ノー・アザー・ランド 故郷は他にないのレビュー・感想・評価
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国として、武力亡き者は、ただ失うしかない
ガザ地区ではなく、旧ヨルダン地域の事だが、パレスチナ問題なので、観ました。
起承転結がない記録映画なのだが、創作物でないぶん 各所のリアルが胸に刺さります。
この映画は、何も産む事はなく、解決する事もありません。
現実を鑑賞者にみせているだけなので
退屈になる鑑賞者もいる事だと思うが、リアルなだけに 対岸の火事とは考えずに
「自分が入っている傘の下のみ、自分の財産も権利も命も有効」なのであって、
他の傘の主に、それを求める事は、古今東西を問わず、ありえない事を悟る事も大切です。
だからこそ、明日のわが身 子供達の身として
日本もこうならない為にも、真面目に国防を考える必要があることを実感しました。
ノーアザーランド 故郷は他にない(映画の記憶2025/2/24)
日本って平和だな。
若者の未来を奪うのはいつの時代もどこの場所でも老害利権者と略奪者なんだろう。
パレスチナ問題はさらに根深く、宗教や怨恨も絡んでるからややこしい。トランプは終わらせるとか言ってたがいつ終わらせられるだろうね?
イスラエル側の主張は第三者から見ると悪でしかないので、世界的にはパレスチナ側につくでしょう。
イスラエルの考えがパレスチナ人の土地を自分たちものにしたい。(この考えの根幹はイギリスが悪いんだが、わからない方は三枚舌外交とかで検索したらわかるだろう)パレスチナは祖先代々の土地を守りたい。
当然ぶつかるよね。イスラエルは過去老害的な利権的な考えを捨て、パレスチナはイスラエルの暴挙を許し、お互いが譲りたくないところを折り合いつけていくしかない。
バーゼルさんやユヴァルさんは小さい活動でも素晴らしいことをしている。こういう若者が利権にしがみついた政治家たちを倒し、民族の争いがない平和な未来を作ってほしい。
普通に武器をもってない相手に銃で撃つユダヤ人とかマジでホラー。これはもはやドキュメントホラーだな。
(個人的評価8点/10点中)
一人でも多くの方に観ていただきたい
この映画はヨルダン川西岸地区でイスラエルがパレスチナ人を追い出そうとする現実をパレスチナとイスラエルの青年が協力して撮影した貴重なドキュメンタリー映画です。
パレスチナ住民にとって大切な家を重機で壊し、学校を破壊し、井戸をセメントで埋めるシーンでは観ている私自身、意識がクラクラしました。そんなことをされたら、これからどのようにして生きていけばよいのかと思いました。
日本人の持つ感覚である「和を以て貴しとなす」という精神でイスラエル人とパレスチナ人が仲良く穏やかに暮らして欲しいと願わずにはいられませんでした。また、日本で平穏に生活できる環境に深く感謝しました。
一人でも多くの平和を愛する方に観ていただきたいと思います。
この映画を制作された監督及びスタッフのみなさまに深く感謝いたします。
拙いレヴューをお読みいただきありがとうございました。
パレスチナで起きているイスラエルの暴虐が明らかになっている映画
ジョン・レノン…?
