ファーストキス 1ST KISSのレビュー・感想・評価
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時を超える餃子と想い
会話劇の楽しさ反面、心が躍らない結末
夫婦で観たい作品
とてもいい。
最初から最後までずっととてもいいです。
松村北斗さんの演技力ってここまで高かったの知らなかったです、他の作品で見た事はありましたが格段に上がってます。
ずっと自然すぎて、入り込みすぎて、最後の手紙は涙が出ました。
人を好きになって愛することって素敵だなって心の底から思う作品でした。
とても素敵でした。
卑怯なほど面白い
松さんと松村くん
年齢差がありすぎて、恋愛映画は?
と思っていたのですが、なかなか。
何度繰り返しても、ダメな未来
それは、シチュエーションでは無かった
全てを理解した後の覚悟
その中で相手に残せるもの
良い映画でした。
一杯泣けました。
それでその結論?
全ネタバレしてるじゃん。それでその結論?
「遠赤外線で美味しく焼ける」
もうこの映画はそれが全て。
結婚は減点方式?いまいち。
やたら期限悪いとことか、自分を想ってくれてないとかは思うども今更減点などではない。
自分で買った餃子が、変わった現代では夫が贈ってくれる?
ふーん。
しかし全ネタバレしても離婚を撤回する方法は考えても、踏切に落ちた赤ん坊を助ける方法は考えられないのか?
いまいち。
チェキは時代を超える
過去にもどってトライ&エラーを繰り返すSF恋愛映画。塚原あゆ子氏と板元裕二氏という職人コンビ、巧いのはもちろん、アートなおごりがないので見やすかった。
松たか子さんがきれいだった。実年齢は2025年時点で48歳。松村北斗さんは30歳。現在のカンナ(松たか子)が過去の硯駈(松村北斗)に出会うというプロットゆえに年の差でキャスティングされているが、それでもあまり年の差を感じないカップルだった。
頻繁に過去に行き、失言や失策のたびに「やりなおします」と言ってループするのはgroundhog dayというよりHappy Death Dayの印象で、それを考えるとHappy Death Dayはgroundhog dayを「何度もやり直す過去」という汎用なコンポジションに落とし込んだと思う。Happy Death Dayはなんていうか気軽にgroundhog dayを使っていいという不文律を布いた。
ループものはなぜそうなっているのかという科学的根拠や理屈を説明すると物語が失速する。なぜかそうなっていて、ループすることでなんらかの結論へもっていけばいいのであり、ループによらなければ物語にならないが、かといってループ自体に重要性はない。
じっさいに坂元裕二氏は『これってもしかしたらタイムトラベルをしなくても、自分たちの気持ちや行動でやり直していけるんじゃないだろうか、と映画を観た人に感じてもらえればいいなと思いながら脚本を書いていた』と語ったそうだ。(fromウィキ)
結果ループ構造は背景のように後ろへ引いて、同氏脚本の「花束みたいな恋をした」のような真摯なラブストーリーになった。あるいは岩井俊二のラストレターのような印象もあった。
groundhog dayが言いたいのは己の日常を愛しなさいor足るを知りなさいということだ。
groundhog dayでビルマーレイが酔客に説教されるシーンがある。
「(半分飲んだビールジョッキを指しながら)このグラスを見て「もう半分しかない」と見るか「まだ半分もある」と見るか、あんたは「半分しかない」っていうほうだな」
これは、もう半分しかないと落胆するより、まだ半分もあると思って明るくしていなさいという既に陳腐化した自己啓発の教訓だが、ようするに日常を生きていて、つまんないとか、いやだとか、面白くないとか、金がないとか腐ってばかりいれば、腐ったなりの人生にしかならない。そんな態度でいたら、また同じ一日がまた繰り返されるだけだ、とgroundhog dayは言っていて、じっさいにフィル(ビルマーレイ)が、明るく積極性と協調性をもってイベントgroundhog dayと町民に関わるまで、ループは止まらない。その基調理念がファーストキス1STKISSにもある。
