「実直なジャンル映画だが、なんだか奇妙なヤバみアリ」エア・ロック 海底緊急避難所 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
実直なジャンル映画だが、なんだか奇妙なヤバみアリ
クリックして本文を読む
サメ要素はそこまで強くないにしても、海洋パニックスリラーというジャンルもので、A級マイナスかB級プラスくらいにカテゴライズされると思うのだが、ご都合主義にしても不思議なヤバみがある。主人公である女性の葛藤と成長をわりときっちり描いていて、実直で真面目な作品だなあとも思うのだが、いくら主人公でもほかの連中が彼女に頼りすぎで、つい笑ってしまう。ほんと男どもが口だけで全然頼りにならないのだが、客室乗務員が貨物室へのハッチを開けて、主人公にさあどうぞ、とやったときは、いや、さすがに機内に通じてるあんたが行きなよとなったりした。そして、否応なしに陣頭に立つことを強いられて、グングン成長していく主人公が恋人を失ったときの、錯乱ゆえかもしれないけれど歴史改変にも似たトンチキ発言と、それをしれっと受け流したほかの生存者たち。いや、この映画はヤバいよ。あんなゾワゾワするシーン書いた脚本家、天才か。
コメントする