ファーストキス 1ST KISSのレビュー・感想・評価
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そこまでしてくれる女房がいるのかな?
最初の、倦怠期は自分の生活も近い感じでした、でも子供がいない夫婦ならごく普通じゃないですか?
離婚は、究極な選択だと思いますが、届けを出す日に死亡事故は映画ならではですね。
しかし、松たか子さんは冷めきった関係の主人の為にあれ程一生懸命タイムスリップを何度もして、助けようとするのは、結局まだ好きだったのですね。
自分の女房ならそんな事はしてくれませんし、自分もやらないですね。
旦那さんあのタイムスリップしてから後、日頃から死んでしまう事を知っていて話はしてなくて、普通に出勤してましたがあのタイムスリップが無かったら、全く違う最後だったんでしょうね。
かき氷の列のギャル
マジで号泣した。映画館でもラストに向けてすすり泣きがすごかったし、レイトショーでよかったってくらい目が腫れました笑
夫婦ってちょっとしたことですれ違ってしまうしね。松さんと同世代の既婚者がみたら、多分みんな頷くか泣くかどっちかかだと思う。
観客のわたしたちにとっては何度も見てるかき氷の後ろの2人が、背中を押すシーンはある意味ハイライト。
ハッピーエンドだと肩透かしだったろうけど、夫婦の努力したが結実して欲しかったー!
あと、松さんの15年前はまじで、若い頃に見たまんまなんだけど、あれメイク?加工?オリジナル??凄すぎてびっくり。
松たか子と松村北斗
このふたりの掛け合わせってどんな感じなんだろうという思いを抱きつつ鑑賞しましたが、なにもかもが自然で、なんなら不自然さも自然で素敵な映画でした
年齢的にもふっくらした松さん、タイムスリップ先でのハツラツとした美しい松さんがチャーミングすぎる!!
なんと言ってもあのかき氷柄のTシャツですよね、似合いすぎる笑
ちょっとオタクな青年を演じた松村北斗くんと松さんの掛け合いも非常に小気味良かったです
実は松さんも松村北斗くんもああいう人なのではと思ってしまうくらい自然…
バキューンと私の胸を貫いたのは「この世で一番嫌なことは好きじゃない人に好きだと言われること」とカンナが駈に伝えるシーンと、「離婚したくない」と駈がカンナに伝えたシーン
互いに「え、まさかそんなこと言われるなんて…」のシーンですが、人の気持ちって複雑でもどかしいですね
また結末ですが、何をどうやっても駈が死んでしまう結果になってしまうのはやはり悲しかったです
カンナーー!!!駈じゃなくて駅の赤ちゃんに注視するんだ!!!と、思った人は私だけではないと思います(それを言ったらおしまいですが)
出会わない選択をしつつ、良きタイミングで出会って結婚(晩婚)と言う希望も捨てられずにいましたが…本当に残念でした
できることなら仲の良い夫婦のまま年老いていく姿が見たかったし、そうさせてあげたかったなぁと思わずにはいられませんでした
けど、ふたりの寝室でもない、ひとりの寝室でもない、リビングのこたつで眠るカンナも、その姿を愛らしく思う駈も、間違いなくやわらかな愛情に満ちた日々を過ごしたのだろうと思うと心があたたまりました
タイトルなし(ネタバレ)
過去を変えても、駈が死ぬ未来は変わらない
最終的にいきついたカンナの答えが、
駈と出会わない、結婚しない
駈に全てを話し、お互い別の場所で生きていこうと提案するも、
駈は、このままカンナに逢えなくなるくらいなら、
未来が変わらなくてもいい
ただ、離婚してしまう結婚生活なのであれば、
死ぬまでの15年間をカンナと幸せに過ごしたい
これから起こる未来を知り、この幸せが当たり前じゃないと思うと、1日1日を大切に生きよう、大切な人を沢山愛そうと思える
誰しも、自分の寿命が分かっていたら、大切な人の最後の日が分かっていれば、それまでの残りの日を大切に過ごすだろう
ただそんなことは出来ないから、大切な人には思いやりをもって、悔いなく生きていきたいと思った