ファーストキス1STKISSは何度やり直しても硯駈がしんでしまう結果は変わらないのだが、しかしループによってカンナと硯駈の意識が変化し、ふたりで過ごした月日がかけがえのないものに変わる。物語ではそれがタイムトラベルによってもたらされるが、いみじくも板元氏が言ったように『タイムトラベルをしなくても、自分たちの気持ちや行動でやり直していける』ということをサジェストしてもいたと思う。だから狂言回しとなるループが悪目立ちせず「花束みたいな恋をした」のような純粋なラブストーリーが浮き彫りになった。さすが板元裕二脚本だった。
セリフでは「ここ結婚してます」がいちばん笑った。
「15年後は世の中どうなってんの」という質問に対しての「人がね、なに見ても聞いても「やばい」しか言わなくなってる」というセリフは、ボキャブラリーの魔神である板元裕二氏が、現代人を評した実感にも感じられた。
役者ではチェキ娘と少年のコンビがよかった笑。
うーむ。。結末が余りにも惜しい!【ネタバレ】
あんなに好きになってくっついたのに、いつの間にか2人の距離がどんどん離れて…と言う現実によくあるような冷え切った現代の夫婦が、ある日突然旦那の死により死別。それから程なく生き残った妻が期間限定で、しかも15年前の夫婦が知り合う直前の同じシチュエーションに何度でもタイムリープする術を知り、あの手この手で何度も何度もタイムリープを繰り返して、何とか旦那が死なない未来に変えようと悪戦苦闘する様子が可愛らしくも滑稽に描かれます。
若かりし結婚前の彼の方は、突然現れた15歳も歳上の女性に何故か運命的な好意を感じてアプローチを試みますが、女性の方は彼が死なない未来への変更に執着していて当初はドタバタを繰り返すばかり。ところがそうしているウチに、女性の方も自分に好意を寄せてくれる彼と、再び恋に落ちて行きます。この辺りは男性の純粋さ、女性の健気さが段々と噛み合って行く様がとてもキュンと来ます。
やがて彼女のタイムリープもこれが最後と言う段階になって、遂に彼女は2人の未来になにが待っているのかを洗いざらい話すのです。そして彼が未来で死なないためには、自分と結婚してはいけないとまで言うのですが、彼の方はかえって彼女と結婚する未来を頑なに選ぶと言い、彼女に求婚までして2人の恋は時空を超えてまた実を結ぶのでした。そしていよいよ彼女が過去の彼と別れて現代に戻る時に、絶対に死なないでと懇願して去って行くのです。
とここまでは、ずっと現代の彼女の視点で物語が進むのですが、ここから先は過去の彼の視点に切り替わってしまいます。彼女から2人の関係が冷え切って行き、やがて自分が死ぬ事を聞かされていた彼は、自分と同じ時間軸にいる彼女と出会い、恋を育み結婚した後も、ずっと彼女に優しく向き合って、相思相愛の理想の夫婦関係を築いて行きますが、結局元々の死を避けずに死んでしまい、後に残された彼女は、彼が死の前に書いた手紙を見つけて、そこに書かれた彼女への愛の大きさに涙して物語は終わります。
と、一見感動的な終わり方のようですが、あれだけ苦労してタイムリープを繰り返し、彼が死なない未来を作るために頑張っていた彼女の視点に感情移入していた視聴者からすると、1番盛り上がってきたクライマックスに、その未来の彼女の視点からハシゴが外され、過去の彼の視点での結末に向かう事で、余りにもやるせ無い肩透かしを感じます。更にその過去の彼は、その後自分と同じ時間軸の彼女との愛に満ちた結婚生活を15年間続けた後に、元々の死の経緯同様に呆気なく死んでしまうので、彼女からすれば冷え切った関係での死別に比べて遥かに大きな悲しみと喪失感を味合う事になり、より残酷な死別を迎えて物語が終わってしまうのです。
過去の彼と恋に落ちて、現代に戻る彼女の視点で描き続けなかったのが、この映画最大にして致命的な失敗だと思います。それまでは非常に素晴らしい流れだっただけにとても残念な気持ちにさせられました。
