ACIDE アシッド

劇場公開日:2024年8月30日

ACIDE アシッド

解説・あらすじ

死の酸性雨が降り注ぐ世界で極限状態に追い込まれた人々の決死の脱出劇を描いたフランス製サバイバルスリラー。

異常な猛暑に見舞われたフランスの上空に、不気味な雲が現れる。それは南米に壊滅的な被害をもたらした酸性雨を降らせる危険な雲で、人間や動物のみならず車や建造物までも溶かしてしまう恐ろしいものだった。北部の地方都市に住む中年男性ミシャルと元妻エリースは、寄宿学校に預けていた娘セルマをどうにか救出したものの、酸性雨はあらゆるものを焼き尽くすように溶かし、大勢の命を奪っていく。フランス全土が大混乱に陥るなか、一家は安全な避難場所を求めてあてどなく歩き続ける。しかし彼らの行く手にはすさまじい群衆パニックと、高濃度酸性雨のさらなる恐怖が待ち受けていた。

「ベル・エポックでもう一度」のギョーム・カネが主人公ミシャル、「シンプルな情熱」のレティシア・ドッシュが元妻エリースを演じた。Netflix映画「群がり」のジュスト・フィリッポ監督が、ダイナミックなワイドショットと視覚効果を駆使しながら死の酸性雨の恐怖を生々しく映し出す。

2023年製作/100分/G/フランス
原題または英題:Acide
配給:ロングライド
劇場公開日:2024年8月30日

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(C)BONNE PIOCHE CINÉMA, PATHE FILMS, FRANCE 3 CINEMA, CANEO FILMS - 2023

映画レビュー

3.0 じわじわと恐怖が込み上げ侵食していく

2024年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

フランスでこのような異常気象パニック&スリラー映画が製作されるとは驚きだ(同様のものをハリウッドで製作したら全く別物が生まれたはず)。つまるところ、本作は空から降り注ぐ強酸性雨があらゆるものを溶かしゆく様子を最初は静かに、やがて鬼気迫るタッチで描きつつ、さらには家庭内の人間模様にも焦点を当てる。そもそも物語の始まりにも、父親(彼はこの物語の主人公ともいえる)の性格を如実に炙り出す導入部が設けられており、こういった前提から語り口を徐々に広げていく手法もまたフランス映画らしところ。描かれているのは理想でも道徳的規範でもなく、あくまで個人としての人間なのだ。絶望状況を前に彼はどこへ向かうのか。その行動と心理が気象状況と並んで、いやそれ以上に、不穏な空気を作品に注ぎ込んでやまない。観賞後は小雨に触れることすら怖くなる。そしていざという時、自分がどんな人間性を発露させるのかについても考えさせられる。

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牛津厚信

3.0 ハリウッドではGOが出ないだろう物語

2025年7月20日
iPhoneアプリから投稿

ジャンルとしてはディザスターパニックなのだろうが、ちょっとしたスリラー作品でもある。というかスリラーの方が多いか。
冒頭でデモの中心人物として警官隊をシバキあげて保護観察処分になった男が本作の主人公である。デモの国ヨーロッパでは当たり前なのかも知れないが、そのせいで離婚、仲の良い娘とは一緒に暮らせず、同居している娘と母はギクシャク…と良いことが何も無い状態で、主人公ミシャルには新しい恋人が居る。ハリウッドではこんな家族でもやはり力になるのは家族の愛、さぁ、手を取り合い助け合おうじゃないか!と絆を深めていく物語なのだろうが、フランスではそうはならない。まず、酸性雨の猛威がいよいよ自分達にも降りかかって来た時、ミシャルはもう新しい恋人の事しか考えておらず、それに娘も"こいつダメだわ"とさじを投げた様になり、更にはこんな時でも言い争いを止めない夫婦が描かれ、だんだんイライラして来る。
パニック映画において、ド迫力の映像に圧倒されるのが最もな醍醐味だが、その中で人と人との助け合い等の展開を観てみたくなるものだが、それが本作には欠如している様に思う。とにかく主人公らは肌が溶けて助けを求めてきた人物を蹴り飛ばしたり、匿ってもらった挙げ句飯まで用意してもらった老夫婦なのに、いざ酸性雨で家が溶け出したらその家の車を奪って逃げてしまうし、かなりクソ野郎すぎて中々主人公一家に感情移入出来ない。自己犠牲等は考えず、利己的な考えのみで突き進む描写で終始進むのだ。恐らくこれは人間の悪の所業として、散々環境を汚染させて来たせいで実際に酸性雨が降り、温暖化など様々な影響が出ており、それら全て人間の悪行として根強く残り、その代償として強酸の雨が降ったという事になる。少し宗教の教えの様にも取れるが、利己的に突き進んだ結果主人公一家に取っては失う物が多い形で幕を閉じたのではないだろうか。だからといって完全にバッドエンドにするかと思いきや、そんな事もなくどっちつかずの展開で幕を下ろすのが流石フランス映画だ。個人的には監督の前作で、Netflixで配信中の「群がり」の方がしっくり来た。

純粋なディザスターパニックを観たいならば絶対に本作はオススメ出来無いが危機的状態の人間は実際にはこうなるのかも知れない。理性やモラルの崩壊により、もっと酷い可能性だってある。そのへんの生々しい"リアルさ"はかなり優れている作品である。

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Mina

2.0 大風呂敷を畳まない

2024年11月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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共感した! 12件)
ひでちゃぴん

3.0 鑑賞動機:あらすじ10割

2024年10月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

エイリアンの体液…は言い過ぎか。
序盤から中盤のパニック描写は良かったんだけど。共感得にくい人物ばかりだと、関係性の変化への興味も湧きにくい。厚みを出せそうなネタはいくつもあったように見えたが、惜しい。グロテスク描写はもう少し見せても良かったかも。

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なお