「タイトルなし(ネタバレ)」異端者の家 りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
布教活動のため森の中の一軒家を訪れたモルモン教女子ふたり、シスター・パクストン(クロエ・イースト)とシスター・バーンズ(ソフィー・サッチャー)。
中から出てきたのは、気のいい初老の男性リード(ヒュー・グラント)。
モルモン教の戒律に則り、女性同席でないと家の中に入れないから、玄関先で・・・と告げるふたりに、リード氏は「妻は奥でパイを焼いている」からと答え、二人を招き入れる。
リード氏は、モルモン教の教義・戒律についての矛盾点などを披歴し、ふたりを辟易させるが、リード氏の妻はなかなか姿を現さない・・・
といったところからはじまる物語は、超面倒くさい論破男vs.純粋無垢な乙女の対決映画という、まぁジャンル映画かなぁ。
自己の価値観を脅かされることが「恐怖」の源、リード氏の論説によって自身の信仰心が揺らいでいくという前半が面白い。
が、ダンジョン的邸内で生命の危機に陥る中盤以降はフツーの怖い映画。
(ということで、少々退屈)
蝶のエピソードがいくつか登場するが、終盤、虚実を弄って観る側を混乱させようというのは、劇中登場する「胡蝶の夢」のモチーフか。
ただし、あまり感心せず。
ラストの蝶はリインカーネーションのものだろうねぇ、と。
なお、「バタフライ・エフェクト」は劇中、台詞で語られるのみ。
ヒュー・グラントの超面倒くさい男のリード氏役、これまでの役柄からかけ離れているようにみえるけれど、ロマコメの帝王だったころの延長線上にあるような気がして、妙絶なキャスティングだと思いました。
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