因みにもし私が監督だったら、過去の彼と恋に落ちながら最後に彼女が現代に戻ると、そこでは彼女と彼が結婚していない世界になっていて、独身の彼女の元に、15年後も独身の彼が訪ねて来て、おかえりと言ってキスするシーンで終わらせると思います。そうすれば彼女が何度もタイムリープした苦労が報われて、そこから先の2人の愛と幸せを連想させる超ハッピーエンドでのエンディングになったでしょう。
おじさんこそ観るべし
今年2月公開、予告編を何度も映画館で観たけれど、恋愛と死をテーマにしたものということで「ああ、またね」みたいな感じでスルーしていた。
映画をたくさん見た最後の夏休みの最終日、もう見るものがないと思った中で、見てみようかと思ったのは菊川の映画館Strangerにまだ行ったことがないからだった。ちょうど1日の計画上時間もよかった。
鑑賞に先立って調べてみると、『花束みたいな恋をした』の坂元裕二が脚本。この映画も全く興味がそそられなかったのだけれど、好きなラジオ番組でプチ鹿島さんが「おじさんこそ観るべし」と力説していたので見てみた。
恋愛ものというだけで、甘々な世界を想像していいやと思ってしまうのだけれど、とても面白く、脚本の凄さには舌を巻いた。
あとビジネス書に関わる仕事をしている身としては、彼女から見た彼が「ビジネス書を読むようなつまらない人間になってしまった」という描写が妙に引っかかったこともあって印象に残る映画だった。
さて本作である。何度か泣かされた。はずかしい。
タイムトラベルもの、パートナーの死の克服という陳腐、だからこそ難しいテーマを予想の150%上をいく描写の連続で見せられたすごい脚本。オリジナル脚本だから、もうこの人の本でやるということだけで、名作佳作保証付のような脚本家なのだろう。
僕の最後の夏休みのテーマはメメントモリだった。最後というのは、もう直ぐ定年だからだ。本当は業務委託で残るつもりだったのだが、2ヶ月ほど前、退職を決め、自分の専門性でやってきた職業自体もこれで終わりにすることにした。
あと2ヶ月で終わりだと決めてから、不思議なもので、仕事のアイデアもどんどん湧いてくる。一緒に仕事してきた後輩たちに何かを残したい気持ちも強くなる。本を読んでも、映画を見ても、深く味わえる。何だか世界の見え方が変わってしまったような感じなのである。
リアルな死ではないけれど、職業人としての死の日程が決まり、そのカウントダウンの中で日々を過ごしているから起きていることだと思っている。
あまたの哲学者や思想家たちがさまざまに語る「死を想え」の正体とはこれだったのかと思う日々である。
そして、この映画、まさにそのメメントモリ的生き方を描いた映画でもあった。ニーチェの永劫回帰を現代的物語にしたらこうなると言ってもいいだろう。
坂元はもちろんニーチェやさまざまな死の哲学も消化して、この見事な物語を描いたのだと思った。
しかしこの映画のタイトルは何だろう。『ファーストキス』なんてタイトルつけられたらおじさんは見れないではないか。
でも、観終わって、このタイトルでいいとも思う。この場面に向かう一連のエピソードは年齢を超えた愛の話でもあり、おじさんにはそういうのは嬉しいのである。
松たか子は先日見たこの夏1番の映画「夏の砂の上」の名演に続いて、全く違う方向性の役柄なのにもう素晴らしいの一言。何でもできちゃう天才なんだろうか。
坂元裕二さんの次回作も楽しみで仕方ない。
SFに必要なのはリアリズム
物語は荒唐無稽なのだけど、人間造形と関係性が痛いほどのリアリティ。
坂元裕二の描く口論は、何故こんなにも気まずくて、何故こんなにも愛しいのだろう。
あんなに好きだった人、あんなに腹立たしい人、それは同じ人。
塚原あゆ子作品の大ファンなのだが、一番好きなところは「画角」なのだと今回わかった。
画角というかカメラ位置。やたら近付かない、ここぞというときは思い切りアップ。
少し青みがかって冷えた銀塩カメラのような映像も好み。
松村北斗の嫌な感じだけど惹かれる人物像、松たか子は全ての一般的条件を凌駕して「確実に誰もが惚れる」説得力。
すごく面白くて、感動した
硯カンナ(松たか子)と硯駆(松村北斗)
の2人が合っていて、笑い泣きできる映画でした。
そしてこの映画はカンナが駆の事を思って
何度もやり直すところが
