オーダー

出演者が豪華なので軽い気持ちで観てみました
冒頭から引き込まれてあっという間に観てしまいました
劇場公開なしでもったいないくらいです
とても見応えがありました

ジュード・ロウ氏
ニコラス・ホルト氏
タイ・シェリダン氏
それぞれ持ち味が生かされていてよかったです
特にニコラス・ホルト氏の危ないけどどこか物憂げな感じが
よかったです
一見、洗脳力が強い人物には見えない感じで
逆にこちらの警戒心を無くしてしまいます
中盤前くらい、教会での演説シーンはうまかったです
最初、なかなか話出さず、静かに語り出し
徐々にテンション上がり、シンプルに同じフレーズを繰り返す
カリスマ性があって聴衆を引き込む演説でした
あの人を惹きつける魅力や計画力、行動力を正しい方向に使って
もらいたいものです

映画としてはとてもよかったです
でも、これが実話だと思うとやるせなくて悲しいです

現実社会が1番残酷だと改めて感じる作品でした

そういえば、ニコラス・ホルト氏はビースト役
タイ・シェリダン氏はサイクロップス役
ジュード・ロー氏はキャプテン・マーベルの悪役教官
マーベル俳優さんでもありましたね
それを思うと少しほっとしました
やっぱ現実よりも非現実的な作り話の方が自分には向いています。

テロリズムが一つの宗教になっていくこと。
指揮をとる若い青年　行き場を失った者たちの怒りが群れをなす。
オウム真理教事件が脳裏をよぎり　よその国の話ではすまされない恐怖。
知らない内に身近に忍び寄っているのかもしれない。
ニコラス・ホルトの不自然な優しさが怖かった。

自由の国アメリカの自由は何を意味するのか。
言葉の気持ち良さとは裏腹に
偏った思想を持ってる人が多過ぎて怖くなる。

トランプ政権になるまで、ここまで分断されてるとは
思ってなかったけど、
この作品を観ると何も今始まったことではなくて、
アメリカと言う国が誕生した時点で一つにまとまった事などないのでは？と思いました。

本編の台詞にもあるように
こう言った宗教観で集まった人たちは自分の境遇や
周りで起こってる事を全て人のせいにしている気がする。

ニコラスホルト側が犯罪を犯し、
特にミステリーや謎解きもなく犯人組織を見つける
警察とFBIであったので、モーテルの襲撃シーンまで
あまり起伏がなく淡々としてたのは勿体無かった。

ジュードロウの過去とか見せてくれたら、当時の空気感が分かってもっとドキドキ出来た気がします。

なんか最近こういうヘイトクライムものが増えた印象だけど
やっぱり大統領選が関係してるのかな。

よその国の話だけど、仮想敵を設定して「団結」するのは万国共通か。
いやむしろ仮想敵の存在しない団結なんてあり得るのか？って。
日本国内の政治・経済状況もあいまって、なんか絶望的な気分になってしまった。