大きな玉ねぎの下でのレビュー・感想・評価
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心揺さぶられる素敵な映画。
別に私は評論家でも無いし映像業界の人でも無いし映画マニアでも無いし学も無いし、まぁ本当に何も無いから、私の意見に左右されなくて良いんだけど…。この映画、数ある名曲を実写映画化した系作品の中で、初めての成功作品だと思ってる。技術的な面とかヒューマンドラマとしての質だとかよく出来た構成だとか一人一人の等身大として描かれた人物面ができてるのかだとか、一旦そういうものはその辺に置いといて…
「心揺さぶられ度」★★★★
「キュン度」★★★★
「面白いなぁ度」★★★★
「号泣度」★★★★★
「恋を応援したくなる度」★★★★★
「この歌を更に50倍位好きになった度」★★★★★
こんな感じでした。
だってさ…漫画実写作品は大抵原作ファンから失敗だとか言われつつも、母数多いから成功パターンも割と沢山あるけど、名曲を元に実写化した系作品って…ほぼ成功数0.000....じゃなかったかなぁ?(満遍なくは観てない)
その歴史がある上で今作でしょう。
そりゃ、ベタな展開とか無理矢理の設定だとかラブコメの王道的なところとか先の読める展開とか言いたい事はあるんだろうけど、映画って結局観終わった後に「あ〜面白かった」「あ〜感動した」「(数日後…)まだ思い出しちゃうな」→こういう感情が大事な媒体だと思うから、それでいけばめちゃ良い映画だったよ。
これまでの名曲を実写化した系映画は、歌は良い歌なんだけどな…この内容で良かったんだろうか、アーティスト達はどう思ったんだろうか…とひやひやしちゃうのがあまりにも多くて…。名曲系映画が永遠に背負うカルマなんでしょうとまで思ってた。
とは言えこの映画は、果たしてサンプラザ中野はどう思ったろう?とか思わず、めっちゃ良い映画やん!が先行したので、めっちゃ良い映画だったんだと思ってる。(パンフでは中野くん、号泣したって言ってた。それ見て私もまた泣きそうになった)
ひとつひとつの設定はドラマ的な漫画的なところが多々あれど、それぞれ面白くて観入っちゃいました。あと私の好みの問題で、文通とか言葉とかから始まる恋がかなり好きってのもあります。結構憧れが強いかも。それも今作の女性陣がまた…桜田ひより、伊東蒼、最高ッッ…!!!この2人大好き…元々大好きだけどもっと好きになった。この2人以外のキャストも良かったよ、諸々の設定も、「大きな玉ねぎの下で」という名曲を映画にする上で素晴らしいキャスト・設定だとも思ってる。
私の好きなシーンが沢山あって、ラストシーンはもう言うまでもなくなんだけど、それ以外の、昔の恋ターンで、友人の代筆でせっせと手紙を書く虎太郎の机に向かう後ろ姿とか、あと現代の恋ターンで、酔っ払った2人がほんとに楽しそうに笑顔で歌うたってるシーンとか…え?なんで私こんなにハマっちゃってんの?って幽体離脱した自分が少し上の方で驚いてんだろうなってぐらい物語にハマってくのを感じながら各素敵シーンを夢中で観ちゃってた。
名曲を実写化した系作品に裏切られ続けてそれでも今回は信じたい…でもどうしよう…って思ってる人いたらちょっと観てみて欲しいなあ。
この映画は、脳みそで観るんじゃなくて、心で観て欲しい。素敵な音楽と共に。
会えない時間こそが想いを募らせる
HYの『366日』に続いてこちらもヒット曲からインスピレーションを得て作られた作品。今回は爆風スランプの「文通相手の女の子と武道館のコンサートで会うはずだったのに、結局、会えなかった男」の歌だ。
なにせ歌い出しのひと言目が「ペンフレンド」。サンプラザ中野くんより2学年下というほぼ同世代の私には懐かしいが、そんな(氏名と住所を雑誌に掲載するという個人情報タレ流しな出会い系サイトのハシリみたいな)コンセプトが現代の若者に通じるのか?と鑑賞前に案じていたのだが、そこは不自然にならずに上手く設定が構成されていた。
