ブラザーズ・グリムのレビュー・感想・評価
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兄弟物語の感動要素が欲しかったし、そもそも主人公が逆なら良かった
モニカ・ベルッチ、マット・デイモン、ヒース・レジャーと人気と実力が伴った俳優たちが出演しているギリアム監督作品である。 永遠の命を手に入れて生き続けている女王(モニカ・ベルッチ)が、村の若い女性12人を犠牲にして魔法で若さを手に入れようとする。ホラー映画になりそうな話なのだが、描写的にコメディテイストが強いため怖くない。 冒頭グリム兄弟の少年時代から始まる。そのまま少年の冒険物語にしたほうが万人受けしそうなのだが、主人公の二人は、現実主義の兄のウィル(マット・デイモン)のモテモテキャラと対照的な内気で空想家の弟ジェイコブ(ヒース・レジャー)の詐欺師で感情移入しにくい。尚、モデルになったグリム兄弟とは設定は大きく異なっている。兄と弟も逆で、ヴィルは病弱な弟であった。 今作の社交的でモテモテの兄さんと、モテない知的な弟の配役は逆のほうがしっくりくると思った。 ハッピーエンドになる展開は、いかにもグリム童話といったところなのだが、教訓やメッセージが見当たらないのが残念。 大画面で迫力を楽しめる。 しかしスリルも感動も乏しく、ギリアム監督は円盤の特典映像のコメントでカエルを舐めるシーンがセクシーと言っていたが、イマイチそうとは思えない。監督はきっと変態に違いない。 時代考察、虫や動物、植物も建造物も魔法の映像も見応えがあるので、ストーリーのほうがオマケだと思えば評価できる。
グリム童話のテンコ盛り
グリム童話というと、子供向けディズニー映画のイメージが強く、善人が、悪人を懲らしめてメデタシ・メデタシみたな童話と思いがちである。しかし、原作は、かなりダークで、グロい内容で、決して子供に推奨できるものではないと聞いたことがある。私達が抱いているグリム童話は、あくまで、ディズニーが、誰もが楽しめる内容に脚色した作品に、洗脳逸れているようである。 確かに、『白雪姫』は、毒入りリンゴによる殺人事件であり、『赤ずきんちゃん』は、狼に食べられて、助ける為とは言え、狼の腹を引き裂いて、石を入れるなんてスプラッター。また、『ラプンツェル』も少女監禁で、『ヘンゼルとグレーテル』では、暖炉の炎の中に、魔女を突き飛ばす少年少女…と考えれば、グリム童話のダークさを、改めて感じる内容である。 本作では、そんなグリム童話の中の名作をモチーフにして、魔女退治の専門家と名乗る詐欺師のグリム兄弟を主人公としたダーク・ファンタジー。魔女退治をする振りをして金儲けをしていたグリム兄弟が、ひょんなことから、ラプンツェルの塔に閉じ込めていた本物の魔女と、対峙していく物語。 中世ヨーロッパを舞台とした村の様子や建物、背景などは、物語のシチュエーションに合わせて、リアルに描いていた。また、CG映像も18年前の作品としては、それなりに駆使されて見応えはあった。ただ、今観ると、ストーリーもCGも、それほどの驚きの展開もなく、よくあるパターンの内容だった。 但し、グリム兄弟を演じていたのが、若き日のマット・デイモンとヒース・レジャー。今や一流俳優の2人が、まだまだ青臭さが残る中での、テンポよく、コミカルな会話は、なかなか楽しめて豪華な共演だったと言える。
女王様
「未来世紀ブラジル」も観たことがなく、テリー・ギリアム監督の作風も知らないが、テレ東の深夜放送を録画してみた。 まあ、ドタバタ喜劇といった感じかな。しかし、リアリティは意外に追求している。虫とか(嫌いな人は寒気がするかも)。俳優はけっこう豪華。マット・デイモンはシュっとしてるし、ヒース・レジャーはピチピチでかわいい。モニカ・ベルッチはめっちゃきれい。猟師の娘、レナ・ヘディも野生的でいい。ただ、フランスの隊長がどういう役回りなのか、ちょっとわからなかった。 ちょこちょこ童話エピソードがはめ込まれているが、グリム童話ができる前段を、監督の想像を足して作ったのだろうか。すごく面白いかと聞かれると、ビミョウ…。
コメディ調
グリム童話をごちゃ混ぜにした話。 面白くないわけではない。けど元々あまりファンタジー(?)は好きではないからこの評価。 マット・デイモンとヒース・レジャーという豪華な共演。 (ピーターストーメアも!) うじゃうじゃの虫とか得体の知れない人とかがだいぶ苦手だから目をそらすシーンが多々あり。 (ジンジャーブレッドのシーンとかもちょっと怖かった。記憶に残る!)