大切な人程、余計なことを言ってしまう自分だから、
あの時あんなこと言わなければと思うことが多々ある
思った事をすぐに口に出さず、一度頭で考えて、本当に言うべきことなのか、よく考えようと思う
結婚生活素敵なものにしたいです。彼氏いないけど
タイトルなし
こういう物語って観終わった後切なさで終わる気がするんだけど、終わった後ものすごい愛しい気持ちでいっぱいにさせられて、とんでもない気持ちになってる
まずもう序盤からちょっとした小ネタやセリフが上手くて、自然と2人に親しみが湧いて好きになっちゃう
(全力でフリスビーぶん投げるのとか笑う)
出会いたてですぐに恋に落ちちゃうのも、なんで?って思わない
付き合って1ヶ月でプロポーズしちゃうカップルっていうのが説明されてたけど、それだけじゃなくて2人の馴染み感が本当に空気にでてる
「これ以上ドキドキさせないで」を3回おかわりしたのよかった…キュンとしたもん
結婚しなければ死なないのではって嫌われに行った直後、また即出会いに行っちゃったのに涙でた
"嫌われに行ったあと後悔して泣いて、やっぱり会いにいこう!"ってなるのを盛り上がり所にしないのがよかった
タイムリープを知らされてからの駈が、本当にこれまでと違う大切に過ごす15年間を過ごしたことが本当にすごいと思った
ずっと続くと思ってると破綻して、終わりがくると思うと大事にできるって当たり前のことだけど、でも本当に実行できる人は少ないよ
今しかないって思ったって、甘えが出るし嫌になるはずなのに、本当に大切にしてた所に駈の誠実さがあった
手紙で「寝ながら寝言で眠いって言っちゃうのがおもしろい」っていうの、もう愛じゃんて思って以降大号泣だった
なんならもうずっと前の、「15年後の君に会えないのが嫌だから結婚したい」からもうだめだった
こたつで寝ちゃって頬に跡がつくこと、人の靴下をはいちゃうこと、めんどくさがってパンをコップの上に置くこと
些細な日常に幸せや愛しさが宿ること、坂元裕二は知りすぎている…自分の似たような記憶が蘇りすぎて大号泣
いいところを見せ合うのが恋愛、嫌なところを見つけるのが結婚、って言ってたけど
たとえ最終的にだめになったとしても、なんかいいと思えた
その過程で得たものが確実にあること、それはたしかに愛しいことで、全て間違いではないこと
きっと最悪な別れ方した元彼に、また初めて出会ったら同じところにときめくんだろうなって思っちゃったもの
坂元裕二は人の出会いも別れも、人生まるごと全肯定してくれる
生きること、誰かといることを愛しいと思い出させてくれる
思えば、似てることで惹かれあった2人の出会いと別れが「花束みたいな恋をした」なら、これは真逆の2人だからこそのすれ違いと愛しさが描かれてたな…
今を大切に思える
坂元裕二さんと松たか子さんの最強タッグに塚原あゆ子監督、松村北斗北斗さんが参加して見る前から期待しかありませんでした。
坂元さんらしい名言が散りばめられた終始くすっと笑えて泣ける素敵な映画でした。
松たか子さんの演技が本当に可愛らしくて、そこに松村北斗さんの演技が加わって相乗効果のように素晴らしいお芝居でした。
言葉だけでなく表情から、思ってることが伝わってきてなんど見ても新しい発見がありました。
2人で最後にソファーに座って話すシーンがとても素敵で、妻だと分かってから駈の話し方が自然と変わっていくのが印象的でした。
愛する人との一瞬一瞬を大切にしようと思える作品でした。
何回でも見たいです。
俳優陣の会話劇としては最高
主演2人の20代、40代の演じ分け。
何度もループする松さんに毎回初めましてのリアクションと会話。
毎回写真を撮られるギミックとかもいいな、と。
この手のタイムリープ物を観る上で、細かな辻褄などは最低限でいいと思ってます。
突き詰めると完全に整合性とるのって無理だと思うので。
この映画で気になってしまったのは大きく2点。
①硯くんの運命に対する姿勢が緩過ぎない?
