーノっぽくて。ヒューグラントの語りも意味があるようでなさそうで、でもなんか説得力あってよかった。
あのラブコメの帝王がねえ!あのキャスティングはほんとお見事!そしてその期待にしっかり応えるヒューグラントもお見事!
今回はパンフ購入しましたよ!しかーし、★は4.5なぜ、0.5下げたのか。
やはり、ラストだよねぇ。死んだと思ったシスターBが釘角材でぶんなぐるの、意味あった?あのままでもリード氏はアウトだったはず。なんだかんだで全員死亡がよかったのになあ。ファイナルガールとなるシスターPも途中から聡明な人にキャラ変しちゃうし、そこが弱くなってた。それに、「支配」というのなら、リード氏はシスターを絶対に傷つけないでほしかった。中盤までは、全く傷つけず不安で縛っていく流れがよかったのに。カッターで切り付けていくのは、普通の殺人者だよね。
あと、2人を探しにくる同僚の男の存在感が皆無。あれなら名無しの郵便屋でもよかった。あそこら辺もやるならもっと絡ませないと。
家の仕掛けも改めて考えると全然脱出不可能じゃないしね。キャスティングと作品コンセプトはよかったけど、
やっぱ、ラストがなあ
A24にしてはラストが、、、、でもパンフは買いたくなった!
2025年劇場鑑賞21作品目(22回鑑賞)
宗教の本質を問う異端者
冒頭の
シスター・バーンズ(ソフィー・サッチャー)と
シスター・パクストン(クロエ・イースト)の会話や異端者の家に向かうまでの道中で
二人のキャラクターを印象づけているのが、後半実に効いてくる。
そして、異端者ミスター・リードの家が教会っぽいのも効いてくる。
ミスター・リードに宗教の本質を問うような議論をふっかけられ、
両シスターの信仰をゆらがせつつ、家の中で仕掛けをつかいながら、どんどん追い込んでいく。
この辺りからホラー要素を交えつつ、リードの歪な宗教観を具現化した
囚われの女性たちが登場し、実に陰鬱な気持ちになった。
一方、シスターたちも負けてはいない。
バーンズは強く凛とした佇まいでリードと対峙、パクストンの支えにもなっているが
後半よもや殺されるとは思わなかった。
パクストンは弱々しい印象だった前半とはうって変わって、バーンズが死んでから覚醒!
特にメガネをとってからは、どんどん逞しくなっていくパクストンに惚れた。
リードとのラストバトルも秀逸&まさかのバーンズが一瞬蘇生するのも予想していなかったが、
伏線回収をちゃんとしていてスッキリした。
が、教会から二人を探しにきた神父?は、かなり肩透かし。大空振りだった(笑)
すごく思わせぶりなまま、大空振り三球三振的な?すごい脱力感。
でも、それ以外は面白いからOK。
リードを演じたヒュー・グラントの
優しくも不穏で不気味で冷酷なサイコキラー演技がすごい。不気味すぎて怖すぎる。
顔の皺が余計にリードを怖くしていると感じた。
バーンズを演じたソフィー・サッチャーの凛々しい演技も良かったし、
何よりパクストンを演じたクロエ・イーストの徐々に強く変化していく様を演技で
見事に体現していたのが私にはもっとも刺さった。すごい。素晴らしい!!