ヅラネタ満載のピーター・ストーメア、笑えます
「シンデレラ」「白雪姫」「赤ずきんちゃん」「ヘンゼルとグレーテル」等々、グリム童話のエピソードで織り成す冒険ファンタジーなのですが、かなりブラックだったし、ディズニーに対して挑戦状を叩きつけてるような気もしました。 調べてみると、俳優の出身地が多彩なことに驚きます。マット・デイモン(アメリカ)、ヒース・レジャー(オーストラリア)、モニカ・ベルッチ(イタリア)、ピーター・ストーメア(スウェーデン)、ジョナサン・プライス(イギリス)と主要人物でもこの通り。だからどうなんだと言われても、それだけの話なんですけどね・・・まぁ、ヨーロッパ色を強調したかったといったところでしょう。 全編笑える箇所がいっぱいあるのですが、観客は笑わない。ジョナサン・プライス(『未来世紀ブラジル』の主人公もやってた)が右手を懐に挿すところなんてナポレオンの肖像画のパロディなので笑ってもいいと思ったのですが・・・一人でクスクスとしてしまって恥ずかしかったですよ。もっと笑ってやってください。笑える映画だと皆さんが気づくのは後半になってから。オチなんて予想できるものの、これが大爆笑となります。元々グリム兄弟が詐欺師みたいな設定なので、ここから笑わなきゃダメなんですよね・・・「愛すべきグリム兄弟を詐欺師扱いするなんてひどい!」などと思わないことです。そして、フランスがかなり悪者。こういう時代もあったんだと歴史を眺めるのもいいことです。 VFXはかなり凝ってて良い感じ。入り口のない塔の屋根からの映像は素晴らしかったですし、馬が子供を飲みこんだり、タールマンみたいな奴が暴れまわっているシーンも好きです。 【2005年10月映画館、試写会にて】
ギリアム独特のグリム童話
18世紀のフランス占領下のドイツを舞台に、グリム童話の世界を幻想的に描くも、アクの強いブラックユーモアがギリアム内で未消化。また主役二人よりフランス軍カヴァルディの人物像の面白さが勝り、デーモン・レジャー主演映画の魅力が弱い。ギリアム個人の趣味は認めるが、物語を語る姿勢が感じられない。ドイツの森の神秘的な雰囲気も、ギリアムならもっと描けるはずとの不満も残る。フランス軍内の描写と後半の眠り姫の設定はよく、SFXも無難。塔の城のスケールが小さいのが残念。
グリムではない。ギリアム。監督の感じが凄く出ていた。 映像が粗いの...
グリムではない。ギリアム。監督の感じが凄く出ていた。 映像が粗いのは脳内補完してみて後半のアクションはかなり良い。
及第点
cgのできはイマイチでしたが、世界観や、異様の雰囲気などの細かな部分が作り込まれていたので見劣りましませんでした。 割と王道なストーリーと魅力的なキャラクター設定だったので、そこそこは面白い。 及第点といった印象でした。
素敵
グロいというかダークファンタジーです マット・デイモンがすごくかっこいいのと、グリム童話を散りばめてるけど、内容をアレンジして全部混ぜ合わせたような、、 グリム童話を期待して観た人はよくわからないと思いますが、ファンタジー映画として観たらすごく楽しめます ハッピーエンドだし映像が綺麗で素敵な映画でした
グリム童話?
ヘンデルとグレーテルとか、赤ずきんとか、 グリム童話の要素だらけなんだけど、 グリム兄弟とグリム童話が… という話ではなかった。 弟は本を書いていたみたいだけど、 あれがグリム童話になった? グリム兄弟とした意味はどうだったんだろう。 こうしてグリム童話ができた、 みたいになるかと思ってた、 と思った映画。
可もなくって事はこのキャストでは駄作。
詐欺師である、兄弟とその一行が本物に会っちゃった。映像、仕掛け、アクション、今一つ。だがマット・ディモンとヒース・レジャーが組むんだから期待してました。ですがやはり、そこそこ。テーマだけに期待してましたけど、ヘンゼル&グーテルの出来と大違い。残念でした。
物語ミックス
ミキサーで粉々に混ぜた物語ミックスに、ファンタジー映画を大まかに割りいれてお皿に盛ったみたいです。 楽しくないか、と言われればそうではなく、とても楽しい!という訳でもありません。 良くも悪くもふつう。 ファンタジー映画のセオリー(ちょっとした戦闘、現実からの乖離、イケメン)は踏んでいるはずですので 楽しくないはずがない、のです。新たな驚きは感じませんけど。 ちょっと話の筋が荒い感じ。 女王の力の条件がイマイチはっきりしていなかったりしますし、まあファンタジー映画だからいいのかな。 マットデイモンとヒースレジャーが動いている所を見たい!と思うならよいのでは? ヒースレジャーはちょっとイメージと違う学者風の格好をしていました。 ここでも、ヒースレジャー泣きの演技が見れます。ちょっと特徴的なので印象に残ります。泣きのシーン自体が一瞬なので他の映画ほど強い印象ではないんですけど、周りにぽろぽろ言葉が落ちる悲しみ方をしていました。 ヒロインのアンジェリカが兄弟のどっちを選んだのかが気になるところではあります。 ウィル(マット)にするの?ジェイク(ヒース)にするの? どっちも何てこと言ったら、ファンの人に殺されますね。
つまんなかった
拙ブログより抜粋で。 -- お話としては、インチキ悪魔祓い師だったグリム兄弟たちが、本物の魔物どもを相手に騒動を繰り広げていくんだが、どうもしゃきっとしない。 赤ずきんちゃんやヘンゼルとグレーテルといった有名どころのグリム童話の登場人物たちが出てはくる。しかし、そうである必然性がまったくなかったりするので、とってつけた感が否めない。 大多数の“ファンタジー映画”を観に来た観客としては、本物の魔物が出てきてこそ本編が始まると思うはずだが、そこに至るまでが結構長く、さらにその先も全体を通してまどろっこしい展開が多くてかったるい。 話の方向性というか、主役たるグリム兄弟の目的意識もはっきりしないので、焦点が定まらないままクライマックスになだれ込むといった感じ。 そのクライマックスにしたって、ちょっと楽しみにしてた鏡の女王役のモニカ・ベルッチの出番が思いのほか少ないのに肩透かし。鏡の女王の役どころがわかった時点で悪い予感はしてたんだけど、見事に予想通りの展開だったわ。 この手のファンタジー映画の見所の一つである映像も、悪くはないけど奇抜とか斬新とかって感じでもないんだよね。スケール感にも欠いてたし。
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