I Like Movies アイ・ライク・ムービーズのレビュー・感想・評価
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2024年12月31日
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鑑賞方法:試写会
まるで10代の頃の自分だと本作を見ながら溜息と苦笑で顔が歪んだ。映画ファンに限らず、きっと全ての人の中に多かれ少なかれ彼は存在する。この一見、オーソドックスでありながら、00年代初頭の映画をめぐる風景(特にビデオショップ内の)をノスタルジーたっぷりに活写したカナダ産の佳作は、まるでジャック・ブラックの少年版のような身勝手極まりない主人公がやがて一歩踏み出していく姿が静かな共感を呼ぶ。彼が抱く生きにくさ。自分は才能に満ちているという根拠なき自信。家族も友人もみんな下に見てしまうサイテーな孤独。そこで唐突に立ち現れる歳も性別も異なる店長が、掛け替えのない関係性をもたらしてくれるのも物語として、構成として気が利いている(少年と同様、私の中にこの店長も確かに存在するのだ)。傑作とは言わないが、人生を振り返る時に開くアルバムの、いちばん人には見せられない部分のような、甘酸っぱく胸に沁みる一作である。
2025年3月15日
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鑑賞方法:映画館
インディーズ出身監督の映画を観まくりメジャー作品をバカにして、クラスメイトはレベルが低いと見下している映画好き童貞男子の青春映画。
こんなもん刺さらない訳がない。鑑賞中「俺はここまで酷くはなかった!」と言い訳しながらも共感性羞恥で顔から火が出そうでした。
本人はセンスある毒舌や辛口批評のつもりのただ単に嫌な奴でしかない言動。自己主張の強いファッション。甘過ぎる将来設計。ウザい自分語り。
映像系の専門学校に通っていた自分には身に覚えがありすぎてなんともかんとも。
現在はローレンスを見て「過去の自分もああだった」と省みる事が出来るとして、さて今ローレンスみたいな若者が目の前に現れたとしたら、自分はアラナのようにちゃんと大人として導いてあげる事が出来るか?
自信ないなぁ…、ビンタしちゃうかも笑
アラナの最後のアドバイスは本当にその通りと共感しながらも「俺、出来てるかな?」と不安にもなりました。こうゆう映画は定期的に見返して過去と現在の自分を内省しなきゃな。よし、DVDが出たら買おう!
観終わったあと、自分は映画が好きだなぁって改めて実感を持たせてくれた作品でした。
レンタルビデオ屋さんという存在が懐かしいと思えたのが何故か切なかったです。
2025年2月19日
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鑑賞方法:映画館
自分はニューヨーク大学に進んで映画監督になると決めているカナダのこじらせ高校生のお話です。
「お前らは、映画の事なんて何も分かっていない」といっぱしのマニアを気取る彼の姿は、何かに入れ込んだ十代を送った人ならば誰もが嘗ての自分が甦るのではないでしょうか。でも、自分に自信はないくせに周りを見下して不安と過信の間を行ったり来たりし、周りからは煙たがられている中二病高校生が、「どうしたら人に好かれる?」と素直に問える様になる事は成長なんだな。未だに中二病ジイサンの僕の胸もチクチク痛むのでした。
2025年2月18日
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鑑賞方法:映画館
こーゆー人をシネフィルって言うとシネフィルの人に怒られそうではあるが、ものすごくウザくてありえないほどイタいシネフィル主人公ローレンス。映画鑑賞に限らずいろんな趣味分野でもこういった若さゆえの根拠なき自信をもっていたりするものだが、身内の不幸やお病気を差し引いたとしても人格破綻レベル。友人のマット君はよく付き合ってきたなと思うが、この手の人を孤立させると何を起こすかわからない気もするので、アラナ店長の真っ当な指導は大切である。
本作は00年代前半の時代設定だが、アラナの過去バナと同じような業界の闇が四半世紀経った現代日本の芸能界・テレビ局界隈等で明るみに出ていることが今さら感を伴いつつも感慨深い…。
2025年2月16日
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鑑賞方法:映画館
俺は、お前みたいのは嫌いだ!!