何回ものループにより、最終的に自身の運命を伝える事に成功。それまでの過程により、本来起こるべき流れを変える事が出来る事も分かっている状態。
なのに彼は、15年間の結婚生活を幸せに送る事は努力するが、死の運命から逃れる事に対してはアッサリ過ぎる、、
結果として、それほど愛していた相手を結局残して死ぬ事になる訳で、この心理的矛盾が気になって全く感情移入できない!
ベビーカーも助けて自分も助かる方法、もっと考えられるでしょう、、
②本来のテーマがどうも、、
本来のテーマとして「夫婦愛」って事なんでしょう。
とりわけ「相手を尊重し、大切に思う気持ちを忘れない」と言った所。
いいんですけど、全てを理解した硯くんとの改めて送られる幸せな15年。
これ、カンナの方は当然やり直しの認識はない訳で、初回と同じ対応するはず。
つまり、基本的に硯くんの努力によって幸せな15年が築かれた事になる。
なんか描かれ方としてフェアじゃないな、と。
細かな事で言えば「元の世界線のカンナはどうなった?」とか「最後の手紙は、そのカンナが読んでも意味分からんくない?」とかあるが、本質部分に直接関わらないので良い。
けど本質部分に関わる心理描写がおざなりなのはな、、ラストシーンありきで作られたんだろうな、と冷めてしまいました。
日本版バタフライ・エフェクト…か?!
昔々、俳優アシュトン・キャッチャーの出世作となった『バタフライ・エフェクト』という名作が有ったのだけれども、その作品の影響がとても強く見て取れますネ。
その作品では男女の立場が逆で、彼女の人生を不幸にしない為にラストに主人公が採った行動は、“彼女と出会わなかった人生を選ぶ”というとても切ないものでしたが、この作品では更にその先が有るという様な話の展開でしたネ。
結局、どんなにタイムスリップして人生をやり直そうとしても、大きな運命の歯車は変えられない。
けれども、その運命を受け入れる二人の心の受け入れ方・心の持ち様は変えられる…という話にはなるのでしょうか?
一日一日を大切に生きて、目の前にいる愛する人との時間を大切に紡いで行けば、その日々の時間そのものが、大切な思い出という宝物になるという事なのでしょうか?
何度も出会い直して何度もトキメキ直して、そうして改めて気付き直されたのが、”この人しか居ない。この人でなくちゃ駄目なんだ“っていう事…。
そうして、日々の生活を丁寧に大切に慈しみながら過ごして行く…っていう事。
松たか子さんの演技がとても秀逸で、可笑しいのに切なくて、切ないのに可笑しかったりもしましたww
あの、犬に絡まれて何度もノタウチ回りながらも学習していく処が凄く笑えたww
途中後半、冗長過ぎる会話の場面が散見されたので、もう少し尺を短く出来たかな?…とも思います。
観賞中、周りがカップルだらけでとても肩身が狭かったww…と思ったら、当日はバレンタインデーでしたww
チョット恥ずかしかったけど…少し幸せなひと時を過ごさせて貰いました。
命がけの愛
未来から来たカンナに、2024年に死ぬことを知らされても、15年間のカンナとの幸せな結婚生活を優先させるため、結局 死を選んだ駈のカンナへの命がけの愛に感動しました。(駈が死ななければカンナが未来からやってくることもないため、夫婦仲が悪化し離婚してしまうということを2009年時点で知ることができず、態度を改め円満な夫婦関係を築くことができない)
心優しい駈が、ベビーカーがホームから転落することを知っていながら見過ごし(緊急停車ボタンが駄目でも、転落前から母子の側にいて気を配っていたはず)、助けた際に犠牲になったとは思えないので、未来のカンナと出会った駈は自ら命を絶ったのか···(最後のカンナ宛の手紙は遺書?)
重いテーマですが、主人公2人のコメディーシーンが面白く、楽しく見れる映画でした。
追記
明らかな自殺だと、更にその先のカンナが何度もタイムスリップするシーンと整合性が取れないので、ベビーカー転落は変えられない運命だが、駈自身は救助する際に自己犠牲をいとわなかった、あるいは、自身も避難する余裕はあったものの、それまでの結婚生活のために、人生に終止符を打ったというところでしょうか。
追記2
そもそも、駈の死を防ぐためにカンナが未来からやってきているので、予告映像にもあったカンナの「うまく書き換えればあなたが死ななかった今を作れるかもしれない」というのは残念ながら不可能なのでは?
