「お芝居が上手な方と下手な方の差が激しくて風邪ひく…」矢野くんの普通の日々 あおねるさんの映画レビュー(感想・評価)
お芝居が上手な方と下手な方の差が激しくて風邪ひく…
僕は元々漫画をあまり読まないため、原作は未読。
キャストで名前と顔が一致する状態で存じ上げていたのは八木勇征さんのみでしたが、キャスト一覧を見て池端杏慈さんはつい最近SNSでゼクシィが何やらお相手の方の行動での炎上騒動が起きていたのが連日流れてきていたため、あまり覚え方がよくないかもしれませんがそれで名前を覚えていました。
しっかりお顔を拝見したのはこちらの作品が初めてです。
正直序盤から躓きが。
まず八木さんはツンデレ、気性が荒い感じ、男らしい、とかそっちの役のイメージが強くて。
おそらく過去に観たいくつかの作品の印象がこびりついた状態なのかもしれませんが、鑑賞後に漫画を見てやっぱり八木さんのイメージはないかなーと。
本来お芝居はお上手な方だと思ってるんですけど、なぜかこの役は初めて「あれ?なんか下手…?」と思ってしまい、でも実際には八木さんが下手なのではなく、純粋に役柄が合っていないのかなと。
池端さんは、早々に作品に対してのめり込めなかった躓きの原因かもしれません…
お芝居が下手なのは序盤で理解したんですが、Wikipediaで出演作品を調べた際にまだほとんどお芝居の経験がないようでしたので、なるほど、と。
初めてのお芝居でもお上手な俳優さんや女優さんはたくさんいらっしゃるので、やはり上手い方のお芝居を観たいというのが本音です。
ヒロインなら尚更そう思ってしまいますね。
池端さんは全く悪い意味ではなく、ヒロインっぽくないなとも感じました。
あくまで僕的にですが、女優の木南晴夏さんのような雰囲気を感じたんですよ。
木南さんはお芝居がお上手でとても好感のある女優さんですが、どの作品でも脇役で輝いていらっしゃるイメージが強く。
「脇役が上手いと主役が引き立つ」なんて話が昔からあるように、お芝居が池端さんがこれからお芝居の経験を積みお上手になられた時、脇役で輝く方なんじゃないかなと思いました。
向き不向きはまだ経験が浅いことを考えると時期尚早なので、もし向いていらっしゃれば後から初々しく感じることもあるかもしれません。
この作品においてはそれなりに経験を積みお上手な方が担当するのが良かったのでは、という気持ちは拭えませんでした。
お芝居が上手いと感じたのは羽柴役の中村海人さん。
存じ上げておらずこの作品で初めて拝見しましたが、お芝居が他の誰よりも自然で良かったです。
あとは泉役の白宮みずほさんと岡本さん役の筒井あやめさん。
中村さんと同じく存じ上げておりませんでしたが、感情表現がお上手で素敵な女優さんでした。
お話自体は怪我をしまくる不運な青年主体という部分以外は何か言えない秘密があったりとラブコメあるある。
オーバーすぎる気はしましたが「んなわけあるかい」は漫画の実写化には付き物なのでそこはまあ良し。
お話どうこうよりもおそらく演者さんのお芝居の力量不足×お話のオーバーさが悪い組み合わせを生み、鑑賞側に物語の萎えを感じさせる結果になってしまったのかと。
観れば観るほど中村海人さん、白宮みずほさん、筒井あやめさんのお芝居が群を抜いて上手くて、御三方を目立たせるための作品なのかと錯覚するレベルでした。
実写化って難しいですね。