でも、ポール・トーマス・アンダーソンの『パンチドランク・ラブ』は俺も大好きだぁ!!!
周りに甘やかされて何も気付かない、置いてけぼりかのように一人だけ成長していない、自意識過剰、何を根拠に自信ありげな感じ?
やっと気付いて少しだけ成長して改心した、いや、全ては周りの変化と周りの優しさ、何も変わらないで生きて行くんだろう??
御涙頂戴、過剰に煽るような演出はなかったようで主人公に寄り添う訳でも、冷たく突き放したり甘やかしたりなオチも、ただ現実を打ち付ける、そんな物語には好感が持てる。
2025年2月12日
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鑑賞方法:映画館
そのナードさ、ギークさは然ることながら、ティーンの成長譚であった。
決して大人、子供で線引きをしていないところが日本のそれとは違った社会構造を感じさせる。
2025年2月12日
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鑑賞方法:映画館
POPEYEの映画特集版の表紙で
センス良いなと思ってジャケ買いして
まさかの本物映画のチラシだった
切ない素敵な青春映画でした
マグノリア、観ようと
2025年2月6日
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鑑賞方法:映画館
もっとマニアックな話かと思ったら(主人公のルックからの勝手な想像)、割と普通の映画好きな地方の男の子の青春もの。というか、男の子版『レディバード』風。決して『ニューシネマパラダイス』みたいなことでもない。それと後半、学校記念の映画(卒アルみたいなの)のエピソードが出てくるのでスピルバーグの『フェイブルマンズ』風でもある。だから、というか、それらの先行する作品に比べてしまうと厚みがまったくないし、笑いや、さすが!みたいな切れもまったくないのだけど、田舎町を出るぞ、とイキがってる男の子が映画エリートの向かう憧れのニューヨークに行けなくなって、別の場所に向かうあたりがとてもよく、涙が出てくる。ことにラストの学生寮あたりはとても美しく、もうこのシチュエーションは自分的に鉄板なんだな、と思った。
もっとあの当時のレンタルビデオ店や自主映画界隈っぽいマニア度や、店長の過去エピソードももう少しハマればな、とは思った。
2025年2月3日
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鑑賞方法:映画館
2024年の締めくくりに選んだのが「えっ、オレの話か?」とタイトルを見て思ったコチラの作品。
舞台は2003年のカナダの田舎町。映画オタクの高校生ローレンスはコミュ障で友達付き合いが苦手、唯一彼に付き合ってくれるのが幼馴染のマット。ローレンスは高校卒業後ニューヨーク大学の映画学科で学ぶことを夢見て、その学費稼ぎのためにとレンタルビデオ店でバイトを始めるがあれこれ問題を起こす。さらにマットに彼女ができるとローレンスとは疎遠になり……。
ただのオタクの話かと思いきや、一人の青年の成長譚であり、人々が抱えるトラウマの話であり、そして何より、コミュニケーションとは?という話。
2025年2月2日
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鑑賞方法:映画館
映画オタクのこじらせ青春映画だろうとは思っていたのでそれは間違いなかったのですが、ニューシネマ・パラダイスのような美しく洗練された郷愁とはかけ離れて、どちらかと言うと目と耳を覆いたくなるような人の醜悪さをあっけらかんと描いていて、それを飲み込むまで少し戸惑いました。
主人公があまりにもこじらせているので全然直球に見えないのが取っ付きにくさでもあり、ユニークさでもあり。一体どうやって終わらせるのかなと、途中から結構心配になるぐらいの展開なのですが、最終的に素晴らしい着地をして思わず涙でした。余韻もあって見事でした。
2025年1月30日
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鑑賞方法:映画館
自分は映画好きと思っている(この映画を観た人は皆、映画好きだと思う)が、高校生の自分を見ているようで恥ずかしかった。声を出して「やめてくれ」と言いたい位。
バディだった友人の最後の言葉が胸にしみた。
2025年1月28日
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鑑賞方法:映画館
問題を抱えながら希望大学を目指す映画オタクのぽっちゃり高校生が奮闘して成長していく物語
笑いあり、涙ありで男子版レディ・バード?