(駈が助かれば、うまく過去を書き換えて駈を救おうとしているカンナも存在しない)
上述の矛盾は生じるものの、2024年のカンナが、2009年の駈に姿を見せることなく2009年のカンナとの出会いをなんとか阻止し2024年に戻ることができれば、部屋から駈の遺影や遺品が全てなくなっていて、駈が赤の他人として生存しているという今も作れたのでしょうか。
坂元裕二的「いま、会いにゆきます」
まず、松たか子と松村北斗がすごい。
素晴らしい。
物語の80%は男女のコメディであり、坂元裕二の魅力が存分に盛り込まれた会話劇だ。
このコメディ(しかも本当にちゃんと笑いをとる方のコメディ)会話劇を、演じきった2人の力量に感嘆する。
この2人の力であっという間に2時間とちょっとの物語が過ぎていく。
と、これだけで十分お金を払う価値があるのだが、この話はタイムトリップものだ。
しかも途中からは「ループもの」としての展開もある。
ここからは松たか子の芝居力を存分に味わうべきだ。
そして制作陣の手間の掛け方に敬意を払うべきだ。
カット数の多さ、松たか子の衣装のパターン、、、丁寧に丁寧に作られた作品だった。
(ちゃんとお金かけて作ってる)
運命は変えられない、かもしれない。
でもそこにいくまでの道のりは変えられるよ。
何度生まれ変わっても僕は君に会いに行くだろう。そして君を選ぶだろう。
そして出来ることなら少しでも君を幸せにするような人生を生きたいと願っている。
カンナ(松たか子)は何度も駈(かける)(松村北斗)の人生を変えようとしたけど
変わらなかった?
いや、きっとそうではない。
カンナは自分の人生を変えることができた。
それは駈(かける)とカンナが2人で作った道のりだったんだ。
もしあなたにパートナーがいるなら、この作品を見終わったあと
相手を見る目が少しだけ違ってくるに違いない。
伝え直したい言葉や思いが滲み、沁みる
伝え直したい言葉や後悔を持ったまま続く人生、
やり直したい相手はもういない、自責の念、関係が壊れるに至った後悔、そこに残ったままの思いが滲み、沁みる
いくつかの後悔は心にしまい忘れながら生きてく現実、タイムトラベルで過去を何度も上書きできるファンタジー、この対比が可笑しくて切ない
ファンタジー部分がキラキラすればするほど、思いが残ることの残酷さを突きつけられ、涙
カンナの部屋、
自分の意思で手放した人を予期せぬ出来事で永遠に失ってしまった喪失感を表現するカンナの部屋
駈のモノがそのままとっ散らかっていて時間が止まったまま、喪失感の大きさが胸に突き刺さる
カンナの部屋の細かな造作や装飾、演出が素晴らしい
タイムトラベルのターン、
過去の言葉や行動の数々を何度も上書きしようとするカンナが本気で可笑しくて楽しくて、駈との時間はピュアな多幸感満載でニタニタしながら楽しめる!最高!
松たか子さんと松村北斗さん、このおふたりがカンナと駈だから、ファンタジー感満載な甘く切ない時間にも違和感なく没入できました!
キュートで軽やかなオトナの魅力あふれる松たか子さん、コミュニケーションが不器用だけど心優しいピュアな恐竜オタク青年の駈を演じた松村北斗さん、タイムトラベルで出会うふたりの時間はキラキラした光が放たれているのかと錯覚するほど!大きなスクリーンで観て心から良かった!ふたりがほんとに素晴らしかった!
