ゼンブ・オブ・トーキョーのレビュー・感想・評価
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【”現代東京のアオハル。”今作は、作品発想、構成の勝利ムービーであり、日向坂46の4期生の人達の姿を、最良の形で魅せた作品なのではないかな。あと、個人情報チョビ洩れレビューです。怒っちゃ嫌よ!】
ー イキナリで恐縮であるが、私は東京都千代田区神田の生まれである。だが、三代続けて住んでいた訳ではないので、所謂、神田っ子ではない。
と言う訳で、今作で主人公の修学旅行の女子高生たちが周った中で、良く行ったのは雷門、東京タワー位である。
だって、当時秋葉原(我が家から、直ぐであった。)はオタクの聖地でも何でもなかったし、全体的に、今ほど人が多くなかった気がするのである。
今や、東京は新たなる名所も含めて、凄いよねえ。ー
◆感想<Caution!やや、内容に触れています。>
・今作で登場する女子高生たちは、日向坂46の4期生の方々だそうである。だが、ファンの方には叱られるだろうが、知っている人は居なかったな。何か申し訳ない。
けれども、皆さんリナのように、アイドルになりたくて頑張ったのだろうなと思うと、ちょっと感動するのである、オジサンは。
・今作の監督が熊切さんなので鑑賞した訳だが、作品の発想、構成がとても秀逸で、今作を観ていると何か東京に修学旅行で行った気分になるんだよね。
上手いなあ。
・しかも、その中で同じ班になった人達がそれぞれ抱えていた理由もあり、別々の行動になりながら、友人リナの為に再び集まる構成も良かったな。
・修学旅行あるあるの、好きな子に告白するために自由行動の時にその男の子の後を付ける2人の女の子の、遣り取りも絶妙に可笑しかったな。
<それにしても、スマホを駆使してお互いに場所の確認をしたり、連絡を取り合って、身体は別々だけれどもお互いの状況を確認したりするところも、斬新な見せ方だったな。地図アプリを有効に活用するし、タクシーもアプリで呼んじゃうしね。
今の修学旅行ってこんな感じなのかな、と思ったし、そこも面白かったな。
けれども、ヤッパリ皆がリナの為に、頑張る描き方が、良かったんだよね。
今作は、日向坂46の4期生の人達の姿を、最良の形で魅せた作品なのではないかな。
東京生まれっぽく、クールにレビューするNOBUでした。(これ、マジに地方都市の学校に転校した時に言われたんだよ。"あの人、トウキョウカラ、キタンダッテ!ってね。”地方都市の女子学生には、トウキョウは憧れの地でありました。)じゃーね。>
11人をちゃんと識別できるところが凄い!
出だしは、パラレルワールドやマルチバースをネタにしたファンタジーなのかと思ったが、蓋を開けてみれば、5つのグループに別れた11人が東京で過ごす1日を描く群像劇だった。
11人と言えば、結構な人数だが、各グループのエピソードが整理されている上に、登場人物の全員に見せ場が用意されていて、それぞれのキャラがちゃんと立っているところは、良く出来ていると思う。
物語としても、憧れの男子にフラれたり、オタクだったことがバレたりといった予想通りの展開だけでなく、クレーンゲームでお目当てのTシャツか取れなかったり、オーディションに間に合わなかったりといった予想を裏切る展開も、青春のほろ苦さが感じられて良かった。
出演者達の演技の拙さも「御愛嬌」で、30歳近くの俳優が高校生を演じることも珍しくないご時世で、この年代の少女にしか醸し出せない雰囲気をドキュメンタリーのように切り取っているところには、かえって好感が持てる。
ラストで、せっかく11人全員が集結したのに、先生からスマホを奪還する作戦に、実質5人しか参加していなかったのは残念としか言いようがないが、「旅で大切なのは、どこへ行くかではなく、誰と行き、何をするかだ」というメッセージは、シンプルながら心に響いた。
群像劇が収束していくのが気持ちいい
日向坂46四期生の11人がそれぞれの思惑を叶えるために、4つのグループに分かれて行動する群像劇から始まる。途中からそれぞれの人物の特徴や行動が別のグループに影響を与えていき、それが最後に桐井智紗(渡辺莉奈)の目的を叶えるために全員集まって協力する、という青春ストーリー。
序盤に「この人はこういう人でこんな目的を持っているんだな」という説明的パートで得られた情報が中盤〜終盤にかけて「この子の行動がここにつながってくるのか!」「この子の特徴がここで生きてくるのか!」とグループ同士のクロスオーバーがパズルがハマっていくようで見ていて非常に気持ちが良かったです。
特に満武夢華(平岡海月)が「プライズクイーン」と呼ばれるほどのクレーンゲームの腕前であることが物語のキーの一つであるように思いました。予告の画像で説田詩央里(石塚瑶季)がクレーンゲームに挑戦している画像があったこと、満武のスタンプラリーポスターが説田と一緒に池袋に掲出されているのがどうにも謎だったのですが、本編を見て謎が解けました。満武がクレーンゲームの腕前を披露するために取った景品も終盤の重要なキーアイテムとなり「ここでそれを活かしてくるか!」と感心しました。