ポール・トーマス・アンダーソンが大好きな設定でニヤリとなった
2025年1月24日
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鑑賞方法:映画館
レンタルDVD全盛期の2003年、カナダの田舎町で暮らす映画好きの高校生ローレンスの奮闘を描いた青春映画。
ニューヨーク大学で映画を学ぶことを夢見て、高額な学費を貯めるために地元のビデオ店でアルバイトを始めた。
まあ、躁鬱が激しいし、ナルシストだし、デリカシーがないし、将来の不安から周りの人たちを傷つけるし、困ったもんだけど、自分も似たり寄ったりだったしなぁ。
兎にも角にもローレンスと店長アラナとのやりとり、育む友情が宝物だった。映画が嫌いだというアラナが語る「マグノリアの花たち」のくだりに涙した。涙が吹き出した。
「R映画好き」の映画なのだろうけど。
2025年1月22日
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鑑賞方法:映画館
痛々しいし、俺に痛い!
やめてよ。共感性羞恥で死んじゃうから…
あのくらい自己中で、あのくらい自意識過剰な人間が大多数なのだと信じたい…
しかし、アラナはいい人だね。それ以上にお母さんがいい人だけど…
2025年1月22日
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鑑賞方法:映画館
「おい おい 友達失くすぞ!」と突っ込みを入れたくなる映画監督志望の主人公。友達が良い奴なんで余計に引き立つ問題児キャラを知らない俳優が演じる。と言うか全ての演者を知らなかった。
なんか懐かしく、自分の高校生時代を思い出す学園モノでアルバイト経験を思い出す。
オンタリオ州バーリントンで育ち、その後数々のミュージックビデオを監督したチャンドラー・レヴァック(女性)の長編デビュー作。
『ゴーストワールド』(2001)、『レディ・バード』(2017)、『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』(2019)なんか好きな方にはお勧め。
2025年1月21日
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これからはカナダの方が自由で民主的な国になるのかもしれない。
2025年1月20日
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鑑賞方法:映画館
夫は自死…息子は発達障害(?)な自己中オタク
1番やりたい仕事にもつけなかった母親を抱きしめ労ってあげたい
あんな💧息子に振り回されても振り回されても
どんな態度であろうがキチンと愛情を注いでいる姿に頭が下がるばかりでした
大学に入学し身近に居なくなった息子を変わらず愛想いながら暮らして行く彼女自身のこれからの幸せを願わずにいられません
バイト先の店長アラナもローレンスと接する中で
共に前に進めた事…頭を多少傾げながらも
もしかしたら良き流れだったと思えるし
彼が振りまいた微妙にイタい行動や言動が
アラナの踏み出しへのきっかけになったのかもしれません
そしてローレンス!大学デビューはまずまずの様かな?
君が少し大人になった時
ママに映画以上…いや同じ位でも構わないから惜しみなく愛を降り注いで欲しいな
君の健闘を祈ります!
原因はあれど
何度劇中でこの小僧しばいたろかと思うような
こじらせ方だったわーw
人に迷惑をかけるのはアウトだけど、でもまあ環境的に狂う時期は誰しもあるとは思うし、思い当たるのがなお悔しいw
あらゆる人間の居場所になってくれる映画の素晴らしさも再確認。
2025年1月16日
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鑑賞方法:映画館
変わった主人が好きな映画を通して成長していく話。予告編を見た時にはもう少しハマると思ったのに、、、残念でした。