最後に、
この物語のラストはどんなカットで終わるのだろう、、どんな風なら納得できるかな、わたし、、
途中からとても気になって、気になって、、
心がザワザワした、、
タイムトラベルから覚めず、未来を知らずに生き直せたら、ふたりが紡ぐ優しい時間をあびながら、そんな気持ちにも
終盤はカンナの駈への思いと感情に心が侵食されていた
終わり方がなぁ…
松たか子と松村北斗の魅力満載の映画。
ファンの方にとっては最高の作品だし、むしろ新しいファンが増えるくらいでは。
松たか子演じるカンナが過去にタイムスリップして若い頃の夫と出会うというものなので、年の差があるキャスティングなわけだけど、そんな年齢の差も、何度も年上の女性であるカンナに恋に落ちる駈も気にならないくらいふたりの相性がよく、自然で心地よい空気が映画全編に溢れていた。
「どうしたら夫が死ぬ運命を避けられるのか?」
そこがストーリーの肝であることは理解しつつも、過去を行き来することでゆっくりゆっくりと、夫を失ったことへの喪失感や生前見逃してきた愛情に向き直っていくカンナの姿がより印象的だった。
タイムスリップというファンタジー要素に包まれているけれど、すべてカンナの妄想でした、と言われても納得してしまいそうになるくらい、彼女の自己セラピー的な側面も強く感じた。
ふたりで過ごしてきた長い時間の中で忘れてしまったこと、諦めたこと、傷つき傷つけたこと、後悔したこと、失ったもの、逆に自ら手放したもの、そんなやりきれない全てを見つめなおしていく心の作業。
辛く孤独なその作業を軽やかに、どこか可笑しく、そして必死にやり切ろうとするカンナがとても愛らしくて、時々笑ってしまうのに泣きそうになる、そんな不思議な気持ちになった。
だからこそ最後の終わり方を残念に思ってしまった。
夫が死なない未来を必死に探し出そうとするカンナが、最後のタイムスリップで若い頃の駈に自分の正体や過去に戻ってきた理由、ふたりの未来について話す。
「たとえ死ぬことになっても…」とカンナと一緒に歩む未来を選んだ駈と最後の時を過ごして、未来に戻ったカンナ。
そこから映画は駈の目線に移り変わり、離婚や自身の死の未来を知った駈が今度はカンナと幸せな結婚生活を送っていくシーンが続く。
結果として彼は自分の信念を曲げずに小さな命を助け、やはりカンナの元から去ってしまう訳だが…。
もちろん、駈が最後に残した手紙にはグッときたし、彼の死を避けることはできないんだろうなぁと何となく予想できていたし、何よりふたりが今度こそは幸せな結婚生活を送れたことはすごく良かったのだけど…だけど、それじゃあ元の時間軸のカンナはどうなったんだろう?と思わずにはいられないのだ。
観客はずーっと、愛を無くして夫を失った時間軸のカンナを見守って応援してきた。
だからこそ、最後のタイムスリップを終えた彼女のその後が見たかったし、見せるべきだったと思う。
夫が死ぬという未来を明確に変えることよりも、彼との愛を見失わない未来を選択し、そして一縷の望みを彼に託したカンナが戻った未来。
その未来はどう変わっていたのか?その変わった未来を彼女はどう受け止めたのか?
そして受け止めた先のカンナの心は?
駈は変わらず亡くなっていただろう。でも、一人帰ってきた部屋にベッドはきっかり一台で、トースターのプレゼントが届いていたり、カレンダーに旅行の予定が書き込まれていたり、ふたりで遊んでいたであろうゲームが残されていたり、お揃いの靴下があったり、沢山の笑顔の夫婦の写真が壁に飾られていたかもしれない。
そして、本来のラストと同じように駈からの最後の手紙を見つけるかもしれない。
それらを見た時、実際の思い出はなくとも、カンナの心は大きな愛に満たされたんじゃないだろうか。
そしてそこでやっと彼女の心の旅は終わりを告げるんじゃないだろうか。
という理由で個人的には元の時間軸のカンナを最後まで見たかった。
その後に、若い頃のカンナと二度目のはじめましてをして、恋に落ち、結婚し、一緒に生きていく駈の姿で締めくくったら………とか、お前クリエイター気取りかよ?みたいなうざいことをエンドロールを見ながら考えてしまったりとかした。
でもそれくらいどうしても元の時間軸のカンナの最後を見たかったんだ~~。
ただ、とにかく主演のおふたりが素晴らしかった!!
