「美しい涙が涙を誘う」花まんま セイコウウドクさんの映画レビュー(感想・評価)
美しい涙が涙を誘う
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鈴木亮平と有村架純の主演とあって、見ない訳にはいかないが、他人の記憶があるというファンタジー設定に見ることを躊躇していた作品。しかし、そんな気持ちを軽く飛び越える、笑いあり、涙ありの本作。ドラマではクズの父親を演じた酒向芳は、本作では娘を愛する父親を演じる。二度の花まんまの場面やヴァージンロードを歩く場面では、しっかりと泣かされた。下町の姉さんのウイカとカラス語が話せる鈴鹿も、作品にいい味を足している。鈴木の演技は間違いなく、有村のウェディングドレス姿は本当に美しかった。鈴木がスピーチをしている時の有村の涙は、本物のフミ子の涙だった。酒向が彦根から来た事を話した時の、鈴木の複雑な表情も印象に残った。子役も上手く、見たことあると思ったらブギウギの愛子。こんな顔で「一生のお願い」と言われたら、何度でも聞いてしまう兄の気持ちはよく分かる。
原作を生かした脚本と俳優の演技で、今年度ベスト級の映画になった。
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