「歴史は当事者と徹底的に向き合うことで作られる」リアル・ペイン 心の旅 ソルトさんの映画レビュー(感想・評価)
歴史は当事者と徹底的に向き合うことで作られる
映画の観方は、私にとっていかに共感出来るかに重きがある
リアル・ペインを観てこれは生半可な知識では役立たないことを思い知った
ホロコーストの悲劇(これも安直な表現かもしれないが…)を民族としては経験してはいないわけで、ベンジーの哀しみや祖母の体験と対峙する覚悟が、ピンとこないのだ
日本もかつて敗戦国として、植民地化は免れた歴史を持つが、この映画の英国出身のガイド(ウィル・シャープ 好演)と同じくそこについての学問的な高説をいくら聞こうが、それはそれでただの耳学問にしか過ぎないことが、ベンジーの抗議として露呈するわけなのだ
ラストシーンの評価は様々あるだろうが、今後彼の意思が願わくば生きやすさに繋がって欲しいと願うばかりだ。
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