スマホがこれだけ一般化し、すれ違うことが難しくなった時代。しかし、すぐに連絡が取れないからこそ生まれる感情の愛おしさは現代だからといって薄れる訳ではない。むしろ、会えない時間こそが想いを募らせる。そして深い愛情は時間という魔法によってのみ紡ぎ出されるのではないだろうか。
昔に比べて現代は格段に手軽に連絡が取れるようになっている一方で、逆にスマホの連絡先を指先一つで消去しただけで全てを失うことも容易になっている。実は個人情報の概念が薄かった過去の方が、住所や電話番号など複数の連絡先を持っていて、後々まで意外と繋がりやすかったのかも知れない。
若者たちの恋愛と大人たちの親交。どちらの世代にも刺さる物語りに仕上がっている。
手紙や交換ノートで気付く本当の自分
同世代の青春を応援しつつ、子ども世代の恋愛にドキドキするのが本作の醍醐味
2025.2.9 イオンシネマ久御山
2025年の日本映画(115分、G)
原案は爆風スランプの楽曲『大きな玉ねぎの下で』
文字を通じて絆を深め合う男女を描いたラブロマンス映画
監督は草野翔吾
脚本は高橋泉
物語の舞台は、神奈川県鎌倉市
大学4回生の堤丈流(神尾楓珠)は、いまだに就職先も決まらずに、週末の昼はカフェを営んでいるバー「Double」で働いていた
母(西田尚美)は病気のために入院していて、父(原田泰造)とは疎遠がちになっていた
ある日のこと、丈流は親友の喜一(中川大輔)と小柴(伊藤あさひ)と一緒に居酒屋にて愚痴りあっていた
だが、その丈流たちの会話を聞いていた美優(桜田ひより)は、どうしても言いたいことがあって、丈流に「あなたは何がしたいの?」と聞いてしまう
いきなり知らない女に訳のわからないことを聞かれて驚くものの、不穏な空気を宥めようとした喜一はその場で倒れてしまう
低体温症になりかけているとのことで、素早く美優が応急処置を施し、大事に至ることはなかった
美優は看護学校の実習生で、その知識が活かされることになったのだが、実は彼女の実習先の病院に丈流の母が入院していた
気まずい再会をする二人だったが、どうしても喧嘩腰になってしまい、またもや不穏な空気が流れてしまった
物語は、夜のバーで働いている丈流が、店長(休日課長)から昼のカフェとの業務連絡を取るように言われるところから動き出す
連絡ノートのようなものを用意し、そこに共同備品の発注のことなどを書いていたが、丈流がアーティスト「a-ri(asmi)」の歌詞の一部を引用したことによって、親睦が深まっていく
だが、お互いに相手のことを探ることもなく、誰かを想像しながら、筆を走らせていくのである
映画は、現代パートの奥底に過去パートが存在し、この二つの恋愛は直接的には関連しない
ネタバレはしない方が良いので詳しくは書かないが、あるキャラの両親に付随する物語となっていた
それが丈流と美優が聞いているラジオに登場することによって、思わぬ関連が生まれる、という構成になっていた
個人的には結びつけ過ぎかなと思ったが、これぐらい交友範囲が狭いのもあるあるなのかなと思った
映画における一番の難題は「サンプラザ中野くんを探すこと」だが、本当に一瞬だけ登場していた
ウォーリーを探せレベルに難易度が高いが、それも映画の一興なので、バラさずに伏せておいた方が良いのかもしれません
いずれにせよ、落ち着くところに落ち着くという物語で、勘違いが生むすれ違いも切ない
ナビゲーターのTaijyu(江口洋介)の語りは過去パートの結末が紡ぐ言葉で、それが二人に伝わるのは良かったとおもう
二つのパートの切り替えがうまく、時系列の混同もさせないので見やすい映画となっていた
脚本の質が高く、30年前と今とをうまく繋げているのだが、やはり30年前を知る人向けの映画なのかな、と感じた
同世代の青春を応援しつつ、子ども世代のすれ違いを応援したくなる映画なので、若年層には響きづらいのかもしれません
まあ 普通だよ ただ 収束 流れが 昭和から『伝統のテンプレート』定型的で ジジイ的には かなり共感。
本作 興行側が 何故 封切り 『ファーストキス💋』に 同じ期日にぶつけたのか理解に苦しむ。
イヤイヤ 恋愛映画 連チャンで観る人 俺ぐらいだから❗️しかも・・.