パレスチナ ヨルダン川西岸地区のドキュメント。
95分ながらホントに徒労感を誘う… 何故ならイスラエル軍はただひたすらパレスチナ人たちの住宅を破壊する。彼らが再建しても、何度でも何度でも破壊する。ハマスがいないこの地では組織的な虐殺の正当性が主張できないから、ただただパレスチナ人が根負けして出て行くまで軍と入植者が結託してそれを繰り返す。
本作の救いは、ユダヤ人ジャーナリストのユヴァルの存在。ユダヤ人としての良心に基づき、パレスチナ人バーセルとともにイスラエルの蛮行を記録する。彼が、力まず和ませながらパレスチナ人たちに協力する様にどれほど救われるか…
それにしても本当に解せないのは、国家的な虐殺の対象となったユダヤ人たちが、彼等の国家が虐殺に手を染めることに何故こうも無自覚でいられるのか、ということ。
宗教や民族がこれほど無慈悲になれる原因ならば、そんなもの捨てろと言ったジョン・レノンは本当に正しかったと思うよ…
戦い続ける
ドキュメンタリー
全人類が観るべき、心震えるドキュメンタリー作品。青年たちは、この不条理な現実を変えることができるのか。
ひどい吐き氣に襲われるわ
胸はえぐられるわ
目眩がするわ
あまりの現実の惨さに
目を背けたくなる
現在進行形でくり広げられる不条理な現実に
なすすべもなく
ただただ涙をこぼすことしかできない
無力な己に絶望を味わう
この流した涙で、現実を変えることができるのならば、涙など枯れるほどくれてやる
77年という長い歳月からしたら、95分という、パレ スチナ人が味わってきた苦悩のたった一片でしかないが、その一片から見えてくる、私たちひとりひとりが、人間として直視しなくてはならない
ー世界のリアルー
を痛いほど突きつけられる、すばらしい映画だった。
ーそれでも僕たちは この現実を変えたいー
と語った青年たちの会話がこだましている。もう、ずっと。この先も、現実が変わるまで、ずっと、ずっと。
これは、映画の中のお話だけではなく、彼らだけの問題ではなく、私たちひとりひとりの問題であると問うてくる。
私には、なにができるだろうか・・・
まずは、この映画を多くの人に観てもらい、この不条理な世界の現実を「知る」ところから。そこから、今よりもほんの少しだけましな世界になってゆくのではないか。
世界は狂ってきている
感想が無限に湧いてくる。誰かと見に行ってたくさん話がしたくなる映画。
(3.25追記。4人の共同監督のうち2人が、イスラエル入植者に拉致され行方不明だそうです。そのうちの一人ハムダーンさんは、リンチされた後救急車から拉致されたと。日本からできることを。できることが詰まったサイト「オリーブジャーナル」みてください。この映画をもっともっと広げてください。)
先祖代々暮らしてきたパレスチナの村の、パレスチナ人の家。「この辺は軍の訓練場にするから」とイスラエルに勝手に決められてしまい、ブルドーザーがやってきます。「まだ娘が中にいるの!」と叫ぶお母さん。洗濯機とかマットレスとか家財道具を引っ張り出してきた住人たちが、自分たちの家がブルドーザーで壊されるのを涙を流しながら見ている。壊された家を建て直そうとすると、今度は大工道具や発電機を奪おうとする。パレスチナ人を追い出そうと、こんなことが何十年も続けられている。重装備のイスラエル軍に対して、この映画の監督の一人でもあり主人公でもあるバーセルの武器はカメラで、イスラエル軍が暴力的な行いに出るたびに「撮っているぞ」と叫びながら、「これが僕の村で今起こっていることです」と(観客である私たちに)語りかけながら、イスラエル軍に向かっていく。
2023年10月以前からこんな不条理なことがずっとずっと続いてきた。
これが普通の映画だったら、こんなふうに抑圧されている人たちは救われるし、こんな酷いことしてる側にはなんらかの罰があるだろうが、これはドキュメンタリーで、イスラエル軍が丸腰の市民を(自分たちの発電機を取り返そうとしていただけの男性)を撃っても、罰されることはない(イスラエルの軍人が丸腰のパレスチナ人を傷つけても99%以上不起訴だそうです)。
パレスチナ/イスラエル問題に詳しくなくても全然大丈夫です。何が起こっているかを真っ直ぐに伝えてくれる映画です。
観たらきっと誰かと話したくなるから、誰かを誘っていくことをおすすめします。
(色々な人の感想を聞きたくなる映画でもあるので、ぜひレビュー書いてください)
テレビや新聞では報道されない、パレスチナでのイスラエルのダークサイド
パレスチナ人の『バーセル・アドラー』は
自分の生まれ育った土地「マサーフェル・ヤッタ」に侵攻するイスラエル軍を
幼い頃から映像で世界に発信してきた。
しかし、自分の行いは認識されているのか、
または世論を動かすことができるのかを常に自問している。
イスラエル人ジャーナリストの『ユバル・アブラハーム』は
彼の行動に共感、二人はタッグを組み撮影を続ける。
しかし『ユバル』にしても、
パレスチナ人からは最初猜疑の目で見られ
心無い言葉をぶつけられ、
イスラエル人からは売国奴と非難をあびる。
そうした二人の葛藤を、正面から見据えるのが本作、
95分尺{ドキュメンタリー}の特徴の一つ。