最後のタイムスリップで「君と結婚できないのは嫌だ」の言葉に思わず顔を覆って泣くカンナとかものすごい心に来たし、「こりゃ恋に落ちるよ」な駈の誠実なキャラクター性も最高だった。
ジリジリとした真夏の質感や、最初の方のケーブルカーの時のふたりの撮り方も切なさに満ちていてとてもとても好きだった。
坂元裕二特有の台詞回しがちょっと個人的に合わないなと思ってしまうところもあったのだけど、総じて切なくて愛らしい観てよかったと思える映画だった。
※教授の娘がわざわざ訪ねてきて「幸せだったのか?」とか言い始めた時は「カンナがやらないなら私がやる!」とぶん殴ってやりたくなったけど。あれはどんな夫婦関係であれ伴侶を失った人間にかける言葉ではなく、ものすごく残酷な行いをする女だなと思った。
観終わった後ちょっとボーッとしていたいくらい心が動かされた
餃子が届いた理由が、
初めは、自分が忘れていたのかも、だったけど、
最後には、自分のためにカケルが頼んでくれたのかも、と変わったところ、いいなと思った。
ちゃんと相手のことを考え合えるように変わったんだよね。
あんなに不仲だったのに、
カケルのために意地になって未来を変えようとしたカンナには想いが残っていたんだと感じた。
そして最後にどうなるか聞いた後、
カケルは、2024年の結末を知って、ずっと仲良くしたいと思い続けて行動したんだと思うけど、
結果、2024年にも無にならず、仲良いままいれたのは、
結末を知らないカンナも同じように行動したんだと思うし、
そうなるようにカケルがカンナに仕向けていたこともあったのかもしれない。
死ぬという悲しい結果は変わらないのに、
人生の中身は変わった。
そうありたい。
この映画を好きな人と一緒に見れて良かったです。
松たか子さんが、素敵
どこをしっかり描くか?どこを端折るか?
というところでは、タイムリープものとしては、どうやってタイムスリップして、戻るか?が大切かなと思うので、そこら辺が結構雑だったのが残念でした。そこなんとかできなかったのかなぁと、、。
松たか子の映画として、素敵なら映画であることは間違いないです。
『いつもといっしょ』
駈が出勤する際に交わす何気ない夫婦の会話です
この言葉の尊さを是非劇場で感じて来て欲しい
何気ない日常がどれほど尊い日々なのか、改めて気付かされ後半は涙が溢れ出てくる状態でした。
脚本、演出はもちろんですが、音楽や光の眩さ、自然の美しさ等、本当に素晴らしかったし何より松たか子さん、松村北斗さんのお芝居に魅せらせました。
松さんは言わずもがな、松村北斗さん!
20代から40代への瑞々しさ、純朴さ、慈愛に満ちた穏やかな表情に声、とても胸に来ました。
思い出すだけでも涙腺が崩壊してしまいそう。
今この時に、こんなにも愛おしさの詰まった優しく心温まる作品に出逢えて本当に良かったです。
また観に行きたいと思います。
期待以上でした
坂元裕二脚本で、松たか子さんと松村北斗さん主演でタイムトラベルものとか、もう期待するなと言うのが無理な映画なので、期待ハズレだったらどうしようと逆に不安になっていたのですが、完全に杞憂でした。期待を大きく越えてきてとても良い作品になっていました。
前半は夫を亡くして悲しいはずなのに、松たか子さんの悪戦苦闘ぶりにくすくす笑わされてしまいました。コメディなのかなと思っていたら、後半は今度は松村北斗さんの番。松村北斗さんが泣かせにかかるので大変でした。手紙のシーンは松村北斗さんのあの声と読み方で涙腺が崩壊してしまいました。あまりに良い映画だったので、2日後にもう一度観てきました。もう一回くらい観たいですね
なお、タイムトラベルものとして観るといろいろおかしな点も多いのですが、そういうのは気にせず、松たか子さんと松村北斗さんの夫婦の物語を劇場でお楽しみください。
映画館で観てよかった
「どうしてついてくるんですか…!」
「…妻だから」
このセリフが、射抜かれたように記憶から離れない。
タイムリープが軸となる作品が個人的に好きで、
長年の推しである坂元裕二さんがタイムリープ作品を書くというので公開をずっと楽しみにしていました。