ラストショットのパクストンも神々しくて魅入ってしまう終わり方で大満足。
宗教とは何ぞや?というのも大いに考えさせられ、ただのスリラー作品ではないなと感じた。
パンフレットを買った(A24のビニールバッグ付でお得な気分に!)ので
じっくり余韻に浸ろうと思う。
本日レイトショーで鑑賞したが、品の良さそうなおばさま5人組が、鑑賞後にめっちゃ怖かった〜と
感想を言い合っていたのが微笑ましかった☺️
論破王
「洗脳」・「支配」
日本でもよくカルト宗教にのめり込む信者達へ使われるこれらの言葉は実は全ての宗教を信仰する者へ当てはまるのではないか、と狂った宗教研究家?に詰め寄られるモルモン教布教中のシスター達の悲劇のお話。
全米でスマッシュヒットしたらしいが、アメリカのエンタメは何事にも優先されるという事かw
抗議もあったそうだが、なかなかの寛容ぶりに驚く。
家に閉じ込められ、布教や戒律(避妊の否定や服装・食事等の制限)だけでなく、日常の大小様々な選択でさえ実は自らの意思で決めていないのでは?それはまさに支配されてることと同意でしょ?と詰められ、信仰心を疑いそうになりながらも必死に逃げようとするが、用意周到に何重にも罠が張ってあり、お望み通り信仰を否定してやっても解放してくれない気満々な宗教オタク役のヒュー・グラントが恐ろしくもハマり過ぎて面白かった。
キリスト信仰の宗教のオリジナルはユダヤ教でそれ以外は派生したものだが、モルモン教が世の中に広く広まっているのは布教活動をしたから、というのをモノポリーを例に論じるシーンは凄く納得。
一夫多妻制は教祖ジョセフ・スミスの個人的な趣味?・・・確かに聞いたことはあるが大丈夫かw
そう言えばユタ出身のケント・デリカットもモルモン教徒だったっけ。
シスターズがだんだん魅力的に見えてくる不思議。
避妊インプラントって初めて見たけどあんな場所に設置するとは驚き。
学生時代、自分の周りにもただ議論したいだけの面倒くさい奴っていたなあ、と懐かしく思いながら観てた。
またまたKnockin' on Heaven's Door
復活のシスター・バーンズ を演じてたSophie Bathsheba Thatcher
がエンドロールで聴かせてくれる、この曲
作品にもあってて彼女の声が最高です。
ホリーズの
The Air That I Breatheも聴けます。
狂信者のタワゴトやストーリー、それにホラー表現に目新しいところは感じませんでしたが、
3はマジックナンバーですね、三人の演技で、作中に引き込まれてました。
映画館、行ってよかったです!
イカれたおっさん劇場
キリスト教と宗派
世界に24億人いるキリスト教徒
だが聖典となる旧約聖書の解釈
イエスを産んだマリアの方が偉い
というマリア信仰
何なら新約聖書など
様々な宗派がありおおまかには
全世界のほぼ半数を占める
先日逝去されたローマ教皇を
中心としたカトリック
その次に多いのは
16世紀にルターの宗教改革以後
生まれたプロテスタント
である
今作はその宗派における
(プロテスタントとする定義もある)
「末日聖徒イエス・キリスト教会」
かつてはモルモン教と言われた宗派の
の布教活動を行うシスター達が
軽いノリで訪れたおっさんの家に
入ったが最後トンデモな目に
遭うサイコスリラー
どうだったか
ブラピほど突き抜け過ぎず
さりげないナイスガイの代表格
だったが今はいいおっさんになった
ヒュー・グラントのイカれた
演技は最高でしたが
どうしてもテーマがテーマ
宗教観からくる受け取りが
どうしても日本人にはなじみにくく
会話劇も本国の人らの方が
もっと面白いんだろうな~と
感じてしまうところがあった
二人のシスター
バーンズとパクストンは
家に入る前に確実に嫌な予感がして
独身男だったらさっさと帰るよと
決めた者の
「奥さんいますか?」と聞くと
「いるよ!(ウソはついてない)」
と答えられたりして
結局どんどん引き入れられてしまう
ご都合的に通じないスマホの電波
なんだそれはと笑ってしまう家の
わけわからんギミック
A24系特有のいつものチープ感と
合間って怖いと言うよりギャグに
なっていました
「一夫多妻制は認める?」とか
それあっちの宗教じゃんと
誰もが思ったり(笑)
ラストも投げっぱなしな感じで
多分すぐ忘れそうな映画だが
まぁたまにはホラーもね
ってホラーじゃなかったけど
演技力
終盤に動きはありますが、それ以外はほぼワンシチュエーションの会話劇です。また、題名からも察せられるように、その会話の内容も宗教についてが殆どで、宗教に興味がないと退屈に感じるかも知れません。それに、驚くようなオチが用意されている訳でもないです。
ただ、ヒュー・グラントの目的が分からず、先の展開が読めない事に加えて、三人の役者の演技がとても上手いので、緊張感と怖さは伝わってきました。という訳で、人に勧めるかと聞かれればNOですが、観て良かったと思います。
追記
ブリジット・ジョーンズの日記を鑑賞したばかりだったので、ヒュー・グラントのことがそれとダブって変に見えるかなと思ったのですが、そんな心配は無用でした。それだけ演技が良かったのだと思います。
文句なし!魂が震える程の余韻があった!!
