「ずっと背中に汗かいて観ていた」異端者の家 椿六十郎さんの映画レビュー(感想・評価)
ずっと背中に汗かいて観ていた
ほぼほぼ犯人の家の中でのシュチュエーションホラーですが
長い会話も作品の緊張感を維持することにとても役立っている
むしろ会話劇としての面白さを感じる
そのうえで、冒頭から彼女たちが心理的に感じる「逃げられない」緊迫感が
観客にも同様に共感させていく力がものすごい
そのために、ずっと平均よりやや高めの心拍数を我々に維持させ続け
じっとりとした汗を背中にかかせ続け、エンデイングまでずっと疲労感を
与え続ける
この手の作品で「2回目を見てみようかな」と思わせる映画も珍しい
もっと会話内容を噛みしめて、ヒューグラントの目の奥の狂気を堪能したい
オープニングの二人の会話の意味と本編とどう絡んでいるのかだけが
よくわからなかったのと、入れ替わりのトリックについてはその機会が
訪れるには「偶然」も味方にしなければならなかったように思え、そこだけが
種明かしの時に引っ掛かりました
この点を読み解いている方がいれば教えてくださいませ
ノーキッキングさん
コメントありがとうござます
なるほどです。オープニングのガールズトークはそういう
意味合いがあったんですね~。納得です。
入替のタイミングは今回たまたま彼女らを探している男の人が
訪問してきたから二人の女性が助けを求めてあの部屋から出て
ドアの前で叫んでいたから「入替時間」が充分取れたように感じて
そうじゃないケースではどうやって「入替時間」を作ったのかなぁと
いう疑問が頭にこびりついて。まあ、注意を引く方法は他にも
色々ありますよね。
ありがとうございます
自分なりの解釈ですが、冒頭、2人のセックス話で教義に背く発言を連発しているのは、あとで、グラントが避妊(腕の瘢痕)しているエセ信者を看破する伏線で、入れ替わりトリックは、監禁している中のひとりを復活の演技役に決めて、毎回やらせている。(解放条件をエサにして)入れ替え作業はちょっと忙しいけれど。