また良かったです。
2人のコミカルな部分が笑えるポイントでした。
そして自分が泣いたシーンは
最後の手紙のシーンです。
今まで(やり直したこと)の事があったから
今の幸せな結婚生活を遅れたんだなぁ
と思ったのと同時に、駆が結局
結果は変わらなかったけど
最初の時とは全然違い
自分の事だけではなく、カンナの事も考えながら
15年間を過ごしていってたので
そこも感動しました。
松たか子と松村北斗の2人の演技が
すごく良かったけど
松村北斗の演技力はすごいなぁ~と
改めて思いました。
この映画はあまりにも面白く、はまって
3回観に行きました。
なおかつもう一度見たかったけど
上映が終了してしまいました。
そして興行収入も28億を記録し
2025年邦画実写ランキングで国宝に次いで
2位です。
それだけ人気があり、評価が高いと言うこと
ですね。
自分も、もう一回映画館で観たいなぁ…
と思いました。
終わらないでと願ってしまう
「たられば」で生きる私たちに
あの時こうしていたら、とか。もっとこうしていれば。そういう後悔って大多数の人が経験していると思うんです。
でも実際に後悔とは文字通り、その物事が起きてから、または起こしてしまってからするものです。
カンナは駈が死ぬ未来を防ぐために奔走する中で、私と出会わなければ彼は幸せだったかもしれないと思います。
だから出会いそのものを無かったことにしようとしますが、幾度となく繰り返すタイムトラベルのある日、駈が自分が死ぬ未来を知ってしまったことで、カンナは全てを話し、私と出会わないでと言い聞かせます。
しかしカンナの気持ちとは裏腹に、駈はカンナと出会うことを選びます。
夫婦仲が冷えきっていたことや離婚した(届け出を書いた)ことを聞いても尚、それは自分がカンナを大事にしなかった自分の責任だと、まだ起きてもいない未来の自分の行動を最低だと反省します。
駈が死ぬ未来はかわりませんでした。
しかし二人の15年間は大きく変わりました。
相手の欠点を探す日々ではなく、それさえも愛する人の個性だと認めながら幸せな日々を送りました。
未来が変わったことで駈のために奔走したカンナは存在しない。だから変わった未来のカンナは何も知らない。あの冷えきった夫婦生活も、ひとつ屋根の下別々に過ごした日々も、欠点ばかりが目につく喧嘩ばかりの日々も。
だからカンナは笑って駈と向き合えたのだと思います。
餃子の味も幸せな味に変わったことでしょう。
恋愛だけでなく、家族や友人にもっと素直になって、もっと前向きな気持ちで誰かのことを大切にしたいと思いました。
タイムループの体裁で描かれる、大人のラブストーリー
脚本は坂元裕二、主演は松たか子。
この実績ある名コンビに、いま話題の塚原あい子監督が加われば、面白くなるに決まっている。
物語は冒頭からテンポよく進み、観る者をすぐに物語の中へ引き込んでいきます。
ただ、どんなに松たか子が奮闘しても、物語が最終的に“あの場所”に帰着することは、観ている側には分かっている。
その前提のなかで過去パートを追うという構造には、どこか切なさが伴います。
坂元裕二らしいユーモアもたっぷりで、思わず笑ってしまう会話劇も健在。
けれど、その軽やかな笑いの奥には、いつも「痛み」が控えていて、ふとした瞬間に胸をチクリと刺します。
それがこの作品の持つ、不思議な魅力でもあります。
終盤では、おばさんになった松たか子と、若き日の松村北斗が交わす会話がとても印象的。
ファンタジーという設定を通して、人生の“答え合わせ”がなされるような場面です。
ここは、おそらく誰もが一度は願う「反省会」のような時間。
まさに、観る者の心に深く刺さる名シーンです。
そして迎えるラストは、大人のラブストーリーとしての静かな着地。
ビターでほろ苦く、それでいて心に温かさを残します。
人生の記憶や後悔と、そっと重なり合うような。
見終わったあとに、ふわっと清々しい気持ちになれる──そんな一本でした。
坂元裕二脚本「ファーストキス 1ST KISS」ラブコメとしてもタ...
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