ラストのまばゆく神々しい光の光景に魂が震えました。
ソウ系の脱出劇を予想していましたが、宗教の小難しい会話劇が多めです。しかし、その会話劇も苦にならず、宗教の本質に迫る内容です。ポイントは「支配」と「祈り」です。
リードが序盤に多妻婚を話し、それを支配によって望みを叶えていることなんでしょう。
神が本当にいるのかは誰も証明できませんが、少なくとも私達は、神に祈ることによって救われる奇跡があると感じた映画でした。
奥が深く、秀作だと思います。
かなり面白い
ヒュー・グラントが周到に罠を張りめぐらせていて、そうは言ってもモルモン教の勧誘に来てる立場上、露骨に拒否できずズルズルと罠にはめられていくのがすごく怖い。あの家の仕掛けがすごい。天気も悪いし、何もかも不利だ。
気の強い女の子があっさり死んで、驚いた。最終的に死んでなくてよかった。
地下の小さいカゴみたいな牢屋が本当に怖い。換気も悪そうだし、食事もろくでもなさそうだし、本当に体に悪そうだ。
涙したけれど
予想外にグロい描写が多くきつかった
映画館の座席が入口から離れた席だったのもあり、ゲームボードを引用しながらの長い長い説明の場面、自分自身も閉じ込めらてる感覚で息苦しく辛かった
シスターの二人の立つ距離が離れるだけで不安感、「手繋ぎなよ!」て思った
相手を思って祈ることは救いになる
この言葉には共感した
アナタハ、カミヲ、シンジマスカ?
信仰とは。
人は神を信じるのか、それとも、
宗教に支配されているのか。
祈りは効かない。
しかし、誰かのために祈ることは尊い。
宗教を否定することは今では容易いことだが、この映画は最後に奇跡を見せてくれる。
若いシスターたちがマグナム・コンドームについて語っているオープニングから、引き込まれる。そして魔法の下着。巧みな脚本。
予告の印象から脱出ゲームを期待していると裏切られる。
今までのイメージとは違う(ウンパルンパのイメージが強くなっちゃったけどね)ヒュー・グラントとソフィー・サッチャー、クロエ・イーストの魅力。
主役は美男美女がいい。
ヒューがまあまあの割合で語りまくる😆
オープニングの女子コンドーム話からのスタート▶️ってのが清々しい気持ちにさせられましたねぇ😭🫡🙏
宗教ヲタでド変態のヒューオッサンがこんこんと自分理論を語りまくって天使ちゃん達を👩🦰👩🦰騙そうとするだけ!結局監禁するのが目的なだけの変態🤣ってオイ😡
ヒューの演技は凄いけど本編111分ですがヒュー語りシーンが98分くらいは大袈裟じゃなくて有ります🤮(ヒューの宗教話と女子のコンドーム話で映画が成り立っています)
最初に天使ちゃんがヒュー家🏠に入ってからの嫁が居るって嘘ついてあーだこーだのシーンは何が起こるかわからんしイカれたやつのよくあるヤバい感じ満点💯の部屋の感じでも無いから逆に不気味って演出は相当上手に緊張感を出して居たと思いますよ👍
