「めっちゃ怖い」異端者の家 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)
めっちゃ怖い
予告編を見て興味を持った。「怖い」映画なのねということだけ認識して鑑賞。
【物語】
2人のモルモン教の女性宣教師はモルモン教に興味がありそうな人を訪ねては話をしていた。 ある日大雨の降る中、資料請求の有った男の家を訪ねる。 玄関に現れたリード(ヒュー・グラント)は、雨に濡れるからと二人を家の中へ誘う。ふたりは男性だけの部屋には入れないと言うが「妻が中にいる」言われて中に入る。
しばらくリードと話をするが、「妻が焼いているパイを出す」と言いながら、一向に妻が出て来る気配がなく二人は怪しいと感じ始める。適当なことを言って早く帰ろうと、入って来た扉を開けようとするが、扉は固く閉ざされていた。
【感想】
想像以上に怖い作品でした(笑)
展開自体は概ね想像していたとおり。少し違ったのは2人の女性が予告編にも描かれている「ふたりが布教のためにその家を訪れる」というのは訪問までの設定だと思っていた(家に入ってからは布教は関係無いのかと思っていた)が、家主リードはずっと最後まで彼の宗教観を語り続ける。 宗教嫌いの俺としては、リードが信心深い人間で神を語るのであればうんざりしていたに違いない。幸いなことにモルモン教に対する批判的なコメントを頻発し、独自の宗教観(割と論理的!)を語るのでそういうストレスは感じずに済んだ。
何が怖いって、「見知らぬ家に閉じ込められる」という設定、不気味な家の作り、後半訪れる部屋の不気味さ等もさることながら、本作の肝はリードの語り口だ。ヒュー・グラントと言えば、俺の中ではラブコメの名手で、イケメンで優しく、スマートなイメージ。 本作でもある意味そのイメージのまま。裏に隠された本性がいつもの役とまるで違うのに、表面はいつもの優しく・スマートのままというのが逆に怖い! 強いて言うと、いつもより早口で多弁。一方的に淡々と話し続ける。 ホラー映画に良くあるような、怖がらせるようなしゃべり方ではない、それがなんとも不気味さを煽る。ヒュー・グラントって容姿と雰囲気だけの役者じゃなかったのだと感心した。
最近話題作の多いA24作品だが、ちょっと意表を突く「怖い」系作品はやはり得意なんだなと思わせる逸品。
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