演技においては辻坂美緒(竹内希来里)と羽川恵(藤嶌果歩)のパートが一番自然に感じられました。言い争っている場面のお互いを煽るシーンなどが特に表情もよく、役をモノにしているなと思いました。
笑えたというところでいうと花里深雪(平尾帆夏)、枡谷綾乃(小西夏菜実)、満武夢華(平岡海月)の下北沢のシーンでしょうか。オタクであったことを隠してクールな1軍を演じているのが下北沢にきてどんどんボロが出てしまい、視聴者目線からは「絶対来たことないだろ」というのがバレバレなのですが、花里はピュアすぎるが故に枡谷が自白するまで全く気づかないズレっぷりが下手な展開ながら非常に面白く、このパートはあちこちから笑い声が萌えれいました(トイレのシーンなど特に笑)。
Conton Candyの「急行券とリズム」も映画に素晴らしい花を添えてくれています。全体としてノスタルジーを感じさせる音作りの中で、サビのリズムが青春の疾走感を思い起こさせこの映画にとてもマッチしていると思いました。
ラストでおそらく修学旅行から1年ほど経って卒業式のシーンに移ります。笑いながら楽しく見てきましたが、池園優里香(正源司陽子)のモノローグで自分の学生時代を思い出して思わず泣いてしまいました。ファン向けの映画であるとは思いますが、学園もの・青春ものが好きな人は楽しめると思います。
離散した世界がやがて一体となる時、全てがアオハルに染まる。
JRも地下鉄も都バスも1,600円で一日乗り放題
修学旅行生の強い味方
それが東京フリーきっぷ
くすりと笑えて、ちょっぴり泣けて、最後はみんな幸せに。
帰り際、ネタバレありの副音声上映があることを知る。
上映は11/8(金)からとのこと。
彼女たちの青春の輝きが眩しい
TC PREMIUM THEATERで鑑賞(初日舞台挨拶付き)。
日向坂46の四期生たちが、それぞれ個性的な女子高生を演じる青春映画。彼女たちのかわいさが目一杯詰まっていた。
熊切和嘉監督にしては、かなり王道なつくりで直球路線と言うか、フィルモグラフィー的にはかなり異彩を放つ作品だ。
彼女たちの巻き起こす騒動は、かつての自分の修学旅行を思い出したりしてとても懐かしく、とても甘酸っぱかった。
東京の様様な表情が映し出され、観光映画としての魅力が満載である。東京がもうひとりの主役と言ったところだろう。
物語が進んでいくと、「東京」が眺めている彼女たちの様子を見せられているかのような感覚になるのが面白い。
アイドル映画と言えば、主演するアイドルの演技が気になるものだと思うが、驚いたことに誰も下手と感じなかった。
アテ書きされた役柄だからこその自然体な演技が、時に笑いを、時に切なさを齎し、眩しいほどに青春の輝きを放つ。
若さ故の爆発力と言えば良いのか、もしくは瞬発力みたいなものがエネルギーとなり、それが眩しさに繋がっている。
その眩しさは「アイドル」と云う決して永遠ではない、かけがえのない瞬間が放つ閃光に重なり、さらに輝きを増す。
彼女らの持つ魅力と、それを引き出した熊切監督の巧みな演出が見事な化学反応を起こした末に生まれた傑作だと思う。
[余談]
日向坂46では正源司陽子推しなので、今回の舞台挨拶はお得でしかなかった。何せ2200円で生のよーこを見られるのである。なんて素晴らしい機会なのだろうと足を運んだ。
最高に面白い舞台挨拶だった。よーこってめっちゃかわいくてヘンな子なんだなぁとより好きになった。ファンの人は兵衛向陽閣の金泉・銀泉有馬六湯めぐり買うんだろうな…
[追記(2024/11/09)]
副音声上映、堪能した。映画を観ながらの四期生や監督の話す撮影秘話が賑やかで楽しく、終始ふむふむ、にやにやしてしまった。まるで、仲間たちが修学旅行の動画を観ながらわちゃわちゃと想い出を語り合ってるみたいだった。四期生の仲の良さが伝わるコメンタリーで、耳福である。
[以降の鑑賞記録]
2024/11/09:TOHOシネマズ西宮OS(副音声上映)
アオハル。
東京での修学旅行2日目の自由行動の為に入念にスケジュールを作った地方高校3年生の池園優里香の話。
5人1組の班長・池園と、その班のメンバー4人達、作ったスケジュール通りに行動しようとするも…、行った先々で休館日、行列と、思うように行動出来ず、昼食も食べたい物が合わずで各自昼食をして待ち合わせとなるが…。
東京の人気スポット、カフェなどまわりたい池園と、ホントはそれぞれやりたい事がある4人、最初は作中内のワードにも出たマルチバース的な何て一瞬思ったけれど、遠目で見掛けた池園を避け、気になる男子を追っかけたり、オタ活仲間とTシャツ買い、東京を知ってる女と見栄張ったり、オーディションの為の東京旅行だった彼女達のエピソードが可愛いし面白い。
チョイチョイ出てくる女タクシードライバーがちょっと鬱陶しけどアクセント。
その間に1人きりで行動する池園が可哀想にも見えるけれどそれも何か可愛くて。没収されたスマホ取り返せ作戦になってしまったラストからオーディションの流れの友情には少し涙で、まさかこんなに刺さる作品とは思ってなかった(笑)
このアイドルグループの顔、名前は一切知らないけれど気兼ねなく観れて面白かった!
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