俺も若い頃は覚えがあるが おデートで❤️映画は定番 ただし 1本だけね
コレは ムカつく💢世代→インキャ世代 まで伝統的でしょう 俺のおふくろオヤジの世代 昭和30年代なら尚更
という訳で 人生初の 邦画恋愛映画 同日2連チャン に挑んだぞ❗️ クラクラ😵💫してきた。
イャぁ 奥穂高というより 🏔️K2 カンチェンジュンガ エベレスト くらいの高みだったよ ジジイには❗️無酸素単独❗️
イヤイヤ 予想どおり 『松たか子さんの ファーストキス』にほぼほぼ持ってかれて ガラガラだったよ。
そのかわり 本作を選んだ カップル👫及び単独客は 鍛えられた精鋭揃い❗️
咳😷してたの 物音立てたの俺だけだったよ 観客は@16人くらいかな❓
正直言います。
まあこれと言って 特筆すべき点は 両作とも無いです。
ただ 『ファーストキス💋タイムマシン』という 非常手段のチカラワザ 線路の赤子を救出するという 神業✨✨✨✨
と比べれば
本作の方が圧倒的に リアル 現実的。アナログ手書き世代的に良い。
色々 平成 というより昭和末期 と 令和の今 の恋愛が 都合よく展開するのだが
ストーリーラインが 王道中の王道 『最・にギリ・・疾走感』は昭和の昔から もう定番 テンプレート。
おじさんお爺さんのワシには 慣れ親しんだ この展開の方が良いのだ❗️かなり快適。
途中から読めてしまうのだが 『奇想天外・聖者の行進✨✨』よりは 🙏その後光拝まなくてイイ分 気楽で かえって共感
ただ 俺は 桜田ひよりさん より 圧倒的に 🎯 お姉さん格の山本美月さんの方が好み😍😍😍
でもその分 神尾楓珠くん の表情豊かな芝居が補ってた。
年増4人衆 カルテット 西田尚美さん 飯島直子さん 原田泰造さん 江口洋介さん
俺と比較的近い世代で マジ共感❗️詳細は映画館のスクリーンで❗️
そういや 昭和終盤の高校生は スケバン見たいの含めてあんな感じだったよ
ただ 部屋の緑色の本棚は凝りすぎ
昭和終盤というより 高度成長期ですよ。あっ🈶有料パンフ確認したら やはり 1970年代。
有🈶有料パンフは 必須では無いけど 文字の間隔というか行間が適切で読みやすい。文字との格闘は無いです。
デザインはなかなか良いですよ
爆風スランプ と言えば 『RUNNER』一択ですよ。玉ねぎの下 は知ってたけど ちょっと 横綱と幕下くらい
曲の認知レベル格差があるのだよ❗️昭和の学生は カラオケ🎤で 『RUNNER』が定番。
ただだなぁ サンプラザ中野くんさん 役者として クレジットされてたようだけど いつ出てたのだろう❓
それから 女性のasmi さんの歌声は良いけど
劇中使用楽曲は 『サンプラザ中野さん』の時か 『サンプラザ中野くんさん』時代のものか 気になった。
思ったより ソフトな歌い方に聞こえたから。
思ってたより 王道の恋愛作品❤️でした。
俺は 法政大学も 二松学舎大学も ましてや 暁星学園や白百合女子も 大手出版社も縁がないけど
意外と 九段下 馴染み なので良かった ということです。
相手を思って書けば気持ちは伝わる
昼はスイーツ店、夜はバーとして営業する店、Doubleで、昼と夜それぞれアルバイトとして働く丈流と美優の2人は、ダブリ発注を防ぐ目的で業務連絡用ノートを使い始めた。しかし、次第に趣味や悩みまでそのノートに書いていくうちに、会ったことも無い相手にお互いひかれあっていった。丈流と美優は互いの素性を知らないまま、大きな玉ねぎの下(日本武道館)でコンサートに行く約束をしたのだが・・・。一方、約30年前に、代筆で顔も知らないのに好きになった文通相手と爆風スランプの日本武道館コンサートで会う約束をしたエピソードがラジオ番組で紹介された。令和と平成の2つの恋が絡み・・・さてどうなる、という話。
