市民捜査官ドッキのレビュー・感想・評価
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「密輸 1970」に続く、女性チームが強大な犯罪組織に立ち向かう痛快ドラマ
韓国映画界における女性の地位向上の取り組みが関係しているのか、男のボスが仕切る強大な犯罪組織に普通の女性たちのチームが立ち向かう映画が、今年7月に日本公開の「密輸 1970」に続き作られた。新作の「市民捜査官ドッキ」では、監督・脚本を務めたパク・ヨンジュも商業映画2作目となる30代後半の若手女性。
シングルマザーの主人公ドッキが振り込め詐欺の被害に遭い、その後監禁されている掛け子の青年から助けを求められる。通報した警察にはまともに取り合ってもらえず、それならばと仲間たちに助けられながら中国・青島にあるらしい詐欺組織の拠点を自ら探しに行くストーリー。
韓国が得意とする犯罪映画の基準からすると、主人公側の主要キャラクターが庶民的なおばちゃんたちなので暴力と活劇は少なめ。そのぶんドッキと仲間たちの野暮ったさや会話のおかしさで笑いも添えつつ、子供との暮らしを取り戻すため勇気を振り絞り組織とラスボスの正体に迫っていく過程をスリリングに描く。
2016年に韓国で実際に起きた事件がベースになっている。映画ではモデルになった女性に報奨金が支払われていないと記されていたが、ネット検索した韓国メディアの記事によると、2024年8月にその女性キム・ソンヒに5000万ウォン(現在のレートで約540万円)が支払われることが決まったそう。それに先立つ同年1月の本作の自国公開が世論や行政に影響したのだろうか。ともあれ、きちんと報われたようで何より。おばちゃんたちの勇気と絆に喝采を送りたい。
面白い
娯楽映画
今年度、劇場初鑑賞映画を何にしようかイロイロ思案した結果、やはり安定の韓国映画でしょ、と
先月、見逃していた作品なので、シネマート新宿の小さい方のスクリーン、観客数名(皆さんソロで)
こういう実話ベース映画だと、日本では有名美◯女優を眼鏡なんか掛けさせて一般の主婦役なんかにするのだろうが、決してビジュアル重視の配役にしないところが、感情移入しやすいな、と
韓国映画は喜怒哀楽の激しい演技(国民性もある)がよく見られるが、これも外国の話だと割り切れば、わかりやすくて、気にはならない不思議(日本映画でコレやられると、わざとらしくて鼻白む)
笑いあり、涙あり、勧善懲悪の正月に観るには、ピッタリの娯楽映画(韓国映画らしく容赦ない暴力もあるが…)
唯一のイケメン俳優が大谷翔平似(元締め役は元ベイスターズ、ドラゴンズの谷繁似)だった…オワリ!
彼女の意地と度胸と根性に拍手喝采
韓国映画って実際に起こった犯罪をベースにした映画が多い印象がある。特異な事件が多いのか、映画にするスピードが早いのかはわからないが、その手の映画が結構面白かったりすることは確かだ。
本作は、詐欺にお金をだまし取られた女性が、自分で詐欺集団の元締めを探し出すというもの。この設定がパワフルでとても韓国っぽい。しかもそれが事実を元にしていることに驚く。もちろん一般市民が1人で詐欺集団の元締めにたどり着くことは難しく、警察や詐欺集団側からの情報提供者、中国語のできる同僚なんかの助けを借りる必要がある。彼女を応援しサポートする人たちの働きがチームものとして面白くなる要素。
おばちゃんたちがワーキャー騒ぎながら問題を解決していく姿は楽しい。ああいう韓国映画の笑いはとても好きだ。序盤は意外と退屈な展開だったが、中盤以降は笑いとスリルの配分が絶妙で飽きることなく最後まで楽しく鑑賞することができた。最後に見せるドッキの意地と度胸と根性に心の中で拍手喝采。彼女の泥臭いのにカッコいい姿はとても印象に残る。海外に拠点を置いた犯罪集団が起こす事件は日本でも多発しているだけに、気持ちのいいスッキリした終わり方だった。やはり実話をベースにした韓国映画にハズレは少ない。
それ以上
疾走感と人情
振り込め詐欺の親玉を、市井のシングルマザーが
追い詰めていく~サスペンスコメディ
あまり長い 映画は苦手。
これは2時間弱、見に行くのに
二の足を踏んでいたが、
これは飽きることなくテンポ良く
ラストまで疾走できた。
これを日本で作ると
ぜったいキレイな女優を主役に据えそうなところ
子供2人の年齢から考えると
『若めのおばあちゃんじゃね?』くらいの
老け感たっぷりの中年女性が主役。
それだけでもリアリティたっぷり
また、美術も素晴らしく
青島のコールセンターは
九龍城を撮った写真集や
「スワロウテイル」を思い出す。
『悪いことをしたら謝る』
と言うのは、お国柄なのか。
一つ一つ決着を付けていく
主人公に 見ごたえスッキリ。
自分的には 主人公の同僚!
まだ新人時代のmonsta Xのオタク設定で
CD何十枚と積んで 望遠レンズで
ミスをしつつも詐欺グループを
文字通り援護射撃するのが良かった。
でも、何故monsta Xだったの?
