「映像の美しさには目を見張るけど、原作かアニメシリーズの少なくともどちらかは事前に触れておくことをおすすめしたい一作」劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 yuiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 映像の美しさには目を見張るけど、原作かアニメシリーズの少なくともどちらかは事前に触れておくことをおすすめしたい一作

2025年9月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

未だに原作にもアニメシリーズにも縁の薄い観客による感想です。

当然原作との描写の違い、といった検討はできるはずもなく、せいぜい初見の観客でも楽しめるのか、という程度の意見です。そしてそんな鬼滅ファンとはいいがたい観客の視点から本作を評価するとしたら、前作からよりレベルアップした先進的なアニメーション表現は美しく、文句なく楽しめる一方で、ストーリー面としては本作のクライマックスである胡蝶しのぶや猗窩座の戦いに集中すれば長い上映時間も苦にならないほど十分に楽しめる、という感想でした。

というのも、本作はあるいは三部作の第一作という位置づけの、単体の映画作品としてではなく、テレビアニメを前提とした造りになっているためです。冒頭、いきなり無限城における戦いから始まるのですが、クライマックスから入る映画自体は決して珍しくないため、「おぉ、造りが斬新ー」と感心していました。

が、物語が進むにしたがって、「あれ?もしかしてあの導入は構成上の演出じゃなくて、本当に単にアニメシリーズからつないだだけなのかも?」と思い至りました。さらに本作全体が、大きく胡蝶しのぶと猗窩座のパートにきれいに分かれていることからも、これは単体映画の造りじゃない、というかアニメシリーズの1話単位の構成そのものであることを確信しました。

このように、やはり原作とアニメシリーズ、どっちかに触れている人に向いている作品、ではあるのですが、それでも柱と鬼たちの戦いは迫力満点だし、特に猗窩座のドラマには感じ入るものがあったので、鬼滅の刃に詳しくない観客にとっても間違いなく十分満足度の高い作品とはなっています。本作が日本映画として、全世界興行収入の新記録を達成したことも納得です。

無限城を走り回ることに終始してた人達、次は出番だから頑張って!とエールを送りたくなる作品でもありましたー。

yui
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