爆風スランプはサンプラザ中野の特徴的なハゲ頭とパワフルな歌声が印象に残ってるし、もちろん、runnerも知ってるし、バラードの、大きな玉ねぎの下で、も名曲だと思う。
昭和64年、1989年に平成元年となり、この曲の発売の年だったのかぁ、と平成おじさん、小渕官房長官を思い出した。
日本武道館のてっぺんって本当に玉ねぎに似てるんだと初めて知った。
最初はいいかげんな丈流もうるさい美優もどうでも良かったが、だんだんと美優役の桜田ひよりの喜怒哀楽の表情に引き込まれていった。丈流役の神尾楓珠との絡みも良かった。
相手を思って書けば気持ちは伝わる、と言うセリフが心に沁みた。
丈流の両親役・西田尚美、原田泰造夫婦の高校時代の話も良かったし、江口洋介、飯島直子を含めた4人での再会シーンも良かった。
asmiがカバーした主題歌、大きな玉ねぎの下で、もハスキーボイスだが心に沁みた。
面白かった。
ヒロインがかわいい、親のエピソード要らない
親も文通してた、主人公もしてたって事でキレイにまとまった作品。ただ面白さは別。
この作品の根本を否定することになるかもしれないが、親の文通エピソードは正直要らないわ。そのへんのくだりは見てて面白くも何ともなかったし、親の文通があったから親が結婚して主人公が産まれたという関連はあるものの、それ以外の主人公への直接的関連は無いよね。
それよりも、ツンツンしたヒロインがひたすらかわいいので、主人公とのエピソードを増やして、死ぬほど主人公を好きになるぐらいまで持っていってほしかったところ。看護師として窮地に立っているところを、主人公との文通で救われるとかね。あと、文通相手がサキさんと勘違いしていたのがバレたのは、今までのすべてを無に帰す爆弾だからカットで良いw
みんな良い人で安心して見れた
親子がこんな似た体験できるなんてね。
神尾楓珠演じる堤丈流はバーで夜働いている。桜田ひより演じる村越美憂は堤と同じ店の昼に働いている。ん?それで知り合いじゃないのは変だなと感じたが、昼は別の店に貸してたんだ。だったら知らない可能性高いよね。でも内装など共通の問題があったりするので店の事をノートで相談し合ってたんだね。ちょっとモヤッとしたのが、お互いの名前を知らなかった事。普通、最初に自分の名前書くでしょ。お互いの事は知らないのに、色々なやり取りをしてお互い恋に落ちたっぽいのだが、美憂は看護師の学生で病院で体験学習をしていた。そこに入院している丈流の母、そのおかげで知り合った2人だが、仲は良くならない。お互いの名前を知っていたら、全く別の展開になったろうね。サイドストーリーの江口洋介演じるラジオの人と丈流の父を演じる原田泰造の高校時代の物語、2人ともちょっと顔が似てなくて違和感があったけどね。懐かしいミュージックがとても楽しかった。「大きな玉ねぎの下で」の歌詞は知っていたので、最後はどうなるのかワクワク。あら、昔は本物の玉ねぎが!?えっ!美憂は自転車で武道館まで?前半はとにかく楽しくて、後半はかなり泣ける展開でした。全ての伏線回収ができてとても楽しめました。
主人公がちょっと…
ネット記事を読んで面白そうだったので鑑賞。
全体としては纏まった脚本であり、伏線回収も上手く、広げた風呂敷もきちんと畳まれたいい脚本だったとは思います。
カメラワークは抜群に良くて、独特的なカフェの内装を非常に上手く利用していましたし、過去と現在が交差する後半は切り替えもスムーズで見ていて楽しかったです。
ただ正直、主人公のキャラクターが受け入れ難いと言うか……ほかの登場人物は(ヒロインもまぁちょっとキツ過ぎないかと思う所はあれど)皆良い人だったのに、なんで主人公だけこんな嫌な奴にしちゃったんだろ?というのが感想です。