ジリジリ・イライラからのハラハラ・ドキドキ
さて、2024年も大詰め。(恐らく?)本年最後の劇場鑑賞作品は「みんな大好き、ラ・ミラン」が主演のこちら。公開2週目の会員サービスデイ、シネマート新宿の9時40分の回はそれなりの客入りです。
韓国で実際にあった事件をモチーフに作られたフィクション、と言うことですが、今回も前情報なく観始めた私。それでも、すぐに状況を理解できる序盤の展開はとっつきやすくて期待が膨らみます。そこからしばらくはジリジリ・イライラが続くために観ていてしんどくはありますが、中盤にある「劇的な事柄」をきっかけに舞台を移す後半戦は一転してハラハラ・ドキドキで、前半の我慢からの反動もあって最後の最後まで熱く、そして夢中になります。
内容、構成、演出どこをとってもレベルの高さを感じる本作の監督、脚本を務めるパク・ヨンジュ(Park Yong-ju /박영주)の巧さが光ります。女性監督のようですが、バイオレントシーンは「レイティングG」の範囲で十分に怖さや痛さを感じられ、そこは流石の韓国映画。ちなみに、日本で観られるパク監督の長編作品は恐らく本作が初で、またあまり日本語の資料も見つからず、日本語表記もFilmarksでは「パク・ユンジュ」とサイトごとにユレありますのでご注意を。
そして、今作でも裏切らないラ・ミラン。今回は主演と言うこともあり、終始大きな声で縦横無尽に駆け回るドッキにクラクラしますが、そんな彼女をフォローしながらコメディリリーフの役割も担う相棒ボンリム(ヨム・ヘラン)、スクジャ(チャン・ユンジェ)、エリム(アン・ウンジン)がチームとなることでアゲ要素が高まって最高。パク刑事(パク・ビョンウン)との電話越しの掛合いは思わず声を出して笑いそうになります。
日本でも毎日のように話題となる組織犯罪と闇バイト。テレビのワイドショーでなど観るより具体的で生々しく、犯罪に巻き込まれないための注意喚起としてはより効果的。「世の中、上手い話なんてない」なんて達観したふりしている場合じゃありません。エンタメとしてもとても優れていますので、興味があれば是非。
『密輸1970』が大好きだったのでこれも好きそうだな~と思って鑑賞...
一般女性が特殊詐欺グループのアジトを見つけ出し、主犯格の男の海外逃亡を食い止める韓国映画。 本年度ベスト!!
実話ベースのフィクション映画。
詐欺で奪われたお金を取り戻す為、身の危険を感じながら勇気ある行動をするドッキに心を打たれた!
自分のクリーニング店が火事になりクリーニング工場で働き2人の子供と工場で寝泊まりするドッキ。
そんな中、特殊詐欺で日本円で340万円位のお金を取られる展開。
警察では相手にされず詐欺グループの居所が解らなければ捜査が出来ない状態。
特殊詐欺グループの銀行員のソン代理と名乗る青年にお金を奪われたけど、その青年から再び電話が。
特殊詐欺グループは若い人間を誘いアジトに軟禁させ無理やり詐欺をやらされている感じ。
仕事をしなければバットで殴られ、逃げ出そうとすれば殺される劣悪な環境。
ネタバレになるので詳しい事は書けないけど、そんなストーリー。
終始緊張感のある展開に加え笑いもありバランスよ良い脚本。
ドッキがクリーニング工場の仲間と中国に乗り込み詐欺グループのアジトを探すんだけど70店舗以上あるお店の看板を頼りに探すシーンが笑えるも緊張する。
詐欺グループのソン代理と名乗る青年の勇気ある行動も素晴らしかった!
ラストの空港でのドッキの勇気ある行動も素晴らしい。
あそこで詐欺グループの主犯格の誘惑に負けない決断が素晴らしい。
最初は警察の刑事と仲が悪かったのに最後でバディーの様になった関係も良かった。
韓国映画では珍しく登場人物に美しい女性は登場しなかったけと大満足の作品でした( ´∀`)
韓国の闇バイトの実態と勇敢なシングルマザー
可もなく不可もなく
母は強し
諦めないこと 回収の基本
見入った…
一番の悪を逃すな
ドッキさんの最後の反撃がすごい。あそこで捨て身の技を思いつき実行してしまう胆力に驚いてしまう。この痛快な終わり方は久々。
ドッキさんと周りの女性たちを見た目が庶民派の女優で固めているので、よりリアルに感じる。被害者が若くて美人だと、刑事も力を入れたかもしれないが、そうじゃないから適当にあしらっている感じが伝わってくる。
主にヨム・ヘランがコメディ・パートを受け持つんだけど、得意の中国語を活かしたシーンが抱腹絶倒。
ヨム・ヘランが演じるのは、ドッキの仕事仲間。詐欺集団のアジトがある青島でたまたま妹がタクシー運転手として働いていることで、ドッキに協力することになる。
中国語がめちゃくちゃ堪能で、青島の中国人警察官と韓国から派遣された刑事との通訳をすることになるんだけど、意訳をはさんだり、言葉を付け足したりして、両国の刑事をなんとか協力させようとする。
ここのやりとりで腹がよじれるくらい笑ってしまった。
詐欺集団が金に困った若者を足抜けできないように監禁して詐欺をさせるのは、日本も韓国も同じ。詐欺の頭目の歯ぎしりが心地よく聞ける作品でございます。
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