とは言え、
やはり主軸となるのは、イスラエル軍とイスラエル人入植者の非道な行い。
「ジュネーヴ第四条約第49条」で
自国市民を占領地域に移住させることは禁止されているようだが、
イスラエルは国際法などお構いなし。
パレスチナの領土に対しイスラエルの法を持ち出し、
武力をちらつかせながら強固な態度で臨む。
演習場にするとの名目で、
個人の住宅はおろか学校に至るまで重機で破壊し更地にしていく。
しかし実際には、軍に随伴している入植者たちが、
自分たちの家を建てるのだろう。
こうした強権の発動は、現首相の『ベンヤミン・ネタニヤフ』が
政権を掌握した2009年よりとりわけ顕著になってきたよう。
言葉で抵抗するパレスチナ住民に向かって、
逮捕や時として発砲で威圧する。
映像は、そうした理不尽な顛末を余すところなく
眼前に晒す。
パレスチナの問題はニュースや新聞で
概略を理解した気になっていた。
とりわけ、直近の「ガザ侵攻」は
メディアで取り上げられない日はないほどの報道密度。
が、本作を観てしまうと、
それでもまだまだ甘かったと、
慙愧の念に苛まれる。
そこに先住している人々を
理解不能な理由を付けて追い出す、
或いは住めない状態にすることを、
後から来た者が平気で推し進めることの理不尽さ。
勿論、ミサイル一発の恐怖はありつつ、
真綿で首を締めるようにじわじわと攻めることも恐ろしい。
その怨嗟の声は、
手をこまねいている国際社会にも向けられている。
一般的に{ドキュメンタリー}と言うと、
回り出した瞬間から、
被写体はカメラを意識し、
撮影者の主観も入るのでは?
本当の素の状態を捉えるのは難しいのでは?と
常々思うところ。
しかし今回我々がスクリーンで目にするのは、
あまりに容赦のない行いの数々。
わけてもイスラエル軍は、
そうしたことなどお構いなしに冷徹な顔を見せつける。
どうしたら力になることができるのか、知っている人がいたら教えて欲しい。
観てしまったら、何もしないことが偽善のような気がして、パレスチナのために何かしなくてはと、気持ちが焦る。
何かしても偽善なのかもしれないけど。
でも何ができるのか、どうしたら止められるのか分からない。
村から人を追い出すのは、都市に人口を集中させるためと言っていたが、それって、都市部を爆撃して効率良くジェノサイドを行うため?
どうしてこんなことがまかり通る?
今人が住んでる家をブルドーザーで潰したり、子どもたちが勉強していた校舎を、子どもたちの目の前で破壊する?
どうしたらそんなことができるんだ?
どうやって生きてくるとそんなことができるの?
ましてや丸腰の人間を至近距離から撃つなんて。
これのどこに正義や正当性が存在できるのか分からない。
家を破壊する重機に「HITACHI」の文字があって、HITACHIに罪は無いけど、悲しかった。
パレスチナ人のバーセルとイスラエル人のユヴァル。
私には彼らの人種的な違いが分からない。
まるで兄弟のように仲が良いのは分かる。
それなのに、人種が違うという理由で分断されていく。
どんどん周りとも気まずくなっていく。
ツラくて、正直ものすごくストレスが溜まって悲しくて、心をかき乱される作品だった。
2025アカデミー賞授賞式で、バーセルとユヴァルの元気な顔を見られて良かった。
アカデミー賞受賞によってもっと世の中に広がりますように。
タイトルなし
いくつかパレスチナの映画を観たけれど、映画を撮るというコンテクストが入れ込まれている映画という意味で緊張感のあるドキュメンタリーはこれが最高峰だと思う。いわゆる戦争現場ではないけれど、日常的にそこに戦争が展開されているということを生々しく見せる。
ブルドーザーと〇〇という言葉は沖縄でよく聞かれたのだけど、ブルドーザーの力というのはこれなのかとまざまざと見せられる。
活動家のお父さんほど勇気がないとするパレスチナの監督、お父さんが逮捕されたら石油を売らないと、といった監督の立場まで撮っている。
そして、この映画終了後についてのラストの展開も息を呑む。
日常が淡々と撮られているのだけど、その日常は戦争なのだという息苦しさ。来る日も来る日も変わらない。
そして入植者のある種の影。
ジャーナリストたちのかかわり。
予備知識なく見た感想
オスカードキュメンタリー映画賞にノミネートされているので見た。
パレスチナ問題というので、てっきり今のガザ地区の戦闘を描いた、密着した作品かと思ったが、ヨルダン川西岸で、イスラエル側が毎日のように重機でパレスチナ人の家を壊す「日常」を記録した作品。
一応「違法建築だから」というタテマエだが、根拠が示されるきともないので、おそらく法的根拠は無いのだろう。
そうしてパレスチナ人を追い出した後はイスラエル人の「入植者」がやってくるのだが、どーみても農業に向いた土地でもないし、パレスチナ人だって農業ではなく養鶏などで生計を立てている様子。
その昔、「戦争の目的」とは結局「食料確保」のための農地、土地、水源の確保だったハズだが、ココは違うらしい。
イスラエル側(兵士&入植者)のモチベーションというか動機は何だろう?命がけでその土地を奪うだけの目的って?