作中の季節がいつ頃かは分かりませんが4年生であの就活への向き合い方は本当に有り得ないと思ったし、それに対する作中の結果があまりにも御都合主義過ぎるというか…
本編で会社側の男性が言っていたことは至極真っ当なことで、1回目の主人公の対応も大分有り得ないのに2回目に来ることが非常識通り越して私は失笑してしまいました。
その2回目に問われた時に本人なりの固い決意があるのかと思えば歌詞を引用しただけの薄っぺらい発言で、これで採用されたのだとしたら白けるな〜と思います。
(採用されないならされないでなんでこんな無駄なシーン入れたんだ?とも思います)
他は良かっただけにここが凄く引っかかりました。
ヒロインがしっかりと将来の夢をもっていることと対比して見せたかったんだろうとやりたいことは分かりますが、最終着地地点があまりにもおざなりでヒロインには「本当にこの男でいいの?」と聞きたくなります。
役者さんは皆さんお上手でグイグイ引き込まれました。
観なきゃ良かったとまでは思わないけど、人に勧めたいとは思わないし2回目もいいかな…の気持ち
ペンフレンドの恋。
大学4年、就職先も決まらず、やりたい事も見つかってない堤丈流と、飲み屋の席で倒れた丈流の友人の応急処置をした看護士実習生・村越美優の話。
昼間はスイーツ、夜はBARの店「Double」、
店で使用する消耗品の発注が被ることがあり、“管理ノート”で発注した物、店の不具合をノートに書いて分かりやすくと始まるが…、顔を合わせれば喧嘩になる丈流と美優だったが、知らず知らずに管理ノートでやり取り、素になり自分を出せるその相手を気になり始めるが…。
観終えれば狭い世界だけどいい!
「大きな玉ねぎの下で」って曲を元によくこのストーリー、脚本に仕上げたな~凄い!ってのが率直な感想。
とりあえず丈流の父・虎太朗が妻・今日子を支える病室シーンで…あの時の文通相手?!と察せた辺りからラストまで涙が止まらなくて。
今日子の生前と、亡くなってからも手紙のやり取りをしてたと話す虎太朗から丈流への“知らず知らずの背中の押し”で気づけた大事な人、その大事な人との「大きな玉ねぎ下で」の待ち合わせにはさらに泣けたけど、ラスト出会えたんだから、せめてハグくらいあってもと個人的に思ってしまった。
虎太朗、今日子、大樹、明日香の4人の関係性、その4人のストーリー、伏線も良かったね。
地方民の僻みだけど
2025年劇場鑑賞40本目。
エンドロール後映像無し。
ランナーとか神話とか旅人よとか、基本爆風スランプの歌は大好きで、カラオケでも歌うのですが、大きな玉ねぎの下ではあんまり好きじゃないんです。なんか東京ファーストというか、この歌に出てくる2人の年齢や住んでいる場所は分からないのですが、文通をするのは大体十代で、片方が東京で片方が地方だった時、会いに行こうと思っても親がお金出してくれなかったたらもうアウトじゃないですか。これが武道館じゃなくて、ただのライブ会場だったらそういった要素考えなくていいので良かったのに、と思っていました。
この映画では過去と現在の二組の男女が文通と交換ノートでつながり、最終的に武道館でライブを見ようと約束をするのですが、どちらも自転車で行ける距離に住んでいるので後は会うかどうか決めるだけの状態になっていて、自分が歌に抱いていた不満は解消されています。でもそれはそれでなんか東京住んでないとこういうのできないのかと思ってそれはそれでなんか腹立つというか(笑)
後役的に江口洋介がエンドロールのトメだったのもちょっとイラッとしました。原田泰造か西田尚美じゃない?
