「Steel Magnolias」I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Steel Magnolias
年末に映画好きの少年を描いた作品が上映されるのか〜どんな感じの映画愛なんだろう、楽しみだな〜と思っていましたが、中身は超絶ナルシスト人間性クソ野郎の映画大好きな自分大好き映画で最高にイライラしましたが、結構笑いました。
自閉症を持っているのかな?と思いつつもそんな描写は微塵もないので本編中ずっとワガママクソ野郎の印象があり、冒頭でのナチュラル差別だったり、送り迎えしてくれる母に強く当たったり(ここだけはガチのマジで嫌い)するので不快感は既に限界値に届いていましたが、大学進学の費用を貯めるためにビデオ店で働く事にしたとこからクズっぷりは加速していきます。
気になったのがディスクの扱いが結構雑で投げるようにしたり、お菓子コーナーに置きっぱなしにしたりと、そんな行動やっちゃダメだろ…みたいな事を慣れた手つきでやっているのでその手をもぎ取ってやろうかとも思いました。
面接をしてくれる店長のアラナに対して僕は凄いんです、大変なんですと採用される側の人間の態度ではないですし、アラナが寛容だったからその態度に対して苦言を呈さず採用もしてくれたのでまず感謝すべきなんですがこいつは本当に感謝を知りません。
ビデオ店でシュレックのDVDを売っていこうと言われるとシュレックなんてブプッみたいな態度で作品や他のスタッフをバカにしたような態度を取りますし、お爺さんに「この作品は知らんか?」→「これですよ」→「これじゃない!」→「これですよ!」(これに関しては自分もこういう人の接客をした事があるので分からんでもない)の押し問答の後どこかへ逃亡するという接客業を放置するパワープレイに出たりと根本的にこの人仕事が向いてないんじゃ?と思わせる場面が多かったです。
そもそも遅刻が多かったり、真面目に仕事をしていなかったり、癇癪を起こして休憩室に引きこもったりするなど給料をもらってる人間のやる最低限すらこなせていないので、それでも周りは攻めないんですから優しすぎます。
こんなやつギッタギタにしてやりましょう。
卒業制作でこだわりすぎるが故に作業が遅くなっているのも事実なのに、それを心配してきてくれた親友たちも傷つけてしまっている外道な上に差し入れは平気な顔して飲もうとする底なしのチャランポランっぷりにようやく親友たちがキレ出してくれるのでその調子だぞ!と元気が出てきました。
ニューヨークの大学に行って映画を撮りたいと豪語している割には映画作りに対して全く熱が入っていないようでしたし、映画を観て評論する、ここがダメだここは最高だと評論家気取りで何もアクションを起こしていないのでそりゃお母さんも予算面もあって反対するのは当然だろと思いましたし、それに対してブチギレまくるローレンスはなんなんだ?と常に怪訝な目で観てしまいました。
親友と一緒にSNLを観ようと約束してそのままビデオ店に泊まり込むのも相当非常識ですが、バイトリーダーにしつこいくらい言われていた扉のロックを忘れて帰って泥棒に入られるという訴えられてもおかしくない事をしでかしてるのに何故か飄々としていてぶちのめしたくなりましたが、アラナが「このカス野郎!」などなど気持ちいいくらい罵詈雑言を浴びせていてなんだかスカッとしました。
やっとこさクビになった後でもまだまだ図太い性格なのか、店員割使える?とのうのうと言ってみたり、その後アラナと会っても一言も謝らなかったりと、もう誰かコイツを撃ってくれってくらい反省の態度が見られなかったのはある種一貫していたのかなとも思いました。
ここまでイラつかせられたのはアイザイア・レティネンさんの演技のうまさがあったなと思いました。
一挙手一投足が細かに苛立たせてくれますし、体型のだらしなさも相まって憑依力が高すぎるわ〜と感心しっぱなしでした。
大学生活をスタートさせる一見爽やかなラストですが、根幹は何も変わっていないような気がするので、あの暴走が引き起こされないまま現在まで生活していただけていたら幸いです。
レンタルビデオ店も少なくなってきた中で、あの空間でしか得られないワクワク感には大いに同意しますし、言葉だけな部分も自分に当てはまったりはしましたが、こんなオタクにはなりたくないの集合体なのは変わらずです。
映画を見てる本数をどこか誇りに思っている自分の中にもリトルローレンスが潜んでいるんだろうなーと思った年の瀬でした。
鑑賞日 12/28
鑑賞時間 15:50〜17:35
座席 C-12