過去数多くのドキュメンタリー映画を見たが、その中でぶっちぎりに低予算だし、素人だと思う。それでもこうして世界中で上映されアカデミー賞最有力と言われる。
(内容はひたすら壊される家なので、単調ではあるし、撮影、編集、技術的には素人っぽい)
それでも公開できちゃうことに驚き。
それは本作が見つめた真実だと思う。
家が奪われていくのが日常、というパレスチナの現実。
「マサーフェル・ヤッタ」に住む人達の顔と声
共同監督の一人、パレスチナ人のハムダン・バラール氏がイスラエル入植者に暴行され軍に連行されたらしい。(2025.03.25.)
ハムダン・バラール氏は基地で24時間拘束されたのち釈放されたようだ。 (2025.03.28.)
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人が住んで居る家をブルドーザーで破壊し、家財道具と大工道具を没収し、人に銃を向けて脅し逮捕し或いは殺し、ブルドーザーで小学校を破壊し、井戸にセメントを流し込む。一方で入植者用の家をどんどん建てる。武装した入植者は丸腰のパレスチナ住民に向けて発砲する。以上の動作主である「イスラエル人」は、自分達の祖先 =「ユダヤ人」が追い立てられさまよい辛い思いをしたこと、以前はパレスチナの人々と共存していた歴史に思いを馳せない。彼等の目的はただ一つ、パレスチナ人住民の拡大を妨害し一カ所に閉じ込めることだ。そんなことバーセルは初めからわかっていた。
彼らにはユヴァルのように、パレスチナの人々の言語、アラビア語を学んで欲しいということしか今の私には思い浮かばない。昔、パレスチナの人々と同じ土地で仲よく暮らしていたユダヤ人はアラビア語を話していたことを思い出して欲しい、サイードが何を言っていたのか思い出して欲しいとしか今の私にはできない。バーセルとユヴァルが出会ってよかった。
イスラエルとパレスチナの問題の根源はイギリスなんだから責任もってどうにかしろと思う。ホロコーストゆえドイツは国としてはイスラエル寄りにならざるを得ないジレンマがある。だからこそプラグマティックなイギリスに働いて欲しい。
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(2025.03.03.)