おススメできる、今週の2月2週本命枠か
今年48本目(合計1,590本目/今月(2025年2月度)11本目)。
平成元年ごろと現在をほぼ交互に描く、文通により知り合った当事者と、その想いが交差するお話。予告編にもありますが、「爆風スランプ」の方に関しては知っていれば有利かもしれませんが、音楽は何度も流れるし、「大きな玉ねぎ」が何を指すかは明確にわかりますので、そこは「知識があれば有利」程度です(映画内でもちゃんと説明はされます)。
「手紙で気持ちを伝えることの大切さ」の観点では、それこそアニメですが「ヴァイオレット~」とかかわるところもありますし、特に平成パート(昭和から平成にかわるころ。つまり、今から35年くらい前)では、映画内に出てくるように少年少女向けの雑誌に「ペンフレンド募集」というのは実際にあり、そこにおいて、字が下手な方が代筆を頼んだり、あるいは個人情報の関係で本名自体を出さなかった(今のハンドルネーム、ペンネームに近いところもあろうが、例えば姓名であれば、漢字1字を置き換える程度のことはあった)ことはあり、その部分についても触れられていた点は良かったところです。
確かに作品として「大きな玉ねぎ」が何を指すかなどを知っていれば理解の上で有利だし、当時(平成になったころ)に「日本武道館に行く」は特別な意味があり(それこそ新幹線しか選択肢はなかったし、高速バスだの飛行機だのは高校生には負担が重すぎた)、これらの点に触れつつ、現在パートにおいては、いわゆる「就職面接が苦手な子」や、看護実習についてなど、今時の話題がふられて色々な意味で配慮があったのが良かったです。
決してアクションもりもりの映画ではないし、それを求める向きにはおすすめはできませんが、心温まる映画が見たいなという方にはここ一押しといった映画でしょうか。個人的にはおススメ枠です。
採点に関しては以下を考慮しました。
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(減点0.1/平成パートにおいて、発信主義と到着主義が混同されて出てくる)
旧民法では、発信主義(出した時点からカウントする)と、到着主義(相手に届いた時点からカウントする)が混在しており、解釈上ヘンテコな状況になることがありました。この点、現在の2020年以降の民法ではそろえられた部分がありますが、平成パートの部分はこの関係で厳密に見ると変なところがあります。ただ、このことは旧民法まで知らないとわからないし、それ自体が話のトリックになっているわけではないので、問題はないだろうと思います。
(減点0.1/速達で出すときに郵便局を通す必要があるか)
確かにこのとき(昭和最後の日)に郵便局が混んでいたのは事実ですが、当時からのルールとして、速達で出したい場合、所定の切手を貼った上で、「速達」と赤書きした上で、はがき・封筒の縦側(通常は、郵便番号を書くところ)に赤線を書くことでもその取扱いになっていました(特に過疎地域では郵便局が早く閉まる傾向があったため)。
この点はちょっと配慮が欲しかったかなというところです。
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(減点なし/参考/「119」にかけると、どこにつながる?)
あまり意識される機会がないのですが、映画内で出てきたので、ついでに触れます。
日本で110といえば警察、119といえば消防・救急と決まっていますよね。
ところが、日本の中でも「東京23区以外」では、いわゆる消防・救急については総務省直下の組織であるそれに対して、東京23区においては「東京消防庁」という、都の直下組織につながる点で、実は扱いが違います(実際には、東京23区の隣接市程度なら駆けつける)。これは、戦後のGHQの占領の中で、消防・救急も警察とのつながりが強いのだから、国の直下にするのは良くない、という考えがあらわれて改められたままGHQが離れたという特殊な経験を持つからです。
この点、消防・救急の「119番」といっても、東京23区とそれ以外とでは扱いがまったく違います(ただし、普通は意識されないので、消防・救急を広く扱う総務省に管轄外の苦情が来ることもあるし、それは仕方がないである一方、特に風俗営業等の開業ほかを扱う行政書士は必ず理解していないといけない事項(東京23区とそれ以外で、消防法に基づく手続き先が実は異なる、という点)ではあります(ただ、これも極めてマニアックな話))。
原曲聴いてた世代
全115件中、81~100件目を表示