ヒューが話を無限に♾️してるだけって前代未聞でひたすらヒューが話して話して話して話してひたすら話すのみってなんなんでしょうね?(とはいいつつイカれたヒューって斬新よね😵💫🔪🩸💨🥸)
途中で仲間の男子👨🎓が役に立つのかと思ったら超アッサリ帰ってしまって終わり🔚👨🎓👋(自転車🚲隠されてるし居る🏠ってわかる訳無いししょうがないわな🥹)それとヒューは結局監禁して支配するってだけで宗教ヲタが行き着いた先が結局女子だけを監禁する変態ってだけで宗教ヲタが先なのか監禁したい変態が宗教を勉強したのか宗教ヲタが監禁する変態ってだけなのかどちらが先だったのか気になりますね🧐
あと一つ詰めが甘い部分の話ですが胸騒ぎで全く同じ事やってて失笑の場面があったんですが監禁する相手にハガキを胸騒ぎでは送っていて異端者の家もヒューが資料請求していて家に行くってしっかり証拠を残してるって普通は警察に捜索とかされるだろうしヒュー家を警察が👮捜索しても監禁部屋は隠されてるから大丈夫って話なのかね‼️
自分は宴会で上司に捕まって同じ目に合って無限に話を聞かされ続けた記憶がぁぁぁぁ🥶🤮😂🤣😆
予告で死のゲームをさせられると勝手に勘違いしていたらヒューがずーっとヒューっと話をしてるだけなのでとにかく色んな意味でビックリですよ‼️(最後にちょっぴり痛いシーンあんねん💪🔪🩸🤢🤮)
で最後に軽く伏線回収のシーンがあって自分の脳内ではソウのデデデっデデデっデデデデってあの曲🎵流れてたねん🧠
そういや教皇選挙と同じで密室で話をするだけの宗教映画が面白いって凄いねしかし🤡👾🤠🫶
終わり👋
反論し、挑戦しよう
こないだ試写会に招待して頂きました🎬
リードを演じるのは、ヒュー・グラント🙂
元祖
「ロマコメの帝王」
と言われる彼が、今作では類まれな頭脳をあらぬ方向に使う男を演じます。
まさに
「静かなる狂気」
を持った恐ろしい人物を体現した演技は、圧巻と同時に恐怖でした😰
シスター・バーンズにはソフィー・サッチャー🙂
彼女を初めて知りましたが、味のある演技してますね🤔
中盤のあるシーンではリードの持論に果敢に反論し、状況を打破すべく諦めない姿勢を持ち続けます。
彼を恐れながらも立ち向かう姿は、応援したくなりますね😀
彼女はどことなくレア・セドゥに似た雰囲気がありますな😳
シスター・パクストンにはクロエ・イースト🙂
どちらかというとバーンズの方が行動的で、彼女はそれに追従する感じです。
しかし、彼女も優れた能力を持っており、終盤での一連の流れを作るのに欠かせない存在でした🤔
密室型サイコ・スリラーとして、非常に高い完成度を誇る作品ですね🎬
流石はA24、ダレることなく最後まで見れる作りです👍
上映後のトークショーでは
こがけん さん(お笑い芸人)
矢田部吉彦 さん(前東京国際映画祭ディレクター)
の2人が登壇🙂
こがさんは笑わせてくれて、矢田部さんも静かなツッコミっぽい場面もあり、盛り上がってました😁
一般公開は、4月25日です🎬
ニコラス・ケイジじゃハマりすぎ?