アカデミー賞・長編ドキュメンタリー賞の受賞、おめでとうございます。この映画を見終わりロビーに出たら、若い人達が観客にアンケート依頼をしていました。最後の自由記述の所には、この映画を世界中の人に見てもらいたいといったようなことを書きました。今回の受賞が世界各地での上映につながりますように。
追記
イスラエル人=ユダヤ人ではない。
イスラエル人がユダヤ教を信仰していると単純に考えてはいけない。ユダヤ教を信仰するユダヤ人は現在のイスラエル人が行っていることに反対している。今のイスラエルを作るきっかけはナチによるホロコーストではない。それ以前からシオニストによる植民地政策は始まっていた。戦後ホロコーストから脱出できたユダヤ人達は本当はアメリカ合衆国に行きたかった。それができなかったのはアメリカの移民ストップ政策による。それゆえシオニストに行けと言われ意志に反してほぼ強制的にイスラエルに向かわざるを得なかったユダヤ人が山ほどいる。イスラエル人とユダヤ人を同一視するのは正しくない。その点を私達は、そしてとりわけジレンマに陥っているドイツはきちんと勉強するべきだ。「成功した大金持ち」のユダヤ人がいるアメリカ合衆国もイスラエルに対して責任がある。私もまだ勉強中で誤解もあるかも知れない。だから勉強を止めない。この映画を作った4人の若い人達(パレスチナ2名とイスラエル2名)の声を私は真摯に聞いて理解するために読む、見る。
カメラが映し出す理不尽で悲痛な記録の数々から平和な未来への希求へ ― 微かな一筋の希望を与えれてくるのもまた人だ
故郷=生まれた場所はひとつ、覚えている私たちの家、草、山、鶏小屋、学校…なぜ奪う?イスラエルとパレスチナ、立場を超えて共に闘う2人の若きジャーナリスト!パレスチナの現状を少しでも知るために一人でも多くの人が見るべき90分。
19世紀から地図に載っている故郷の村も、パレスチナ(アラブ人)の拡大を阻止したいイスラエルにとっては存在しない壊していい村。名目は"訓練場建設のために"、人権侵害・無視で誰かにとっての心のよりどころを踏みにじるイスラエルの侵略。軍と入植者。その様子を最前線で追い、世界に発信する活動家の家で生まれて沢山のものを見てきたからこそ「10日で世界は変えられない」と言う忍耐のバーセルと、記事を書き変えるべくやってきた熱いイスラエル人のユヴァル、そして何よりそこに暮らす市井の人々からあらゆるものが奪われていく村の記録。家が毎週壊されては、村人たちは残るか去るかの選択を迫られ、洞窟で暮らすことを余儀なくされる。
結果、タイムリーにな(ってしま)った本作。世界の人々にどうすれば届けることができるか、そのために自分たちには何ができるだろうか?トニー・ブレアが訪れた場所は壊されないというパワーゲーム。そういう影響力のある者はそれを良い方向に積極的に生かすべきだ。本作が言わずもがなパレスチナ側からの視点で描かれていることもあるが、このイスラエル軍側の非情な暴力行為が国際的に黙認されていいわけが決してない。そもそも、元をたどればイギリスのせいなのに、なぜそこの間でずっとずっと長きにわたってやり合わねばならないのか。本当に苦しくやるせないけど、それでもきっと人間にはそんな現実を変えられる力があるの信じたい。
勝手に関連作品『ラッカは静かに虐殺されている』
いわゆるパレスチナ問題についての問題提起のドキュメンタリー映画
今年60本目(合計1,602本目/今月(2025年2月度)23本目)。
現地としてのニュースでは日本ではNHKで見ることができない程度のこのニュースについて、前線に立ってこ戦っている人や抗議している方が全面に映っていたのは良いところです。
一つ気になった点として、映画としてややわかりにくいかな…という部分(最低限、現在のパレスチナ問題を知らないと詰んでしまう)ところ、また、この地域での紛争で追われてしまった人達という観点では広い意味でクルド人も含まれるため、やや対象を絞っているのかな…といったところです(意図はなかったと思いますが、日本ではこの地域の紛争として来られる方の大半はクルド人の方であるため)。
セリフもあることはありますが、全般的にはドキュメンタリー映画の分類であり、「映画か」というと微妙なところはありましょうが、知的な内容で(NHKのドキュメンタリーでやってそう)、娯楽性を求めないという前提においては押せる作品だろうと思います。
採点上特に気になった点までないのでフルスコアです。
どうしたらいいのか?を問う
破壊される故郷を撮影するパレスチナ人青年と、彼の活動を支えるイスラエル人青年を中心に、2023年10月までの4年間にわたり記録。
敵対する立場の人間が手を取り合って映画製作に着手した作品は、3月に日本公開された『TATAMI』があったが、こちらはまさに生死に関わる事態を追ったドキュメンタリー(もっとも『TATAMI』の元ネタとなった騒動も、当事者の命が脅かされる事態になりかねなかったが)。
あまりにも不正かつ不条理な光景に、平和ボケしているこちら側は「どうしたらいいのか」と思わずにはいられない。しかし観る者にそう思わせることこそドキュメンタリー映画の肝。見て見ぬふりでいいのか?――そうした自問自答を観る者に強いる。
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