「人によって評価が変わる作品」劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク mochiさんの映画レビュー(感想・評価)
人によって評価が変わる作品
ゲームはサービス開始時からプレイしているプロセカユーザーで、映画は6回視聴済み。
自分としては迫力のあるライブパートとミクさんのかわいさで満足できる作品だが、そうでない人にとっては厳しい作品という認識。
個人的には以下の通り。
楽しめる人
・プロセカユーザー
・ミクが好き
・ライブで盛り上がりたい
・ボカロの小ネタを見つけるのが好き
・ライブパートが良ければ細かい点が気にならない
楽しめない人
・プロセカ未プレイ(キャラの情報が頭にない)
・ライブよりストーリーの面白さや作画の綺麗さを目的としている
この作品はソシャゲが原作の作品だが、
・20人いるオリジナルキャラクターをなるべく平等(バンドユニットのLeo/needが出番多めなので「なるべく」程度)に出す、見せ場を作る
・ミク含め6ユニットのライブパート+アフターライブという要素があるため本編時間が長く取れない
・原作アプリの対象年齢が4歳以上でありメイン層が学生であるため難解、過激なストーリーは厳しい
といった制約がある。そのため上記制約を踏まえたらよく収められたといった感想。ストーリーがダレるというのも全キャラ見せ場を作るためには致し方なし。
それもあってか「セカイとは何か?」「作中世界における初音ミクの存在感はどれくらい?」「彼ら彼女らの想いって何?(特にLeo/needの「ばらばらになった」や25時、ナイトコードで。の「消えたいと思った」あたり)」を説明せず話を進める。
でもこれはプロセカファン向けなので仕方がない。おそらくこの作品は新規獲得を狙ってのものではないので。
正直なところ、作画はユニットによってクオリティに差があるしストーリーも良く言えばわかりやすい王道、悪く言えば陳腐。
でも愛着あるキャラクター達が「閉ざされた窓のセカイのミク」のために奔走し、「音楽」によって想いを届けようとする姿は、「閉ざされた窓のセカイのミク」が歌う姿は観て良かったと思えるもの。
プロセカユーザーか、映画に何を求めているか、それによって評価が分かれる作品だと感じる。