米大統領選でオバマに僅差敗れた共和党ミット・ロムニーはモルモン教徒にして大富豪。もしロムニーか勝っていたら、こんな映画は撮れません。
ユタ州の壮大な殿堂から派遣された宣教師たちが主に英語教師の肩書きで来日し、せっせと布教に励み、今や公称12万人超のモルモン教信者が居る日本。当然、•COM内をパトロールする”存在”も予想でき、通報→レビュー削除の経験者としては、迂闊な事は書けないし……まァ“オバサン発言”はご愛嬌で、ここは宗教色を排して『教皇選挙』のレビュー(宣伝してます)のように真面目にマジメに。
ウォルバーグがわざわざ頭を剃って悪役を演った意味がわからないけど、グラントもよくこんな役を受けたなと思う。もっとも、ドアが開いてニコラス・ケイジが現れたとしたら、2人のシスターは即お帰りだけどね。
この家どうも”怪しい”から”マジヤバイ”になるまでの展開が長い! ドアの開閉の仕掛け、パイの匂いはキャンドル、家全体の模型、後に凶器となる釘の板ベラ、などの丁寧な描写はあるものの、グラントの長広舌は、やはり“宗教”を紐解かねば分かり辛い。
そして後半、生き残った彼女のほうが、突然、賢く冷静になってグラントのカラクリを暴く姿がなんとも不自然。まァ何よりも地下に監禁されてる女性達!? 実際、全米の犯罪白書によると、何処かに監禁されていると思われる女性は1000人をくだらないらしい。なんとおぞましい支配!どんだけおるん、サイコパス。
サイコスリラーの恐怖、脱出劇のエンタメというよりも、この手の犯罪は今もあるとする
A24の啓発ものとして強く意識させられた。
信仰論破爺さんの実験屋敷
異端者の家 Heretic
太った養老孟司似のこう言えば上祐を思い出す。
避妊インプラント装着のため復活出来なかったのはブラックユーモアなだろうか。
リードは、一夫多妻が夢とは、監禁フェチのファシストなのか。
アブラハム宗教のユダヤ教、キリスト教、イスラム教はヤべー信仰ではない…
神話より聖書聖典が生じ、奇跡を創作する。
神話は言い伝え故に徴証ではない。
復活実験は、ありないトリックの連続で監禁フェチの証明だった。
イエスもトリックそうなのか…
宗教トリックにはウンザリする。
何しろヤマトには八百万以上の在わす神の国なのだから全ての神もその一つとして然もありなんで、終わり。
(^ω^)
異端者の家 Heretic
ヒュー・グラントが悪役を務め、天才的な頭脳を持つ男が支配する迷宮のような家に足を踏み入れた2人のシスターの運命を描いた脱出サイコスリラー。
若いシスターのパクストンとバーンズは、布教のため森の中の一軒家を訪れる。
ドアベルに応じて出てきた優しげな男性リードは妻が在宅中だと話し、2人を家に招き入れる。
シスターたちが布教を始めると、リードは「どの宗教も真実とは思えない」と持論を展開。
不穏な空気を察した2人は密かに帰ろうとするが、玄関の鍵は閉ざされており、携帯の電波もつながらない。
教会から呼び戻されたと嘘をつく2人に、帰るには家の奥にある2つの扉のどちらかから出るしかないとリードは言う。
実はその家には、数々の恐ろしい仕掛けが張り巡らされており……。
2人のシスター役に「ブギーマン」のソフィー・サッチャーと
「フェイブルマンズ」のクロエ・イースト。
「クワイエット・プレイス」の脚本家スコット・ベック&ブライアン・ウッズが監督・脚本を手がけた。
「ノッティングヒルの恋人」「ラブ・アクチュアリー」などラブコメ作品で人気を博してきたヒュー・グラントが、イメージを覆す不気味な男を演じ上げ、
ゴールデングローブ賞の主演男優賞にノミネートされた。
異端者の家 Heretic
2024/アメリカ・カナダ合作
『異端の家』というよりは『真実の家』であり "blind faith" を巧みに操った代物なのかな⁉ ところで彼の持論... 宗教には欠陥があるってか?
Hugh Grant says he was finally offered more 'interesting' roles
when he got 'too old and fat and ugly' to do rom-coms
本作品『異端者の家』が胸糞なのは分かる。分かるけど彼の『ノッティングヒルの恋人』の人を癒すイメージからすると... だからね、今回の作品に関しては、彼の顔に異様なまでも刻まれた深いシワは、たとえそれがメーキャップのなせる技としても彼がロムコムを卒業したのが分かるかもしれない。
home aromatics
BLUE BERRY
PIE
謎で得体の知れないリードという人物がどういう考え方や意識の持ち主なのか?その一端が想像できるアイテムとなっている。この何気ないサインを見たメインキャストの一人シスター・バーンズの顔色が青ざめる。その変わるシーンから映画を何だか知れないけど見入るようになっていくし、あたしなりにワンシーンでも見逃せないと思い始める。
でもね、彼女らは鼻ツンでした... 意味不明かな!?