(監督もサントラも主題歌もみんな推しだったので益々期待していた)
何度もスズリカケルの死までのシナリオを変えるべく、15年前と現在を行き来するカンナ。
カケルは自らの死の宣告を受けた日から、カンナを愛せなくなるタイムリミットまでのカウントダウンの日々がはじまったのだ。
それをカンナは知らない。ただ純粋に愛し愛され、円満に夫婦生活を過ごしていた。
彼は15年間の間にいつでもカンナにこの全ての出来事を話すことが出来たはずなのに、それをしなかった。
1日、1日、自分が死ぬ日に近づく中、カンナにそれを諭されずにただ愛していたこと。
当日、彼はどんな思いで家を出たのか。
そんなことを考えていたら、涙腺が弛み、自然と感情が込み上げた。
ふたりは、ずっともっと"愛したかった"
「僕はたとえ死ぬんだとしてもあなたと会えないのは嫌です。」
一度目の死の時、カンナはもう愛せないことを悔やんでいた。
二度目の死の時、カケルはもう愛せないことを悔やんでいた。だが、彼は続きがあることを知っている。
このサイクルの中で、どちらかがどちらかの記憶がない。
だけど愛はある。必ず結ばれる。とんでもないラブストーリーだ。
若くても歳を取っても愛が芽生える。
「好きな人って、いて、見るんじゃなくて、
見たら、いるんだよね」
と過去の坂元裕二さんのドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の劇中でのセリフが、今作でもいきていた。
コロッケも、ボールペンを使った例え話も、トーストも、靴下も。
"坂元裕二の本"である代名詞のようなアイテムが盛りだくさんだった。
夏休みの課題で新聞を作っていた子供たちが撮る"写真"が、時空を越える境目、時空を越えたカウントになっていたアイデアに、くうぅっとなりました。
一体どこからそのアイデアが生まれるのか…
とても興味深い。
今作は二度、三度、と何度でも観たい作品だと思ったし、夫婦で観るべき作品なのかもしれないと感じました。
ここからは主観の余談を少し。
松たか子さんは『カルテット』のまきさんと、『大豆田とわ子と三人の元夫』のとわ子。
吉岡里帆さんは『カルテット』のアリス。
坂元裕二さんは"あてがき"(キャストを決めてからセリフを書く)でお馴染みの脚本家さんなので、きっと今作もそのスタイルだったと思うが、
坂元裕二さんを通したキャスト陣の方のイメージが見えておもしろかった(関心した)。
とにかく吉岡さんは少しいじわるで、そしてまっすぐで、自分のやり方で人生を開拓してゆく人。ブレない人。という人物像がしっかり出来上がっているんだろうな。と、前作のアリスちゃんと似たエッセンスを今作でも感じて確信した。
そして、Xなどで散見された今作を見た方のレビューでとても評価の高い松村北斗さんの演技。
彼が坂元裕二さんの作品に出てくれたことに、キャストの発表の時から、坂元裕二さんファンとしても純粋にとても嬉しかった。
彼のナチュラルな表現力のおかげで、すぐにのめり込めたし、そこにアイドルの彼は存在していなかった。
が、やはりアイドル。「これ以上、僕をどきどきさせないでください」を3回おかわりした坂元先生。
あれは間違いなく彼への愛あるアイドルいじりである。
(しかも3回目の時、カンナは携帯電話で録音してた)
きっと一度目の鑑賞では気付かないような細かい演出がわんさか隠れていると思う。
二度目はそれに気付きたい。見つけたい。そう思うのも坂元裕二さんの作品の面白い魅力だと思います。
そういえば、
松たか子さんはこれまで坂元裕二作品の中で、幾度となく身内やそれに等しい人を亡くしている。
先生の中で、松さんのイメージは大切なものを失いながらも自立しまっすぐに生きている女性なのかもしれない。
(今はまだ余韻の中にいるので、また思い出せたことがあればレビューに書き足したいと思う)
p.s.タイムリープの作品は必ずと言っていいほど、主人公が時をかけることに楽しくなり一時期乱用し始める傾向にある。
全246件中、121~140件目を表示