その補足は、二人の監督の御言葉より
The blueberry pie in ‘Heretic’ is activated by Hugh
Grant’s Mr. Reed as a metaphor for blind faith and a
disturbing reminder to question everything. (VARIETY )
リードの宗教に対する持論が、的を得ていても人は、宗教に関してだけは声高には言わないのがマスメディアを通じて一般的流儀と思えるけども、その彼の辛辣な言葉が彼女たちに違和感をまず与える。そして、玄関が閉ざされ、二人のシスターが外に出れなくなった時に初めて違和感から身の危険を感じ始める。
前半のプロットの重要なところは彼の人格異常に気付いた時には、既に手遅れでシスター達は二つのドアのどちらかを選択し、その選んだドアを進まなければ家からは出ることはもちろん出来ない泥沼の世界に足を踏み入れてしまう。
この映画の特徴というか物語の本質はキリスト教の普遍性ではなく、モルモン教固有の教義や主張などにプロットが沿っている点にある。二つのドアのどちらかを選ぶというシチュエーションはモルモンの書が主張する「人の運命を決めるのは本人の自由に任されている」というところから来ている。(※モルモン教という名称は通称。信者さんたちは敢えて使わない。あたしは教徒さんではないのでバンバン使います。)
そして何よりも...
恐ろしい場面の目撃者に我々、観る側もなってしまう。それはリード氏の次の言葉より
I need a witness, you, to verify that the miracle is real.
Now, our family recipe for blueberry pie is, I think, a
traditional one. The ingredients include butter, flour,
corn starch, sugar, lemon, blueberries, of course, but
tonight I've also included some wolf's bane and some
belladonna, which means that in a short while, the
Prophet will be dead from consuming the pie. Then,
you will witness a miracle. By the grace of God,
"she will be resurrected".
これはモルモン教の教義のひとつ... 「死者の復活」を意味している。
そして誰もが一度は考えたことのある人の起源、生きる価値、そして死後の世界...についてのフレーズとしては一見簡単なのに宗教以外では物理学や化学、まして形而上学ですら解き明かすことのできなかった永遠に難解な問題を彼はこのようにノタマウ!
The terror of those questions is why religions exist.
I can answer those questions for you. I can give you
a comfort no religion in the world is capable of giving
you.
本作『異端者の家』の面白さは、ただの脱出ゲームで終わらせないところにある。
それは彼が何故?大仕掛けな家を作ってまでもシスター達を監禁し、それなのに二人に身の危険を臭わすような態度や動機については一切何も語らず、更に彼にとっての他人の "死" は大して重要ではなく、むしろ "復活" や "奇跡" に表向きだけ執着しているところに "Why done it" 的ぃ~な謎解きの面白さを付け加えている。さらにシノプスの重点をただの "脱出ゲーム" から "謎解き" にシフトしラストまで引っ張っているところにあるのかもしれない。
そしてシスター・パクストンはリードに聞かれたことに答えるのではなく別の角度から核心部分へといざなう。
Reed: What is the one, true religion, Sister P ?
Sister Paxton: It's ... When we first arrived, you left us alone
in your living room. We thought you were talking
to your wife, but you were doing something else.
Reed: I was.
ーーーーーーー (略) ーーーーーー
Sister Paxton: You returned the bike key to the wrong coat pocket.
We thought this was a mistake you made.
But now I know it wasn't.
Reed: Why?
Sister Paxton: You gave the bike lock to one of your prophets,
instructed them to lock the final cellar door with it.
Reed: But why, why, why? Why did I do that?
Sister Paxton: Because you wanted me to know the only reason
I'm standing here right now is because it is exactly
where you want me to be standing. I'm not here
because I choose to be. I'm here because you made
me choose to be.
Sister Paxton: Because you want me to believe the one,
"true religion"
is ...
"○○○○○○○".
○○○○○○○の部分は映画の核心なので... 言えません!? 失礼。
この映画の流れが、ハラワタをえぐる様にキリキリと、しかもゆっくりと締め付けられる痛みが、遥か遠くで見た記憶がある。最後まで救いのない逆恨みの『Oeil pour oeil』を思い出した。 でもラストである生き物が雪の中で登場することで本作は真逆な結末となっている!?
その事は静香ちゃんの歌ではないけど "メタモルフォシス" であり"クリスチャニティ" を象徴する出来事でもある。その生き物が現れた繋がりとして、前段階のシーンでリードも体現することのできなかった"ある出来事" をシスター・ジル、もといシスター・パクストンと共に我々、視聴者も目の当たりにする。
※独り言、独り言。映画とは関係ありせんので!
"Buddha is dead. God is alive"
昔、そのむかし
南の島に住んでいた時、知り合いの若者が地元警官に後ろ手に手錠を掛けられたり、友人がレストランを経営しようとしても前のオーナーの残した借金の処理をしなければならない事情などなど。でもって世話になった女性がいた。その彼女があたしが仏教徒と思って、仏教を軽く皮肉ったように侮ったように聞こえたことがあった。それでも元々、世話になってたし根はやさしい方だし宗教なんて関心のない不信な者にとって当時は言い返せなかったけど何故か?気分だけがヨロシクはなかった。思い出と共に何故この事を載せたかってか?
それは、彼女がモルモン教徒だったこと !
○○○ホールと名が付くほどの邸宅に住み、弁護士(バリスター)の妻でもある彼女からモルモン教徒の会報誌を見せられたことがあった。驚いたのが、その中の写真に超が付くほどの日本で有名な歌手であり女優さんの姿が でも...
確か?彼女はビールのコマーシャルに出ていたのではないかと?
彼ら教徒は、コーヒーをはじめ、アルコール類など刺激物を摂るのを禁じられている。それと離婚もね!?
だって彼女、全部クリアしていたからナンチャッテ反教義的三冠王ですもの。失礼、彼女を傷つけるつもりはこれれっぽちも
少しだけ(´∀`💕)エヘ
映画に戻ると
シスターを演じた二人の女優さんは、実際にモルモン教徒の家で育ったと言われている。リードという怪人が自分の宗教観を盾に "blind faith" をあざ笑うようにシニカルに他人の死をはじめ、痛みになんの頓着も関心も感傷も執着もなく、信者への "踏み絵" を実践させる悪質極まりない粘質な 男を描くことで、反面教師となり、リアリティショックを自覚させる映画となっている。
末日聖徒イエス・キリスト教会は本作の暴力に対して憤りを公式に述べているし教徒自身も「一夫多妻制」などの時代にそぐわない教義を取り上げられることもあり不快には思っているとされている。(※200年以上前では男の子の生存率が低かった為で、その事は生まれた男の子に女の子の着物を着せる慣わしもある(『南総里見八犬伝』より)。そのような時代にソグワナイ教義では今はない。)
シスター・バーンズよりも俗物に描かれていたパクストン...
監督がモルモン教のデリケートな部分を教徒と話し合いながら製作した事が、蚊が鳴いているように話し、気弱な俗物が最後まで教義に則してひたむきに信じ続けている姿が、素晴らしくも見えて映画の内容をより一段高めている。
エンドロールのフィルムスコア
作った人より、クラプトンの軽快さが好きな者からするとシスター・バーンズを演じたソフィー・サッチャーによるけだるさの中に... 歌詞のイディオムを鑑みてシスター・バーンズへの鎮魂歌として最高でした。
最後までごゆっくりと
席を立つのを許せなくなります。
ところで
冒頭でグラントの映画を見たようなコメントしましたけど彼のイギリス英語のナマリを聞くと... でもって一度もしっかりと彼の映画を見たことはございませんですマス。二度目の(´∀`💕)エヘ
少しは胸糞が映画を観た時より増しましたか?
最後に一言...
ラストの生き物の存在が分からない人は、たぶん低評価を付けるし、見たことを後悔もする!
ほな、おおきに⁉
全76件中、61~76件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。